ダーティハリー4の紹介:1983年アメリカ映画。サンフランシスコの刑事ハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)を主人公にしたアクション映画『ダーティハリー』シリーズの第4作目です。クリント・イーストウッド自らが監督・主演し、シリーズで最大のヒットを飛ばしました。キャチコピーは「さあ、撃ってみな…、俺はいつでも真剣勝負」で、本作品内での決め台詞「Go ahead, Make my day」は、American Film Instituteが2005年に発表した「映画の名台詞100」で100位中第6位となりました。なお、『ガントレット』(1977年)で共演してからクリント・イーストウッドの愛人であったソンドラ・ロックが共演しています。
監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド(ハリー・キャラハン)、ソンドラ・ロック(ジェニファー・スペンサー)、パット・ヒングル(ジャニングス)、ブラッドフォード・ディルマン(ブリッグス)、ポール・ドレイク(ミック)、ほか
映画「ダーティハリー4」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダーティハリー4」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ダーティハリー4」解説
この解説記事には映画「ダーティハリー4」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:プロローグ:車中からの二発の銃声
ある日の夜明け前、サンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジを望む丘の上で、カーセックスを楽しむ男女がいました。その車中から二発の銃声が鳴りました。女が突然、銃で男の股間と頭を撃ち殺し、その女は銃を手にその場を立ち去りました。その日、サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は、以前に検挙した殺人犯の判決が下る州裁判所へ行きました。その殺人犯を検挙したハリーは、裁判長から「証拠とさえる銃は違法捜査の結果、入手。法廷では無意味です。違法捜査はキャラハン刑事によるものです。前にもありましたね。…銃は証拠能力なし。被告人への告発は却下します」という判決が下り、犯人は無罪釈放となりました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:「Go ahead, Make my day.(先に撃てよ。俺も気が楽になる)」
傍聴席でその判決を聞いたハリーは、落ち込み、憤りを覚えました。ハリーは行きつけのコーヒー・ショップへ行きました。ハリーは新聞を読むのに気を取られ、女性店員ロレッタがコーヒーにたっぷりと砂糖を入れるのに気がつきませんでした。ハリーは、コップを手にして外に出て、コーヒーを一口飲んで吐き出しました。それが砂糖入りのコーヒーだったからです。振り返ると、店には「閉店」の看板に変わりました。何か起こっていると感じたハリーは、裏口から店へ入りました。店は強盗団に襲われていたのです。ウエイトレスを人質にした犯人に向かい、ハリーは「10年間、ブラックコーヒーを出してくれた。しかし今日は砂糖入りだった。…文句を言いに来た。銃を下ろせよ。…俺たちは容赦しないぞ。…スミス&ウエッソンと俺だ」と言うと、ハリーは胸から愛銃44マグナムを出すと、犯人たちを次々に撃ち殺しました。そして、最後に女性に銃を突きつけた犯人に、ハリーは銃を突きつけ対峙し、「Go ahead, Make my day.(先に撃てよ。俺も気が楽になる)」と言うと、犯人は戦意を喪失し、人質を解放し、駆けつけた警官たちに逮捕されました。その夜、ハリーは、あるマフィアのボス・スレルキスの孫娘の結婚式に、単身、強引に乗り込んでいきました。まったく偽物の証拠でボスを脅迫すると、ボスは心臓麻痺で倒れてしまいました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:謎の女・ジェニファー
