キートンの蒸気船の紹介:1928年アメリカ映画。喜劇王キートンが自分の製作会社で作った最後の長編サイレント喜劇(本作の後MGMと契約)。蒸気船船長の父のもとに、都会から一人息子ウィリーがやって来るが、船員としては使い物になりそうにない。おまけに商売敵の娘と恋仲だった。暴風雨の描写が圧倒的。風に立ち向かうキートン。日本初公開時の邦題は『キートンの船長』
監督:チャールズ・F・ライスナー、バスター・キートン 出演者:バスター・キートン(ウィリアム・カンフィールド・ジュニア[ウィリー])、アーネスト・トレンス(ウィリアム・カンフィールド[スチームボート・ビル])、マリオン・バイロン(キティ・キング)、トム・マグガイア(ジョン・ジェイムズ・キング)、トム・ルイス(トム・カーター)、ほか
映画「キートンの蒸気船」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キートンの蒸気船」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キートンの蒸気船の予告編 動画
映画「キートンの蒸気船」解説
この解説記事には映画「キートンの蒸気船」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キートンの蒸気船のネタバレあらすじ:息子が来る
銀行やホテルを手がける大物実業家J・J・キングの新造船キング号が就航し、河岸では歓迎の人々が手を振る。“スチームボート(蒸気船)・ビル”こと、ウィリアム・カンフィールドの蒸気船ストーンウォール・ジャクソン号の客が取られる。ビルの相棒のトム・カーターが別の河を探すしかないかと言う状況。
そんなとき、ボストンの学校を出た一人息子ビル・ジュニア(ウィリー)がやってくるという手紙が届く。赤ん坊の頃から会っていない息子。きっと俺より大きい大男になっているのではと楽しみに待つビル。
だが、なぜか駅でホームと反対側に降りた息子はなかなか見つからない。やっと見つけた息子は、都会風の軟弱な小男だった。
キートンの蒸気船のネタバレあらすじ:親同士の反対する恋愛
がっかりした父親は何とか息子をイメージチェンジしようと、まず床屋で口ひげを剃らせる。その床屋でウィリーが偶然再会したのは、キングの娘でやはりボストンで学んでいたキティだった。
ビルは続いて息子のベレー帽を別の帽子に取り換えさせ、船での仕事着を着せようとする。ところが新しい帽子は風に飛ばされ、キティがウィリーのためにお店で選んだ仕事着は、おんぼろのジャクソン号には似つかわしくない豪華客船船員風のものだった。
ビルはウィリーに「キングの娘とは結婚させない」と、キングはキティに「ビルの息子とは結婚させない」と宣言。キング号はジャクソン号の隣に停泊しているのに、二人は近づけない。
「私が好きなら会いに来て」という手紙をもらってウィリーは夜、父の目を盗んでメアリーに会うためにキング号に忍び込むが、船員に見つかって海に落っこちる。
キートンの蒸気船のネタバレあらすじ:スチームボート・ビルの逮捕
翌朝、ビルは船員として使い物になりそうにない息子を見放して、彼にボストン行きの切符と金を渡す。ところがその日、老朽化を理由にジャクソン号が政府によって接収されるという告知が出る。
お前の差し金かとビルはキングに詰め寄る。ビルを恐れてキングの投げた石が床屋の窓を破り、大騒ぎになる。保安官はキングの言い分だけを聞いてビルを逮捕。
駅へ行く途中だったウィリーは、父親が保安官事務所に入れられるのを目撃する。手紙を無視されたと思ってウィリーに意地悪して知らんぷりをしたキティも、彼を気の毒に思う。
キートンの蒸気船のネタバレあらすじ:牢から出たり入ったり
暴風雨の中、ウィリーは脱獄のための道具を隠したパンを、保安官事務所の牢に入っている父への差し入れに持っていく。その道具は保安官にみつかってしまったが、すったもんだした後、ビルは脱獄に成功。しかし逃げ遅れたウィリーが保安官に殴られて病院送りになるのを見て怒ったビルは、物陰から現れて保安官を一発でノックアウトし、自ら牢に入る。
キートンの蒸気船の結末:大パニックの町
風はますます激しくなり、家々が倒壊し、キング号も桟橋から流されてしまう。ウィリー以外の患者が病院から避難した後、病院の屋根が飛ばされてしまう。ウィリーは家ごと河を流されていくキティを、まだ無事なジャクソン号に救出する。
次に保安官事務所ごと河に流された父を見つけ、ジャクソン号を事務所に衝突させて牢から父を救い出す。さらに、沈没中のキング号からキングを救出。父親たちはウィリーの活躍により和解する。
ところがウィリーはまたも河に飛び込む。溺れている老人に浮き輪をつけてやるためだった。
以上、映画「キートンの蒸気船」のあらすじと結末でした。
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