天国に行けないパパの紹介:1990年アメリカ映画。死期が迫っていると勘違いした刑事が、定年退職するまでに殉職して補償金を得ようと奮闘するコメディ作品。あと1週間で定年退職を迎える刑事のバートは、慎重に慎重を重ねる性格でこれまで危険なことは一切してこなかった。そんな彼の夢は、息子ダギーをハーバード大学に入学させること。ある日バートは病院の手違いで不治の病を宣告されてしまい、余命2週間だと告げられてしまった。バートはダギーに少しでも金を遺してやるべく、殉職の際に支払われる補償金を得ようと考える。バートは危険な事件に次々首を突っ込むがなかなか殉職出来ず、それどころかいくつも勲章を貰ってしまった。バートは焦る中で自分の人生や妻子と向き合い、劇的に心を変化させていく。
監督:グレッグ・チャンピオン 出演:ダブニー・コールマン(バート・シンプソン刑事)、マット・フルーワー(アーニー・ディルズ刑事)、テリー・ガー(キャロライン・シンプソン)、バリー・コービン(署長)、ジョー・パントリアーノ(スケイルス)、ほか
映画「天国に行けないパパ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「天国に行けないパパ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
天国に行けないパパの予告編 動画
映画「天国に行けないパパ」解説
この解説記事には映画「天国に行けないパパ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
天国に行けないパパのネタバレあらすじ:起・突然の余命宣告
舞台はアメリカ、シアトル。30年間刑事を勤め上げたバート・シンプソンは、定年退職を目前に控えていました。彼は石橋を叩いて渡るタイプの人間で、これまで危険なことは一切せず堅実を貫いています。あまりに危険を避けるため、逃走中の容疑者を取り逃がしてしまう始末でした。
退職まであと1週間になったバートは、生命保険に加入すべく病院へ血液検査に向かいます。自分に何かあった時、10歳の息子ダギーに少しでも金を遺してやるためです。バートはダギーをハーバード大学に入学させることを夢見ており、事あるごとにアピールするため妻キャロラインからは呆れられていました。
採血を待つバートの前に、同じく検査を受ける予定のバス運転手スピヴァクが現れます。彼は2日前にマリファナを使用しており、会社に露見することを恐れていました。そこでスピヴァクは、自分とバートの血液サンプルをすり替えてしまいます。
検査の結果、スピヴァクは進行性の血液病を患っていることが判明しました。しかし血液サンプルがすり替わっているとは思いもしない医師達は、バートに余命2週間ほどだと宣告してしまいます。バートは大変なショックを受けました。これでは生命保険にも加入出来ません。そこで彼は、殉職の際支払われる補償金を妻子に遺してやろうと決意します。
天国に行けないパパのネタバレあらすじ:承・目指せ殉職
定年退職までに殉職したいバートは、署長に頼み込んで危険地区のパトロールに乗り出しました。相棒で親友のアーニー・ディルズは、鬼気迫るバートの様子を訝しみます。
凶悪犯が車で逃走中と無線を受けたバートは、管轄外だと忠告するアーニーを置いて車を急発進させました。犯人の車とパトカーのカーチェイスに割って入ったバートは、凄まじい勢いで猛追します。2人組の犯人は銃を乱射しますが、幸か不幸かバートには当たりません。
バートは殉職したい一心で犯人達に食らいつき、壮絶なカーチェイスの末に犯人の車と衝突しました。車は大破し、犯人達も大怪我を負いましたが、バートはほとんど無傷です。彼は殉職どころかシアトル警察から勲章を貰ってしまい、苦笑いで拍手に応えるのでした。
天国に行けないパパのネタバレあらすじ:転・変化する心
死に直面したバートは、これまでの自分の生き方を振り返ってみました。そして強情ばかり張って、素直になれなかったことを反省します。バートは別居中のキャロラインを訪ね、彼女の愛しさに改めて気付きました。バートはこれまで口に出来なかった素直な愛を、情熱的に伝えます。キャロラインは喜び、夫婦は久しぶりに互いを求め合いました。
その後バートはダイナマイトを持った立てこもり犯の通報を受け、アーニーと現場に向かいます。武装した警官隊に囲まれ物々しい雰囲気の中、バートは丸腰どころか下着姿で犯人の説得に向かいました。妻子と別れ絶望する犯人に対し、父親が家族にしてやるべきことはたくさんあるのだと諭すバート。バートの真摯な説得に心を動かされた立てこもり犯は涙を流し、大人しく逮捕されました。
バートは結局また殉職を逃し、勲章を手にします。バートは残された僅かな時間を、妻子と共に過ごしました。キャロラインはバートのおかげで希望が湧いてきたと話し、また一生懸命生きると微笑みます。
天国に行けないパパの結末:最後の賭け
アーニーは急に豪気になったバートに違和感を覚えていました。もしや一時的な躁病ではないかと疑った彼は、病院を訪ねバートの診断書を見せろと医師に迫ります。そこでバートに死期が迫っていると知り愕然としました。しかしマリファナの成分も検出されたと言われ、首を捻ります。
その頃、バートは殉職の最後のチャンスを狙っていました。数週間前に軍の輸送トラックから大量の武器を盗んだ凶悪犯グループのリーダー、スタークに殺して貰うことにしたのです。スタークの居場所を突き止めたバートは、単身武器売買の現場に突っ込みました。犯人グループは銃を乱射しますが、悲しいことにバートには当たりません。
バートは逃げたスタークを追いかけ、ビル屋上への階段を駆け上がりました。スタークは屋上から清掃用のゴンドラに乗り降下していきます。バートは最後のチャンスを逃してなるものかと、ロープを伝ってゴンドラに乗り込みました。
スタークと格闘になり、首を締められるバート。そこへ警察のヘリが到着し、乗っていたアーニーが拡声器で真実を告げます。バートは病気ではないこと、病院側の手違いによる勘違いだったこと。驚いたバートはスタークにゴンドラから突き落とされかけますが、何とか縋りつきました。体勢を崩したスタークは逆にゴンドラから地上へ真っ逆さまに落ちていきます。
自分が死の運命にないと知ったバートは、必死に「死んでたまるか 死にたくない」と歯を食いしばりました。彼は結果的にロープが足に絡みついて宙吊りの状態で救出され、奇跡的に足の骨折だけで済みました。
その後、バートは無事定年退職を迎えます。彼は妻子とアーニーを連れ、本来の患者であったスピヴァクの葬儀に参列しました。生きることの大切さを噛み締めたバートが第二の人生を歩むべく前を向き、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「天国に行けないパパ」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する