翌日、ハリーはゴールデン・ゲート・ブリッジを望む丘の上で発生した猟奇的殺人事件の現場検証に行きました。ハリーは同僚に「市民を守ろうとしても、結局、犯罪は減らない」と愚痴をこぼし、何の掛かりを掴めないまま、ドネリー警部補に呼ばれ、署に戻りました。その現場検証の様子を、ある女性が静かに見ていました。その女性はある画廊の展示会に入っていきました。その女性の名はジェニファーで、画家でした。画廊の展覧会の主催者女性は、ジェニファーに「あなたの絵は展示会の目玉よ。…良さが分かるのに少し時間がかかるのよ。こんな優しい人が悲痛な叫びを描くなんて」と言うと、ジェニファーは「街をでるわ。今日。…パーティは苦手。…北よ。人に会うの」と言い、画廊の女性に「売れ残った絵はここへ」とメモを渡し、立ち去っていきました。署に戻ったハリーに、ブリッグズは、ハリーのスレルキスを孫娘の結婚式で心臓麻痺にさせたやり方を責めました。ハリーは反論しましたが、ドネリー警部補は、ハリーの型破りで成功を収めても大きな犠牲が伴う捜査に対する批難が広がることを恐れ、ほとぼりが冷めるまで停職を命じられてしまいました。ハリーは、ブリッグズから「お前のやり方は時代遅れだ。ルールは変わった」と言われると、「捜査はゲームじゃないぞ」と彼に言い放ち、部屋を出ていきました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:ハリー、停職中に
ジェニファーは妹が入院している病院に行きました。妹・ベスは重い精神病にかかり、ジェニファーが声をかけても何も反応を示しませんでした。ジェニファーはそんな妹に「1人見つけた。通りで私の前に突然、現れたの。最初は悪夢を見ているのかと思った。…何日も観察し、銃を買った。…バーまで追って、一緒に車へ、人けのない所へ誘った。…もう捨て身だったの…殺したわ」と告げました。ベスに反応はありませんでした。ジェニファーは立ち去りました。ある日の夜、ハリーが歩いていると、1台の車が追ってきて、ハリーを轢き殺そうとしてきました。ハリーは咄嗟に、マグナムを取り出し、車を撃つと、車から4人の男たちが出てきて、マシンガンでハリーを撃ってきました。ハリーは銃弾をかわしながら、3人の男たちを誘いこみ、男たちをマグナムで撃ち殺しました。あと1人の男は、車で逃げ去りました。次の日、ハリーは、ドネリー警部補から「連中は本気だ。スレルキスはお前が殺したも同然だ」と言われ、「とにかく休暇をとれ。…静かにしてろよ」と言われました。ハリーはいつも射撃の練習にいく場所に行き、射撃練習をしようとしていました。すると、そこに1人の黒人の男がライフルを持って静かに近づいてきました。ハリーはその男に銃を向けました。その男はホレース・キング、ハリーの友人でした。ホレースはハリーが休暇を取らされたことを知り、心配して来てくれたのでした。ホレースはハリーに「とにかく辞めのはダメだぞ。大物。…お前は根っからの警官なんだよ。大物の」と言いました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:ジェニファーの忌まわしい記憶
ジェニファーは独り車に乗り、海岸沿いの田舎街に着きました。彼女は、そこで彼女の絵画のファンの女性から、古くなった回転木馬の修繕を頼まれていました。修繕を頼んだ女性が「古くなって見苦しいものに手を加えると満足感が得られる」とジェニファーに言って立ち去ると、ジェニファーは彼女の後ろ姿を見て「そうね。そういうこともある」と呟きました。ジェニファーは独り海岸を歩いていると、一軒の小屋を見つめました。ジェニファーは、かつて、自分と妹・ベスが強姦魔たちにレイプされた忌まわしい記憶を思い出しました。