沈黙のアフガンの紹介:2016年アメリカ映画。最強のオヤジ、戦場降臨―――。スティーヴン・セガール主演の『沈黙シリーズ』第43作となる本作はアメリカ軍とタリバンが戦っていた2010年のアフガニスタンの山岳地帯を舞台に、敵兵に包囲されたアメリカ軍のベテラン狙撃手と彼を救出に向かう戦友たちの戦いを描いた戦争アクション作品です。
監督:フレッド・オーレン・レイ 出演者:スティーヴン・セガール(ジェイク・チャンドラー)、ティム・アベル(ヴィック・モスビー)、ロブ・ヴァン・ダム(ヴァスケス)、デイル・ダイ(ジャクソン中佐)、シャーリーン・アモイア(ジャネット・コンラッド)、ダニエル・ブッコ(リッチ)、ジェイソン=シェーン・スコット(タイラー)、スコット・トーマス・レイノルズ(ジェニングス)、アンソニー・バターズ(バシール)、ジェラルド・ウェッブ(マーカス)、シャーリー・ナシミ(アブドゥル・アバド)ほか
映画「沈黙のアフガン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「沈黙のアフガン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
沈黙のアフガンの予告編 動画
映画「沈黙のアフガン」解説
この解説記事には映画「沈黙のアフガン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
沈黙のアフガンのネタバレあらすじ:起
2010年、「アラブの春」に揺れる中東・アフガニスタンの山岳地帯ではアメリカ軍とタリバンの戦闘が続いていました。そんな中、マトゥバク村で現地を視察していたスタン・クーパー下院議員(ジョン・ヘンリー・リチャードソン)が拘束される事件が発生、アメリカ軍は直ちに救助部隊を派遣しました。ベテラン狙撃手ジェイク・チャンドラー(スティーヴン・セガール)は助手のリッチ(ダニエル・ブッコ)と共に次々とタリバン兵を撃ち倒していき、ヴィック・モスビー(ティム・アベル)やヴァスケス(ロブ・ヴァン・ダム)、ドク(ジェフ・ボズレー)、マーカス(ジェラルド・ウェッブ)、ミラー(マシュー・アンダーソン)ら仲間たち5人が市街地に突入していきました。
建物をくまなく探索していったヴィックたちは拘束されていたクーパー議員の救出に成功しました。クーパー議員は麻薬を打たれており、ヴィックたちは本部に救援ヘリを要請するも却下され、やむなく地上から撤退することになりました。周囲を監視していたリッチは味方の高機動車が数台村に近づいているのを発見、ヴィックらはクーパー議員を警護しながら慎重に移動しましたが、建物や物陰に隠れていたタリバン兵が突然現れて発砲してきました。
自分たちが罠にかかったことを悟ったヴィックたちはタリバン兵と銃撃戦を展開、到着した味方の車両に拾われました。しかし、逃げ遅れたジェイクは被弾して負傷したリッチを放っておけず、先にヴィックやクーパー議員たちを逃がして自分たちは村に取り残されてしまいました。仲間たちは車中でクーパー議員や負傷兵の応急手当てを行い、ヴィックはジェイクとリッチを救出すべきだと訴えましたが、今回の任務はクーパー議員の救出が最優先だったため却下されました。
村に取り残されたジェイクはリッチを比較的安全な建物の上階へと担いでいきました。その頃、アメリカ軍の前哨基地では、女性ジャーナリストのジャネット・コンラッド(シャーリーン・アモイア)がジェイクらの上官であるジャクソン中佐(デイル・ダイ)に取材を求めていましたが煙たがられていました。ジャネットは自分が大将の姪であることを利用して各地の戦場を取材していましたが、その際に犠牲者が3名も出たことから“疫病神”呼ばわりされて敬遠されているのです。ジャネットが基地から追い出されそうになったその時、ヴィックたちが前線基地に戻ってきました。ヴィックたちはクーパー議員や負傷兵を運び出して治療を受けさせ、クーパー議員の取材をしようとするジャネットを門前払いしました。
沈黙のアフガンのネタバレあらすじ:承
その頃、建物に立てこもっていたジェイクとリッチでしたが、リッチは脊髄を損傷しており両足が動かなくなっていました。リッチはそれでも見捨てないでいてくれたジェイクに感謝し、祖国に残した恋人への想いを口にしました。ジェイクたちにできることはただ味方の助けを待つことしかありませんでした。
ヴィックから戦況の報告を受けたジャクソン中佐は、なぜあの村にクーパー議員がいたのか疑問を感じていました。ヴィックはジェイクとリッチを救出したいと申し出ましたが、ジャクソン中佐は人員と弾薬が不足しており、更なるタリバン勢力が近づきつつあることを理由に二人を見捨てる決断を下していました。
負傷したマーカスを見舞ったヴィックはクーパー議員から拘束された当時のことを聞き出そうとしましたが、クーパー議員は麻薬の影響で錯乱状態に陥っていました。マーカスはクーパー議員を救出した際、彼がマトゥバク村を占拠しているタリバンの指導者アブドゥル・アバド(シャーリー・ナシミ)の名を口にしたことを覚えていました。救護室の外に出たヴィックはジャネットから作戦に同行させてほしいとせがまれましたがやんわりと断りました。
