SLIME スライムの紹介:2007年アメリカ映画。人間の恐怖を餌に成長する怪物との戦いを描くアクション&ホラー。リゾートホテルを会場に、環境について話し合われる大きな会議が開かれようとしていた。ホテル側は万全の体制を敷いていたが、配管が詰まったのかホテルの各所で黒い粘液が滲み始める。しかもその粘液に触れた人間は次々と怪死を遂げていった。会議の参加者ミドルトン牧師と、ホテル職員のケリーが事件の謎を追っていくと、思いもよらない真実にたどり着く。黒い粘液の正体は、人間の深層心理にある恐怖を具現化し、それを餌に成長する未知の生命体だったのだ。
監督:デヴィッド・ウィニング 出演者:ケヴィン・ソーボ(ダグラス・ミドルトン牧師)、ピーター・マクニール(ジャクソン・デッドマーシュ)、ブレンダン・ベイサー(コネリー博士)、ナタリー・ブラウン(ケリー・スペンス)、ブリタニー・スコビー(ミカエラ・ストロフスキー)、ほか
映画「SLIME スライム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「SLIME スライム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
SLIME スライムの予告編 動画
映画「SLIME スライム」解説
この解説記事には映画「SLIME スライム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
SLIME スライムのネタバレあらすじ:黒い粘液の謎
アメリカのとあるリゾート地。世界規模の施設「シダーゲート会議センター」の建設現場では、作業中の男性1人が事故死を遂げていました。彼は死の直前、謎の黒い粘液に触れ恐怖に顔を引き攣らせています。
生物学者のコネリー博士は、シダーゲート会議センターのオーナーであるケントに周辺の野生動物が減少していることを報告しました。原因がはっきりするまで下水処理システムの拡張工事は中止にすべきだと訴えますが、ケントは耳を貸しません。
1年後、完成したシダーゲート会議センターのホテルで大きな会議が開かれようとしていました。環境保護について話し合われる予定で、その分野で有名なダグラス・ミドルトン牧師の姿もあります。ホテル職員でイベントコーディネーターのケリー・スペンスが彼と挨拶をしました。
スピーチを任された出席者ユージーン・ハーマーは喘息持ちで、プレッシャーの中吸入器を手放せずにいます。外に出てスピーチの練習をしていたユージーンは、手に黒い粘液が付着したのに気付いて顔を顰めました。すると突然雷鳴が鳴り響き、地中に引きずり込まれてしまいます。
その頃、ミドルトン牧師はケリーと夕食の席に着いていました。ケリーは祖母の形見のペンダントをお守りとして身につけています。彼女の祖母はネイティブアメリカンのオブジア族で、大地を敬愛する精神を持っていました。
SLIME スライムのネタバレあらすじ:それぞれの「恐怖」
翌日。ユージーンを探していたミドルトン牧師は、ケリーから警備員のジャクソン・デッドマーシュを紹介されます。実は2人には因縁がありました。デッドマーシュは以前オレゴンで警察署長をしていたのですが、ミドルトン牧師は彼を訴えたことがあるのです。デッドマーシュが殺人の証拠を捏造し、ネイティブアメリカンの青年を有罪に追い込んだのが原因でした。訴えは棄却され、青年は処刑されています。
気まずい再会の後、デッドマーシュはユージーンを探し回ります。やっと発見したユージーンは既に死亡しており、顔は異様な形相に引き攣っていました。
一方、会議の参加者で我が儘放題の金持ちミカエラ・ストロフスキーは、部屋でビデオブログ用の動画を撮影していました。水道から出て来た黒い粘液に触れた彼女は、鏡に写った自分が老婆の姿に変わるのを見て悲鳴をあげます。鏡を叩き割った両腕からは大量に出血し、清掃スタッフが部屋を訪れた時には既に絶命していました。状況から見て彼女は自殺だと判断されます。
ケントの部下でホテルを任されているサイムズは、醜聞が広まるのを恐れユージーンやミカエラの死をしばらく伏せることにしました。配管作業員のレジーを探していたケリーは、天井の配管から落ちた黒い粘液に触れてしまいます。すると彼女の前に狼犬が現れました。ケリーは子どもの頃狼犬に襲われて大怪我をしており、それ以来犬を恐怖しています。
