スロベニアの娼婦の紹介:2009年スロヴェニア,ドイツ,セルビア,クロアチア,ボスニア・ヘルツェゴヴィナ映画。EUに加入したばかりのスロベニアを舞台に、大学に通いながらも裏では娼婦として働く女性が、金銭面でも仕事面でも次第に追い詰められていく姿を描いたヒューマンドラマです。
監督:ダムヤン・コゾレ 出演者:ニーナ・イヴァニシ(アレクサンドラ)、ピーター・ムセフスキ(エド)、ウロス・ヒュルスト(グレッグ)、マルサ・キンク(ヴェスナ)、プリモス・ピルナット(ズドラフコ)ほか
映画「スロベニアの娼婦」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スロベニアの娼婦」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スロベニアの娼婦の予告編 動画
映画「スロベニアの娼婦」解説
この解説記事には映画「スロベニアの娼婦」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スロベニアの娼婦のネタバレあらすじ:起
2008年、スロベニアはEUの議長国に就任しましたが、経済は一向に上向く気配はありません。スロベニアの首都リュブリャナの大学で英語学を専攻する23歳の女性アレクサンドラ(ニーナ・イヴァニシ)はあるホテルの一室を訪れました。彼女は“スロベニアン・ガール”と名乗って娼婦をしており、この日はある男の相手をすることになったのですが、男は突然心臓発作で倒れ、アレクサンドラは救急車を呼び、財布から金を抜き取ると足早に去っていきました。ホテルの従業員が駆け付けた時には、男は息を引き取っていました。
この日もアレクサンドラは大学の講義に出た後、いつものように男に体を売っていました。アレクサンドラは友人に、マンションをローン払いで買ったことを打ち明け、友人にはアルバイトをしていると嘘をつきました。久々に田舎に住む父エド(ピーター・ムセフスキ)の元に帰省したアレクサンドラでしたが、新聞の記事で先日ホテルで死んだ客の男がドイツの政治家であること、警察が“スロベニアン・ガール”の行方を探していることを知りました。
スロベニアの娼婦のネタバレあらすじ:承
リュブリャナに戻ると、アレクサンドラは元愛人の男グレッグ(ウロス・ヒュルスト)とばったり出くわしました。グレッグは妻と離婚するといって復縁を迫りましたが、彼女は固く断りました。しかし、グレッグはアレクサンドラが金を借りていることを理由にしつこく付きまとってきました。ある日、いつものように“仕事”に向かったアレクサンドラでしたが、客と思われた男二人組は実はこの一帯の売春を取り仕切っているヤクザであり、フリーで娼婦をしているアレクサンドラを警察にチクると脅して無理やり従わせ、マンションまで案内させられたあげくアジトまで連れていかれそうになりましたが隙を突いて逃げ出しました。アレクサンドラはグレッグに電話をかけて助けを求め、彼の自宅に匿ってもらいましたが、何が起こったかについては口をつぐんだままでした。しかし、グレッグはアレクサンドラの携帯電話の留守電やバッグの中のコンドームから、彼女が“スロベニアン・ガール”であることを知ってしまいます。
スロベニアの娼婦のネタバレあらすじ:転
一方、田舎のエドは仲間たちとバンド活動を再開しようとギターの練習に励んでいました。そこにアレクサンドラが帰ってきましたが、エドはアレクサンドラが携帯電話を2台も所有していることに不信感を抱きました。その後、アレクサンドラはエドと離婚して新たな家庭を築いていた母(マヤ・セーヴァー)のもとを訪れ、2000ユーロの大金を貸してくれるよう頼みましたがあっさりと断られました。リュブリャナに戻ったアレクサンドラはマンションのローン支払いを滞納してしまっており、あと5日以内に滞納分を支払わなければならなくなりました。アレクサンドラはヤクザにバレないよう“ナイーブ”の偽名を名乗って広告を依頼しました。しかし、金銭面以外にもアレクサンドラは学業を怠るなど問題を抱えており、教授(アレス・ヴァリック)に色仕掛けを試みて乗り切ろうとしました。
スロベニアの娼婦の結末
学業にも、娼婦稼業にも身の入らなくなったアレクサンドラ。ある日親友のヴェスナ(マルサ・キンク)と街を歩いていると先日のヤクザ二人組に遭遇、ヴェスナを連れて慌てて逃げ出しました。アレクサンドラはいよいよローン返済にも行き詰まり、銀行側からマンションの売却を迫られました。それでもマンションを手放したくないアレクサンドラでしたが、グレッグはエドにアレクサンドラの裏稼業を暴露してしまい、挙句の果てには仕事で向かった先で何とエドのバンド仲間の男と出くわしてしまいました。気まずくなって逃げようとするアレクサンドラを男は追いかけ、エドに話すと脅しをかけ、しかも金を払ってくれませんでした。全てに疲れ果てたアレクサンドラはヴェスナを自宅マンションへ招きましたが、そこにはグレッグが待ち構えており、遂にアレクサンドラは裏稼業をバラされてしまいました。アレクサンドラは遂にマンションを手放す決意を固め、娼婦からも足を洗い、大学も辞めて故郷に帰ることにしました。アレクサンドラはエドのバンドのライブを観た後、外でタバコをふかしながら物思いに耽っていました。
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