愛の調べの紹介:1947年アメリカ映画。ロベルト・シューマンと妻のクララの愛の物語。女流ピアニストのクララ・ヴィークが駆け出しの作曲家であるシューマンと結ばれ、フランツ・リストやヨハネス・ブラームスといった著名な音楽家との交流が描かれている。ピアノの演奏シーンは全て、ピアニストとして名高いアルトゥール・ルービンシュタインが吹き替えた。
監督:クラレンス・ブラウン 出演者:キャサリン・ヘプバーン(クララ・シューマン)、ポール・ヘンリード(ロベルト・シューマン)、ロバート・ウォーカー(ヨハネス・ブラームス)、ヘンリー・ダニエル(フランツ・リスト)、レオ・G・キャロル(クララの父) ほか
映画「愛の調べ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛の調べ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「愛の調べ」解説
この解説記事には映画「愛の調べ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛の調べのネタバレあらすじ:起
クララ・ヴィークは背後に父の指導を受けながら演奏会でピアノを弾いていました。しかし、アンコールで父の提示した曲でなく駆け出しの作曲家であるロベルト・シューマンの曲を演奏したことで父を怒らせてしまいます。シューマンはクララの父の弟子だったのです。相思相愛の仲だったクララとシューマンはクララの父に結婚を猛反対され、裁判沙汰になってしまいます。しかし、シューマンのことを認めていたフランツ・リストの助けにより、二人はめでたく結婚します。やがて7人の子に恵まれたシューマンの元を、若きヨハネス・ブラームスが訪ねてきます。シューマンのことを尊敬していたブラームスは自分を弟子にして欲しいと頼み込み、その演奏を聞いて感動したシューマン夫妻は勉強している間、ブラームスを家に住まわせることにします。
愛の調べのネタバレあらすじ:承
大みそかのパーティーで、ブラームスは客人をピアノ演奏でもてなしますが、その間にシューマンは幻聴に悩まされてしまいます。更に次の日にはひどい頭痛に襲われ、シューマンはクララと喧嘩をしてしまいます。そんな夫にクララは、自分が演奏家として稼ぐから、永遠に残る曲を作ってほしいと懇願し、一日だけ演奏会を開きます。演奏会を終えて帰ってくると、はしかにかかったシューマン夫妻の娘をブラームスが看病していました。そのおかげで体調がすっかり良くなった娘を含む子供たちは、ブラームスのことを好きになっていました。製作したオペラの返事を待ち続けるシューマンでしたが、遂に医者から休養を取るように言われてしまいます。クララは、夫がうつ病の気があるのではないかと案じていました。そしてやっと劇場から返事が来ますが、その内容はシューマン夫妻が望まないものでした。
愛の調べのネタバレあらすじ:転
ブラームスはこの危機を何とか救おうと、オペラを持ってリストの元を訪れます。かつてクララのことを愛していたリストは自分のミニ・コンサートでシューマンの曲を演奏し、更に客として来ていた劇場の支配人にシューマンのオペラを上演するよう遠回しに説得。見事上演が決まります。その後、ブラームスが急遽家を出ていくと知ったクララは彼を止めようとしますが、彼から愛を告白され、ショックを受けてしまいます。オペラの初演が始まり、シューマンは指揮を振りますが、その途中で重度の幻聴に襲われて指揮が出来なくなってしまいます。そしてシューマンは自殺を図り、未遂に終わったものの、精神を患って入院します。彼はそのまま帰らぬ人となってしまいました。
愛の調べの結末
夫を失ったクララの元にブラームスがやって来ます。初めて作曲した交響曲の初演を聴きに来て欲しいと誘われたクララでしたが、ピアノの演奏も外出も止めていた彼女は気が乗らず、断ってしまいます。しかし、初演の途中で着飾ったクララを見つけたブラームスは会場を抜け出し、二人で楽しいひと時を過ごします。そこでブラームスはクララに結婚を申し込みますが、クララはまだシューマンのことを愛していると告げ、その申し出を断ります。彼女はその後、各地で夫の曲を演奏し、人々の心に彼の曲を刻み続けました。
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