狼犬に襲われたケリーはパニックになりますが、悲鳴を聞きつけたミドルトン牧師が現れると狼犬は姿を消しました。しかしミドルトン牧師はそもそも犬などいなかったと言い、デッドマーシュ達も調べてみましたが狼犬がいた形跡はありませんでした。
SLIME スライムのネタバレあらすじ:粘液の正体
配管の詰まりが酷いため、レジーとその弟子ハンクは下水道を調べてみることにしました。奥に進んだ彼らは、黒い粘液が木の根のように巣食っている場所を見つけます。粘液に触れた2人は恐怖の中取り込まれてしまいました。
一方、ミドルトン牧師とケリーは、納屋に隠れ住んでいたコネリー博士を見つけます。彼はずっと黒い粘液の研究を行っていました。シャーレに入れられた黒い粘液はゆっくりと動いています。コネリー博士は、黒い粘液は高い知能を持つ生命体だと説明しました。シダーゲート会議センターの工事中に攻撃されたと感じたこの生命体は、反撃準備のために人間を襲っているようなのです。
コネリー博士は黒い粘液の不思議に魅せられており、話し合ってみたいと切望していました。デッドマーシュはミカエラの携帯電話を調べ、彼女が死の直前まで撮影していた動画をチェックします。するとバスタブから突然黒い両腕が現れたのが見えました。ミカエラの部屋を調べている最中、デッドマーシュは粘液に触れてしまいます。彼は気にしつつも、部下のトニーと一緒に下水道へ行ってみることにしました。
SLIME スライムのネタバレあらすじ:恐怖の下水道
ホテルからは客が逃げるようにチェックアウトしていきました。苛立つサイムズは黒い粘液に触れ、正気を失った様子で下水道へ向かいます。彼は下水道でデッドマーシュに銃を向けますが、トニーに射殺されました。しかしトニーはその直後黒い粘液に触れてしまい、蘇ったサイムズに殴打されます。
デッドマーシュが異変に気付いた時には、トニーは既に異様な形相で死亡していました。そこにミドルトン牧師とケリー、コネリー博士が現れます。ミドルトン牧師は黒い粘液の正体について説明しました。粘液は高い知能を持つ未知の生命体であること。幻覚剤を発生させ、一滴でも触れるとその人が最も恐れている幻覚を見せること。その恐怖を餌にして成長を続けているということ。
レジーとハンクの遺体を発見した4人は、急いで脱出しようとします。しかし膨れ上がった生命体に逃げ道を塞がれてしまいました。貯水タンクを通って地上に出ようとしますが、既に粘液に触れているデッドマーシュはその場に残って時間稼ぎをすることにします。彼の前に現れた幻覚は、冤罪で処刑に追いやったネイティブアメリカンの青年でした。
デッドマーシュは確かに殺人の証拠を捏造しましたが、青年がレイプ犯であることを知っていたので、後悔はありません。デッドマーシュがライターをつけると、可燃ガスに引火して炎に包まれました。
SLIME スライムの結末:祈り
貯水タンクにかかる橋の下には、巨大な黒い粘液の集合体が蠢いていました。会話を望むコネリー博士は自ら生命体に飲み込まれます。橋が崩れ、落下しそうになるケリー。ミドルトン牧師の手を必死で掴む彼女は、もう片方の手でペンダントを掲げました。祖母のまじないを唱えると、生命体は急に大人しくなります。
ミドルトン牧師とケリーは無事下水道から生還しました。ケリーが唱えたのはオジボアの祈りで、大地を敬う祈りを捧げたことで生命体も許してくれたのだろうとミドルトン牧師が解説します。彼は数日後に出発する旅にケリーを誘いました。彼女は快諾し、ミドルトン牧師とキスをします。
ケントは今回の事態に憤慨し、名前を変えて半年後にシダーゲート会議センターをリニューアルオープンしようと画策しました。そんな彼の手に、黒い粘液が付着します。マンホールから黒い粘液が滲み始め、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「SLIME スライム」のあらすじと結末でした。
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