映画「SPETTERS／スペッターズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
SPETTERS／スペッターズの紹介：1980年アメリカ映画。モトクロス・レースに熱中する若者の無軌道な青春。偏見、暴力、セックス、友情、愛であやどられる、ポール・ヴァーホーヴェン監督初期、オランダ時代を代表する傑作青春映画。ルトガー・ハウアーが、青年たちのあこがれである、モトクロスのチャンピオンとして出演。
監督：ポール・ヴァーホーヴェン 出演者：ハンス・フォン・トングレン（リン・ハートマン）、レネ・ソーテンダイク（フィンチェ）、トーン・アグタブルフ（エフ）、マールテン・スバンジャー（ハンス）、ルトガー・ハウアー（ゲリー・ヴィトカンプ）ほか
この解説記事には映画「SPETTERS／スペッターズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リンとハンス、エフの3人はモトクロス・レースに夢中。普段はハンスの父を親方にして働きに出ているリンとハンスはレーサー、自動車修理工のエフはメカニックである。
彼らの、そして町のヒーローは、歯科医の資格をもちながらモトクロスの全国チャンピオンであるゲリー・ヴィトカンプ。だが、若いリンたちの関心はモトクロスだけではない。3人はそれぞれの女友達を連れて遊びまわっていた。
彼らの前にフィンチェというブロンド娘が現れる。リンが若手のクラスで優勝したレースに軽食の屋台を出していた彼女は、無銭飲食をはたらこうとする革ジャンの若者たちを断固として許さない強い女である。そのフィンチェと兄の屋台のトレーラーがリンたちの住む町に留まる。
3人組は我こそはとフィンチェに近づくが、貧しい生活を逃れようとする彼女は計算高く、レーサーとして有望なリンを選ぶ。スポーツ番組のキャスターで日本のスポンサーにコネのある男とセックスをして、日本企業との契約にリンを導く。リンは彼女に毛皮のコートを買いベッドを共にする。傷ついたのは、リンの恋人だったマヤである。
ハンスを連れて、スポンサーから支給された新しいバイクを試すリンの目の前に、自動車からポイ捨てされたオレンジの皮のゴミが。事故を起こしたリンは下半身不随となる。リハビリに励むリンをフィンチェが見舞うが、リンは「もう来るな」と言う。
やがて退院したリンは、ハンスの父親が指導しハンスもトランペットを吹くアマチュア楽団の演奏で、街に温かく迎えられる。
リンと別れたフィンチェは、カナダ行きを誘うエフと、不要になった新しいバイクをリンから譲られたハンスに二股をかける。ゲリー・ヴィトカンプと一緒に練習をしてヘマを繰り返すハンスに才能がないことを知って、エフに心が傾くが、帰宅すると兄がエフと一緒にベッドでたたずんでいる。
エフは街の片隅で快楽にふけるゲイたちから恐喝して副業にしていたが、前夜とうとう復讐に遭った。フィンチェの兄を含む4人のゲイに地下の工事現場で輪姦されたのだった。しかし、この体験でエフは、厳格なキリスト教信者である父のせいで抑圧してきた自分の性的志向に気づくことになった。帰宅して父にゲイであることを告白し、怒った父に暴力を振るわれる。
一方、車いすへの好奇の視線に耐えながら生活するリンは、マヤに誘われて宗教団体の集会へ行く。牧師の前に進み出るが、もちろん奇跡は起こらない。自動車の中でマヤに、アソコを勃起させることのできない苦しみを訴える。
町を去ったフィンチェがモトクロスのシーズン最終レースの会場で屋台を出していた。彼女への愛を訴えるハンスにフィンチェは、貢ぎ物を持ってきてという。
最終レースで世界チャンピオンとなったゲリー・ヴィトカンプの祝勝会が、リンの父親の居酒屋で開かれる。だが、テレビニュースでゲリーと練習して失敗ばかりするハンスの姿が映し出され、ハンスは笑いものになる。そのために革ジャンの不良たちとケンカになり、店は破壊されてしまう。そこに現れた警官はリンが自殺したことを告げる。
エフはフィンチェの兄に、一緒に来ないかと誘われるが、「父を越えたい」と言って断り、町に留まる。フィンチェの兄は、ハンスとフィンチェがバイクを売った金で、破壊された店舗をリンの父から買い取ってオープンする店の、「ハンス・フィンチェ」という看板を確認して、町を去っていくのだった。
以上、映画「SPETTERS／スペッターズ」のあらすじと結末でした。
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