ハリーはある夜、車で走っていると、いきなり後ろから近づいてきた車の男たちに、バックとサイドのガラスを割られ、車をぶつけられ、火炎瓶を投げ込まれました。ハリーの車は火の車となりましたが、うまく港に誘い込み、車の中に残っていた火炎瓶を投げつけ、逆に敵の車の前を火だるまにしました。ハンドル操作を誤った男たちは、車と共に海中に消えていきました。翌日、ハリーは昨夜の事件現場で、ドネリー警部補から職務に戻ってもよいと言われましたが、「急所を撃たれた男を覚えているか。前歴はないが、不審なところがあった。…出身はカリフォルニアのサンパウロだ。その男について調べに行ってこい」と命じられました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:ハリー、サンパウロで
ハリーは渋々、サンパウロに行きました。ハリーは到着早々、銀行強盗事件に出くわしました。必死で逃げる犯人をハリーはしつこく追跡し、犯人を逮捕し、手柄を立てたハリーでしたが、警察署長・ジャニングスは、「都会の警官に、捜査について、あれこれ言われたくない。自分たちで解決できる。首を突っ込むな」と言われてしまいました。
その夜、モーテルに宿泊したハリーは、部屋で一匹の犬と出くわしました。それは友人・ホレースからの贈り物でした。翌朝、ホレースからの犬と一緒に、ハリーがジョギングをしていると、前から1人の女性(ジェニファー)が自転車に乗ってきました。その女性はハリーの犬をよけようとして、転倒してしまいました。ハリーはその女性に謝りました。その女性は「しっかりしつけを」と言って去っていきました。ハリーはその日の夜、一軒のバーに行き、ビールを飲んでいました。すると柄の悪い1人の女性(レイ・パーキンズ)が言い寄ってきました。ハリーは「人間としか寝ない」と言い、彼女を払いのけました。すると、客の全員がハリーを睨みつけました。ハリーはカウンターの男に「ジョージ・ウィルバーンの友達は?」と訊くと、払いのけられた女性の表情が変わり、隣の席の男が「警察?彼が何か?」と訊いてきました。ハリーは「タマを撃たれて死んだ」と答えました。すると、店中が笑い声で包まれました。ハリーは「なんてこった」と呟くと、そこを出ていきました。一方、その夜、ジェニファーは家で銃に弾を込めていました。翌朝早朝、1人の男(クルーガー)が釣りに車で出かけるところを、ジェニファーは追いかけました。陽も高くなった頃、その男が釣りをしながら、ヘッドフォンで音楽を聞きながら、タバコを一服しているところに、ジェニファーは近づき、その男にヘッドフォンを外させると、「覚えてないのね。私と妹は一生、忘れない」というと、バッグから銃を取り出し、股間に一発、そして頭に一発撃ち、その男を殺しました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:レイ・パーキンズという女
ハリーは早朝、犬とジョギングをして部屋に戻ると、隣の部屋のドアで犬が何かを感じて止まっていました。それを見たハリーは、不審に思い、銃を取ると、隣の部屋から出てきた男がいきなり発砲してきました。ハリーは銃弾をかわすと、一発でその男を撃ち殺しました。ハリーが署に出勤すると、ジャニングス署長はいませんでした。ハリーは、署長室の壁にある写真に目が留まりました。それは多数の男女が写っている写真でした。そこに入ってきたベネット巡査に、ハリーは署長の居場所を訊くと、股間と頭を打たれた殺人事件現場に行ったことを知りました。そして、目に留まった写真のことを訊くと、写っているのは署長の息子の友達で、赤い服の女性はレイ・パーキンズでこの町では知らない人はいないそうでした。ハリーは殺人事件現場に行きました。ハリーはサンフランシスコで起きたウィルバーン事件と手口が酷似していたので捜査をしようとすると、ジャニングス署長は、「早く消えろ」と言い、ハリーを現場から追っ払いました。このクルーガー殺人事件を知ったパーキンズは、タイロンに「クルーガーの死体が、今朝、見つかった。…ウィルバーンも同じ目に遭った。…あの女だよ。