シャインの紹介:1995年オーストラリア映画。実在するピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットの人生を描いた作品。主演のジェフリー・ラッシュは、第69回アカデミー賞及びゴールデングローブ賞の主演男優賞ほかを受賞。映画そのものは世界的に高い評価を受ける一方、ヘルフゴット本人の親族達からは抗議の声が上がり、作品内容に虚偽があると訴えられる事件も過去に起こっている。
監督:スコット・ヒックス 出演:ジェフリー・ラッシュ(デヴィッド・ヘルフゴット)、ノア・テイラー(デイヴィッド・ヘルフゴッド)、アレックス・ラファロウィッツ(デヴィッド・ヘルフゴット/少年期)、アーミン・ミューラー=スタール(ピーター・ヘルフゴット)、リン・レッドグレイヴ(ギリアン)、ジョン・ギールグッド(セシル・パーカー)ほか
映画「シャイン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シャイン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「シャイン」解説
この解説記事には映画「シャイン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シャインのネタバレあらすじ:起
オーストラリアのメルボルンで育ったデヴィッド。ピアノを弾くのが大好きな彼には、町のコンテストで審査員が驚いたというほどの才能がありました。しかし、父親ピーターのデヴィッドに対する評価はいつも非常に厳しく、どんなに息子が努力しても認めようとしません。幼い頃、ヴァイオリニストになりたかったものの父親に反対され、挫折を味わっていたピーター。息子の応援をするよりも、束縛することで親としての愛情を示していたのでした。コンテストの審査員をしていたローゼンは、デヴィッドを指導したいと申し出ますがピーターは頑なに拒絶します。そして、世界一難しいといわれるラフマニノフの楽譜をデヴィッドに渡し、レコードを聴いて独学で学ぶよう命じます。
シャインのネタバレあらすじ:承
デヴィッドの落胆ぶりを見たピーターは、しぶしぶローゼンに息子を託します。ローゼンはデヴィッドにアメリカ留学をすすめますが、ピーターは「家庭を壊す気か」とくってかかり、息子を手放すことを断固拒否します。夢を閉ざされて落ち込むデヴィッドは、パーティでキャサリン・プリチャードという女流作家と出会います。彼女はデヴィッドのことを気にかけ、彼の夢を心から応援するのでした。その後、ロンドンの王立音楽学校の奨学金を受けるチャンスに恵まれたデヴィッドは、今度こそ自分の才能を試すことを決意。怒り狂う父親をふり切り、イギリスへと旅立ちます。
シャインのネタバレあらすじ:転
ロンドンでの生活は、素晴らしいものでした。仲間達と交流を深め、音楽の師であるセシルからピアノを教わるデヴィッド。故郷のプリ―チャ―とは手紙を交わしていましたが、父親に送った手紙の返事は来ませんでした。季節は過ぎ、英国王立音楽院のコンクールで最終審査に残った彼は、父親に言われていたラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を演奏曲に選択します。練習につぐ練習の日々。そんな中、故郷からプリ―チャ―が亡くなった知らせが届きます。デヴィッドは打ちひしがれ、さらに練習に没頭していきます。コンクール当日、皆が息をのむような素晴らしい演奏を披露。しかし、全身全霊で弾き終えた時、デヴィッドの精神は限界を超えてしまいます。
シャインの結末
その後、精神病院で十数年を過ごすデヴィッドは、自分のファンだったという女性と知り合います。2人は意気投合し、彼は女性の家に引き取られて暮らすことになります。しかし、彼の破天荒な行動に困り果てた彼女は同居を諦め、デヴィッドは下宿屋で暮らすことになります。ある雨の夜、閉店後の一軒のバーのドアを叩いて従業員に驚かれたデヴィッド。後日、店の従業員シルヴィアは彼のピアノ演奏を聴いて驚き、店の専属ピアニストを頼むのでした。彼の演奏で店は有名になり、その新聞記事を見たピーターは息子を訪ねます。2人の再会はぎこちないままに終わります。ある日、シルヴィアは、友人の占星術師、ギリアンをデヴィッドに紹介します。彼らは互いに惹かれあい、結婚。その後、大きな会場のリサイタルでデヴィッドはピアニストとして復帰します。客席にはローゼン、そして母や姉の姿もありました。父親はすでに他界していました。ステージに立ったデヴィッドは、客席の拍手に涙を流して応えます。後日、ピーターの墓の前に、デヴィッドとギリアンの姿がありました。父親の死を受け入れたデヴィッド。人生は永遠に続かないけれど、途中で投げ出さないで生きていく。そう話してギリアンと歩き出します。
ノンフィクション映画の中でも素晴らしい映画です。デヴィッド・ヘルフゴットの人生を描いた作品ですが、ピアノと共に生きる半生がしっかりと描かれています。映画の中で使用されている音楽も映画の雰囲気と合い、クラッシックやピアノ好きにはたまらない作品です。涙が止まらない感動作おすすめです。