映画「山猫は眠らない2 狙撃手の掟」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
山猫は眠らない2 狙撃手の掟の紹介：2002年アメリカ映画。トム・ベレンジャー演じる伝説の狙撃手トーマス・ベケットの活躍を描いたミリタリーアクションシリーズの11年ぶりとなる第2作です。前作で重傷を負い、引退していたベケットのもとにバルカン半島での任務が舞い込み、元狙撃手の死刑囚をパートナーに迎えて危険な任務に挑むのですが、その裏ではとてつもない陰謀が渦巻いていました…。
監督：クレイグ・R・バクスレー 出演者：トム・ベレンジャー（トーマス・ベケット）、ボキーム・ウッドバイン（ジェイク・コール）、エリカ・マロジャーン（ソフィア）、タマス・プスカ（パヴェル）、ダン・バトラー（エクレス）、リンデン・アシュビー（マッケナ大佐）ほか
この解説記事には映画「山猫は眠らない2 狙撃手の掟」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
かつて“伝説の狙撃手”といわれたアメリカ海兵隊のベテラン兵士トーマス・ベケット（トム・ベレンジャー）は、過去の任務で利き指の人差し指を痛めてからは海兵隊を疾病除隊となり、今ではハンターツアーのガイドをして生計を立てながら森の外れの小さなトレーラーハウスに静かに暮らしていました。
そんなある日、ベケットのもとに軍情報部のマッケナ大佐（リンデン・アシュビー）とCIA局員のエクレス（ダン・バトラー）が訪れました。それはベケットの現役復帰要請、そして危険な任務の依頼でした。
軍とCIAの情報によると、バルカン半島で軍政を敷くセルビア人指導者ヴァルストリア将軍の主導により、民族浄化の大義名分のもとイスラム教徒の抹殺作戦が展開されているというのです。ベケットに課せられたのはヴァルストリア将軍の暗殺であり、公にできない極秘任務だったのです。
ベケットは「死ぬなら海兵隊員として死にたい」という軍人としての誇りに加え、作戦成功の暁には除隊前の階級である上級曹長への復帰を確約されたことから任務を引き受けることにしました。
年齢的に霞目に悩まされているベケットにとっては、任務遂行のためにも腕のいい観測員が必要でした。そこでベケットのパートナーとして白羽の矢が立てられたのは、とある事件で連邦捜査官を殺害して死刑判決を受けた元エリート狙撃手のジェイク・コール（ボキーム・ウッドバイン）でした。
もしヴァルストリア将軍の暗殺に成功すれば、コールは晴れて無罪放免となるのですが、万が一任務に失敗したり逃亡した場合は、即処刑か死刑囚房へ収監という運命しかありませんでした。
コールはスナイパーとしての確かな腕に加え、現地語も話せることから今回の任務にはまさに適任でした。ベケットはコールに「万が一捕まったときは？」と覚悟を問うと、コールは「何も語らず、兵らしく死ぬまでだ」と即答しました。
バルカン半島に到着したベケットとコールは、指定された教会で現地の女性連絡員ソフィア（エリカ・マロジャーン）と合流。ソフィアからの情報を基に狙撃する場所の選定など着々と準備を進めていきました。そして作戦決行の時が訪れ、ベケットとコールはヴァルストリア将軍の暗殺に成功しました。
任務を終え、逃亡を図るベケットとコールでしたが、敵軍は執拗に追いすがって追跡してきました。ベケットたちが乗った路面電車は敵兵からの銃弾の雨にさらされ、電車から降りて全力で逃亡しようとしたところ、突然コールが指示を無視して敵兵に投降しました。
ベケットはソフィアと接触、協力者の青年2名と共にコールが乗った護送車を襲撃しました。ベケットが後方から援護するなか、ソフィアたちはコールを助け出しましたが、一緒に護送中だった政治犯のパヴェル（タマス・プスカ）も混乱に乗じて脱出しました。
そしてコールは、今までベケットには内緒だった軍とCIAによる極秘指令を明かしました。「俺はわざと捕まった。お前は前座さ。将軍暗殺はひとつの目的に過ぎない。本当の目的はパヴェルを国外に逃すことだったんだ。お前は騙されていたんだ。俺だったらお前を見捨てて早々に海外に逃亡していたさ」。沈黙したベケットでしたが、パヴェルの国外脱出に協力せざるを得ませんでした。
ベケット一行はパヴェルの友人を頼って国境付近を目指しましたが、国境は軍が厳重に検問をしていました。ソフィアをこの場で帰したベケットとコール、パヴェルは民族浄化によって廃墟と化した国境の町シマンドに向かいますが、そこは既に敵軍の兵士が待ち構えていました。
ベケットとコールは次々と敵兵を殲滅させていきますが、敵は凄腕のスナイパーを投入してきました。ベケットと敵スナイパーが対峙する最中、パヴェルを護衛していたコールが撃たれました。ベケットは一瞬の隙を突いて敵スナイパーを倒しました。
ベケットとパヴェルは瀕死のコールを抱えて救出に来た国連の軍用ヘリに乗り込みますが、コールは「檻の中で死ぬよりよかった」と言い残し、ベケットに看取られて息を引き取りました。
以上、映画「山猫は眠らない2 狙撃手の掟」のあらすじと結末でした。
敵の狙撃手にコールが撃たれるとは不運でした。