分かってるだろ。偽善者め。お前も突っ込んだだろ」と詰め寄ってきました。タイロンは「あんたは魔女だよ。…俺は何もしてない」と言いました。パーキンズは「ミックに電話する」と言うと、タイロンは「好きにしろ。俺はあの変人とは関係ない」と答えました。パーキンズはタイロンの股間を握ると、「しっかり守りな。偽善者め」と言って立ち去りました。ミックはある女性とベッドで戯れていました。その時、パーキンズから電話がかかってきました。ミックは「何か対策を練る必要があるな」と言い、電話を切りました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:ハリー、ジェニファーと出会う
ハリーはホレースに電話をかけ、ウィルバーン事件の弾の分析を依頼しました。ハリーは、ベネット巡査に、署長の息子たちの写真を取って一人一人の名前・住所・連絡先を調査し、クルーガー事件のファイル、彼の住所を教えてくれと頼みました。ハリーはクルーガー夫人の職場に行き、クルーガーについて話を聞こうとしましたが、大した手がかりは掴めませんでした。その夜、ハリーは犬と散歩していると、ビアガーデンで独りで飲んでいる女性(ジェニファー)に目が留まりました。その女性はあのジョギングの時、自転車で倒れた女性でした。ハリーは彼女に声をかけました。彼女は先日のことを謝り、二人は初めて、互いの名前を知りました。ジェニファーはハリーが銀行強盗逮捕の時を見ていたらしく、ハリーが警官だと知っていました。ジェニファーは、成果をあげるためなら何でもやると言うハリーに「あなたみたいな人がまだいたのね。今の時代、責任感も正義も失われたわ。捕まらない連中も多いし、裁判になったとしても、正当に裁かれない」と主張しました。ジェニファーは、ハリーは自分が犯した連続殺人事件を追っている刑事だと知りました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:復讐に燃えるジェニファー
次の日、ジェニファーはタイロンの家に行きました。タイロンはガレージにいました。ジェニファーはガレージの扉を閉め、タイロンに銃を突きつけました。タイロンは「俺はガキだった。間違ったことだが、傷つける気はなかった」などと弁解をし、命乞いをしました。しかし、復讐に燃えるジェニファーにはその言葉は届きませんでした。彼女は彼の股間を撃つと、頭を撃ち、殺しました。ハリーは、ジャニングス署長に独自捜査した結果、ウィルバーン事件とクルーガー事件の銃弾が完全に一致していることを報告しました。パーキンズはニックと会い、10年前にレイプした女が復讐のために殺し回っていることに気がつきました。二人は彼女を殺す計画を立てました。その夜、ハリーはタイロンの住所を知り、単身、彼の家に行きましたが、事既に遅く、タイロンはガレージで死体となっていました。彼は股間と頭を撃たれ殺されていました。ジャニングス署長からは「口出しするな」と言われますが、ハリーは捜査を続けました。そして、次にパーキンズの家に行きました。するとそこに1台の車が駐車されていました。ハリーはその車のナンバーの所有者を調べるように署に連絡しました。そして、家に入るとパーキンズとミックが何やらもめていました。ハリーは警察だと言うと、ミックはテーブルの上の銃を取ろうとしたので、ハリーはそれを制し、彼を殴りつけました。背後から「止めろ」と言ってハリーに飛びかかってきたパーキンズをハリーは殴り飛ばすと、ミックを署まで連行し、彼を収監しきました。家にはパーキンズ、独りきりになりました。そこにジェニファーが現れました。ジェニファーはパーキンズの胸に一発、頭に一発撃ち、殺しました。そして、鏡に映った自分に一発撃ち、立ち去りました。家に帰ったジェニファーは、自分の顔を鏡で見て、鏡の中の自分を消すように、ナイフで鏡を叩き割りました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:揺れ動くジェニファーへの思い