再びジャクソン中佐に呼ばれたヴィックは、特技兵のジェニングス(スコット・トーマス・レイノルズ)や現地人の通訳バシール(アンソニー・バターズ)と共に大量の武器と弾薬を積みながらも故障した補給部隊のトラックを修理して基地に持ってくるよう命じました。トラックは特技兵のタイラー(ジェイソン=シェーン・スコット)が運転していたのですが、無線機が故障しており基地との連絡が取れない状況でした。ヴィックはヴァスケスやジェニングス、バシールを引き連れてタイラーとトラックの救出に向かいましたが、ジャネットも隙を突いてヴィックたちのトラックに乗り込みました。
沈黙のアフガンのネタバレあらすじ:転
ジェイクはリッチに護身用の拳銃を持たせると、戦死したドクの遺体から水などの入ったバッグを回収しました。リッチはかなり呼吸が荒くなっていましたが、ようやく水分を採ることができました。
その頃、ヴィックたちはタリバンの待ち伏せに警戒しながらタイラーのトラックまで辿り着きました。ヴィックらのトラックに潜んでいたジャネットが外に出て写真を撮り始めました。トラックの荷台には幼い子供を抱えた女性が乗り込んでいました。タイラーはトラックを運転中にタリバンの攻撃を受けて無線機を破壊され、逃走する途中で助けを求めていたこの母子を拾ったのです。タイラーとジェニングスは早速トラックの修理に取り掛かり、ヴィックとヴァスケスは周囲の警戒につきました。母親の面倒を見ていたジャネットは彼女の背中に鞭で打たれた跡があるのを発見、ヴィックは母子がタリバンに何か罰を受けたのではと推測しました。
その時、周囲に潜んでいたタリバン兵がヴィックたちに攻撃を仕掛けてきました。ヴィックは銃撃戦を撮影しようとしたジャネットを制し、母子を守りながら敵と戦いましたが、弾よけにと自分たちの乗ってきたトラックを移動させようとしたジェニングスが撃たれて負傷、助けようとしたタイラーが射殺されてしまいました。ジャネットもタイラーから託された拳銃でタリバン兵に応戦、ジェニングスは何とかトラックを動かして弾よけにしましたが多勢に無勢で苦戦を強いられました。ジャネットとバシールは母子を安全な場所へ逃がそうとしましたが、今度はジャネットが撃たれてしまいました。その時、母親の悲鳴を聞いたタリバン兵はなぜか戦いを放棄して撤退していきました。
村ではジェイクとリッチが戦場の思い出を語り合いながらひたすら助けが来るのを待っていました。ジェイクは建物の周囲を取り囲むタリバン兵が失せた頃合いを見計らって敵の無線機を奪い取ることに成功しました。
ヴィックたちはジャネットの傷の手当てをし、タイラーの死を悼みました。ヴィックとヴァスケスはなぜタリバンが母親の叫び声を聞いて撤退したのか疑問に思い、バシールに母子の素性を探るよう指示しました。母親の正体はアブドゥルの義理の娘ジェイダ(リタ・コリ)であり、子供はアブドゥルの唯一の孫であることが判明しました。やがてジェニングスは無事にトラックの修理を終えました。
沈黙のアフガンの結末
ジェイクはタリバンの無線機を使って前哨基地に連絡を取り、脱出の準備中であることを伝えました。一方のヴィックたちは基地に戻る前に“寄り道”してジェイクとリッチを助け出すことを決意、修理の終わったトラックで村へと向かいました。トラックには遠隔操作が可能な爆弾が積んであり、ヴィックとヴァスケスは村の至る所に爆弾を仕掛けていきました。ヴィックたちの姿を確認したジェイクはリッチに呼びかけましたが、リッチは容体が悪化して意識朦朧としていました。
ヴィック、ヴァスケス、ジェイダはアブドゥル率いるタリバン兵たちに取り囲まれましたが、ヴィックらはジェイクが鏡の反射を使って自分の居場所を居場所を知らせていることに気付きました。ジェイクが屋上から監視するなか、ヴィック、ヴァスケス、ジェイダはアブドゥルと対面しました。アブドゥルはジェイダと孫を引き渡すよう要求、ヴィックは要求を受け入れてジェイダをアブドゥルの元へ向かわせました。ところが、それはジェイダではなく変装したジャネットであり、ジャネットは素早くアブドゥルに手榴弾を取り付け、アブドゥルはあえなく爆死を遂げました。
指導者を失ったタリバン兵はヴィックたちに総攻撃を仕掛けてきましたが、ヴィックとヴァスケスはジェイクの援護を受けて反撃に転じ、ジャネットも機関銃を手にタリバン兵と戦いました。ヴァスケスは起爆装置のスイッチを入れましたが爆弾は爆発せず、ジェイクは直接爆弾を狙い撃ちして爆発させ、タリバン兵を一掃することに成功しました。
ジャネットは倒したタリバン兵の遺体の写真を撮り、ヴィッグはジャネットはもう“疫病神”ではないと告げて助けてくれた礼を言い、勝利の笑顔の写真を撮ってもらいました。続いてヴァスケスもジャネットに写真を撮ってもらい、ジェイクとヴィックは互いの健闘を称え合いました。ヴィックはリッチを助けに向かい、ジェイクもジャネットに写真を撮ってもらいました。
以上、映画「沈黙のアフガン」のあらすじと結末でした。
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