収監されたミックは、ジャニングス署長の家に電話をしましたが、ジャニングスは電話に出ませんでした。
ジェニファーは家を出て海岸に佇んでいると、ハリーがビールを持ってやってきました。ハリーは彼女に「夜に一人じゃ物騒だ」と忠告すると、ジェニファーは「人生に危険は付き物よ」と答えました。ハリーは彼女を家まで車で送りました。ジェニファーはハリーを家に招き入れました。ハリーは割れた鏡、悲哀漂う独特のタッチで描かれた彼女の肖像画らしきものを見て、彼女に興味がわきました。ジェニファーはハリーをベッドに誘い、ハリーは彼女の要求に応えましたが、深夜、彼女が眠っている間に、ハリーは起き、外のガレージにあった彼女の車のナンバーを見ると、それはパーキンズの家に駐車されていた車のナンバーと同じでした。その頃、ホレースが、出張しているハリーを労うために、酒を持って訪ねてきました。ホレースが、ハリーの部屋に入ると、待ち構えていたミックとクルーガー夫人の兄弟たちに刺し殺されました。ハリーはジェニファーの家から出て、もう一度、パーキンズの家に戻ると、パーキンズは胸と頭に銃弾をくらい殺されていました。そして、鏡も割られていました。ハリーは直ぐに署に電話すると、ベネット巡査が出ました。ハリーは彼にパーキンズが殺されたことを伝え、誰かよこすように言い、ミックを取り調べ室へ入れるように言いました。すると、ミックはクルーガー夫人の兄弟が保釈金を払い、釈放された後でした。ベネット巡査は車のナンバーの調査の件を話しますが、ハリーはその件はもう事件とは関係なかったと言い、電話を切りました。そして、もう一度、ハリーは、クルーガー夫人の所に聞き込みに行きましたが、そこで、ミックとクルーガー夫人の兄弟たちに突然、襲われ、殴り、蹴られて、ついには海の中に落とされてしまいました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:悔いるジャニングス署長、凶人・ミックに撃たれる
ジェニファーは家を出て、アルビー・ジャニングスの家に忍び込みました。ジェニファーは、車椅子に座っているアルビーに、銃を向けましたが、アルビーは無表情で、ぴくりとも動きませんでした。彼女は撃つことを躊躇っていると、「銃を捨てろ」という声が聞こえました。声の主は、ジャニングス署長でした。彼はジェニファーに銃を向け、近づいてきました。ジェニファーは、銃を落としました。ジャニングス署長はアルビーの父親でした。彼はジェニファーに「アルビーは苦しんだ。他の連中とは違う。罪の意識が息子を蝕んでいった。…ついに耐えきれなくなり、車で自ら崖に突っ込んだ。やっと、あんたが来たが分かってない。私に責任だ。罪を負わせるべきだった。他の連中も一緒に。だが、私に子供は一人、妻は出産で死んだ。…事件の影響も恐かった。私は警察署長、公人だからね。だから、事件を隠蔽した。…もう終わりにしよう」と諭すように言いました。しかし、ジェニファーは「あと一人いる」と言うと、署長は「ミックなら刑務所にいるよ。…私たち親子は強請られてきた。それも終わりだ」と答えました。すると、背後から「本当に終わるのかな」と言う声がしました。振り向くとミックとクルーガー夫人の兄弟が銃をもって構えていました。ミックは署長を脅し、銃を落とさせました。ミックはジェニファーの銃を持ち、彼女を脅し、どこかへ連れて行こうとしました。その時、署長が銃を拾い、それを止めようとしましたが、ミックはジェニファーの銃で署長を撃ち殺しました。もはや、ミックは凶人と化していました。ミックたちは、ジェニファーを連れてでていきました。
ダーティハリー4のネタバレあらすじ:火を噴く44オートマグ。「Come on. Make my day.(さあ、終わりにしようぜ)」
命からがら、海から上がった傷だらけのハリーは、自分の部屋に戻りました。すると、そこには、友人ホレースが首をナイフで切られて殺されていました。ホレースが贈ってくれた犬もびっこをひいていました。怒りに燃えたハリーは、マグナム弾を使用する自動拳銃「44オートマグ」を持って部屋を出ていきました。ミックたちは、ジェニファーを銃で脅し、最初に彼女をレイプした海岸に連れていき、またレイプしようとしましたが、彼女に手痛い反撃をくらい、彼女を逃してしまいました。しかし、ミックたちは、執拗に逃げるジェニファーを追いかけました。ジェニファーは自分が修繕を頼まれた回天木馬の所に逃げ込み、回転木馬を動かしました。闇夜の中で回る回天木馬の中で、ジェニファーは再び捕まりそうになりましたが、逃げだしました。ジェニファーを追って、ミックたちも出てきました。すると遊園地の微かな灯りを背に、ハリーが44オートマグを持って、現れました。ハリーは一歩一歩、ミックたちに近づいていきました。ハリーはまず、クルーガー夫人の兄弟を撃ち殺しました。ジェニファーに銃を突きつけ、彼女を人質にして逃げるミックをハリーは追いました。ミックはジェニファーを連れ、ジェットコースターの上に逃げました。ミックは笑いながら「こっちで一緒に楽しもうぜ。…俺のものだ。…お前と二人きりなんてゴメンだぜ。手放すもんか」とハリーに叫んできました。ハリーは「Come on. Make my day.(さあ、終わりにしようぜ)」と言うと、ジェニファーがミックに肘撃ちをくらわせ、逃げました。ハリーはその瞬間を逃さず、ミックを狙い、44オートマグでミックの体に4発撃ち込むと、ミックは後ろに倒れ、下に落ち、ガラスの天井を突き破り、ユニコーンの木馬の角の上に落ち、串刺しにされ、即死しました。
ダーティハリー4の結末:悲劇の女・ジェニファー、復讐の終焉
ハリーは、一連の殺人事件の犯人がジェニファーであることに気付いていました。ジェニファーもハリーに逮捕される覚悟でいました。ジェニファーは、ハリーに「権利を読む?…ひどい目に遭ったとき、守ってくれた? 妹は正気を失ってしまったのよ。皆が背を向けたから、私は自分で正義を貫いた。理解できないわよね」と語気を強めて訴えました。その時、ハリーのもとに、ベネット巡査が「ミックのベルトから38口径が」と言って、ジェニファーが復讐のために使った銃を持ってきました。ハリーは、一連の殺人犯をミックにするため、ベネット巡査に「弾を調べろ。一連の殺人事件に使われた銃だろう。…ああ、解決だ」と言うと、ジェニファーを逮捕せず、現場を離れました。
この「ダーティハリー4」は、おなじみ一匹狼の凄腕刑事、ハリー・キャラハンが、暴れまくるポリス・アクション映画だ。
この作品では、クリント・イーストヴッド自身が、監督も兼ねての力の入れよう。
あのマグナム44の衝撃が、ビンビン伝わってくるような迫力で、大いに楽しませてくれる。
だが、シリーズ4作目のこの作品は、そういう形の上の面白さよりも、描かれたハリー刑事の信念の構造に、現代アメリカ人の思考が隠されていて、とても興味深いものがある。
ハリーが捕まえたチンピラは、裁判で簡単に釈放される。
一方、次々と起きる、謎の連続殺人事件。
男が股間を撃たれて殺されている。実は、年若い姉妹が暴行され、妹は正気を失ったまま病院へ。
復讐を誓った姉が、男たちを血祭りに上げているのだ。
ハリー煙意地が、この事件を追うことになるのだが、法で裁けぬ現代の悪を、ハリーが追い詰め、更にこの真犯人の姉をハリーはかばうのだ。
「ダーティハリー2」も、実は同じ素材で、法を逃れる悪を、若い白バイ警察官が、処刑していく話だった。
あの時は、たとえ悪であっても、法によってのみ裁かれるべきものと、ハリー刑事は、白バイ警察官と対決したものだ。
ところが、この4作目になると、ハリー刑事自身が、あの白バイ警察官と同じように、法で裁けぬ悪を倒していくのだ。
このシリーズの第2作から10年が経過して、製作されたこの作品。
その間に、アメリカの犯罪は、更に増加。
人権の名の下に、せせら笑って法の網をくぐる悪を、人々はじっとしておれない気持ちで憎んでいるのだろう。
その気持ちがありありと見える。しかし、私的制裁への憧憬が、やがてファ沈むに繋がりかねない危険があることをも、我々は決して忘れてはならないのだが——–。