サロゲートの紹介:2009年アメリカ映画。近未来、脳波受信型遠隔操作ロボットサロゲートが開発され、ほぼ全人類に普及する。犯罪は激減し、殺人事件すら過去になったある日、その開発者の息子が殺された。その事件の担当者グリアーは、捜査を進めていくに連れ、サロゲートの功罪と陰謀を紐解いていく。アメリカンコミック原作のSFサスペンス映画。
監督:ジョナサン・モストウ 出演:ブルース・ウィリス(トム・グリアー)、ラダ・ミッチェル(ジェニファー・ピータース)、ロザムンド・パイク(マギー・グリアー)、ボリス・コジョー(アンディ・ストーン)、ジェームズ・フランシス・ギンティ(キャンター)、ヴィング・レイムス(予言者)、ジェームズ・クロムウェル(キャンター博士)、ほか
映画「サロゲート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サロゲート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サロゲートの予告編 動画
映画「サロゲート」解説
この解説記事には映画「サロゲート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サロゲートのネタバレあらすじ:第1幕
近未来、ギュンター博士による完全遠隔操作ロボット、サロゲートが完成します。障害者の為に作られた筈のそれは、僅か7年でほぼ全人類に普及し、殺人等は急速低下します。しかしそこから数年後、反サロゲート運動が活発化し、預言者を名乗る男によりサロゲート禁止の独立区が誕生しました。富裕層の若者が使用していたサロゲートと女性のサロゲートが特殊な武器で破壊されます。この事件はFBIのグリアーとピータースが捜査を担当する事になり、二人は女性サロゲートを調べます。すると女性サロゲートの使用者、オペレーターは中年の男性で、しかも死んで居ました。しかも、動作記録映像を確認しても死因は謎でした。勤務が明け、グリアーは自分のアパートに戻ります。彼はサロゲートをデッキに納め、ベッドのようなコントローラーから出て生身の体で生活を始めます。妻マギーの寝室をノックしようとすると、丁度彼女のサロゲートが出てきました。グリアーはマギーに休暇を取ろうと言うと、マギーはサロゲートを使った休暇プランを口にし始めます。グリアーがそれに対し生身で過ごしたいと言うと、マギーは拒否しました。今回の事件で二人のオペレーターが死亡した事に関して部外秘になりました。そして若者の父親はギュンターでした。彼は7年前に会社と経営方針が食い違い追放されていました。グリアー達はギュンターの館を館を訪ねます。ギュンターは、破壊されたサロゲートと同じ姿で応対してきました。彼は時々、息子とサロゲートを共有していました。そして荒れるギュンターに、グリアーは自分も息子が死んだと告げ共感します。ギュンターは自分が狙われていたと嘆きました。グリアー達はサロゲートを取り扱うVSI社に向かいます。広報担当は、それとなくストーンと知り合いだと匂わせ、サロゲートの破壊とオペレーターの死亡に因果関係はないと否定して来ました。グリアー達は、会社を去る前に技術部に向かいます。破壊されたサロゲートを見て貰うと、似たような破損状況が兵士用のサロゲートにあった事を聞きだしました。ピータースは破損状況の比較を行って貰おうとしますが、兵士側のサンプルは中身がありませんでした。二人は軍に向かい、そのサロゲートの破損に関して担当仕官に問い合わせます。しかし軍は、そのようにサロゲートを破壊する武器はないという見解を示しました。
サロゲートのネタバレあらすじ:第2幕
若者側の動作記録から容疑者が浮上し、街の監視システムで独立区へ向かっている事が判明しました。その監視システムを操作しているサンダースは、独立区以外では稀有な生身の体でした。彼は丁度尋ねてきたピータースに、現在進行している犯罪で、オペレーターとサロゲートを遮断するプログラムを披露して見せました。グリアーはヘリで容疑者を追い、容疑者は独立区まで後一息まで迫っていました。容疑者は、追ってくるヘリに特殊な武器を使ってきました。グリアーは咄嗟にサロゲートを停止します。しかし、放たれた電撃のようなものを浴びたパイロットのサロゲートは停止し、ヘリは墜落しました。再起動させたグリアーのサロゲートは容疑者を追います。容疑者は、グリアーに武器を照射しようとしますがエネルギー切れでした。グリアーは容疑者を追い詰めます。そこに独立区の住民が彼に襲い掛かってきます。その隙に容疑者は逃げ、グリアーのサロゲートは破壊されてしまいました。何故か負傷したグリアーは。サロゲートのコントローラーから抜け出し、マギーに助けを求めますが彼女は部屋から出てきませんでした。グリアーが救護されたのは、仕事から戻ってきたマギーのサロゲートが戻ってきた時でした。ピータースは、グリアーが独立区で暴走したのを止めらなかった事を咎められ、停職を告げられました。その独立区では、預言者一派が容疑者を追い詰めていました。預言者は容疑者に、サロゲートを破壊する武器を誰から買ったかを聞きます。しかし容疑者は、1度しか会って居ないので判らないと答えました。病院で治療を受けたグリアーが目覚めます。そこにはストーンが居て、命は何とか助かったが停職にせざる得ない事を告げました。グリアーは病院を抜け出します。そこをピータースが見付けました。彼女はサロゲートと同じ容姿の彼の生身に驚きを感じます。グリアーは捜査を続けようと街を歩き出します。街は作り物の人間で溢れていて、生身のグリアーはどこか不便さを感じます。彼女はそれを気遣って、レンタルのサロゲートを薦めますが、グリアーは感覚がないとそれを拒否します。グリアーは独立区に入ります。彼のサロゲートは吊るされていました。そして、容疑者が火葬にされている所が目に入ります。グリアーは、その火葬を取りし切っていた預言者に声を掛けます。彼は容疑者が持っていた武器の話を聞きますが、預言者は知らないとはぐらかしました。実際は、預言者がその武器を隠し持っていました。
サロゲートのネタバレあらすじ:第3幕
グリアーが街に戻るとギュンターが現れます。ギュンターは、本題に入る前にグリアーの息子の死因を聞いてきます。グリアーの息子は交通事故死でした。グリアーは、容疑者が死亡し捜査が終了になる事を教えます。するとギュンターは怒りを顕にし、武器の出所を調べろとグリアーに命令しました。グリアーが家に戻ると、マギーとその友人達が、サロゲートに電気ショックを与えて楽しんでいるという退発的な光景が目に入ってきます。夫が生身で戻った事に気付いたマギーは、過保護な程にサロゲートの使用をせがみます。グリアーはそれらを無視するように一旦は自室に入りますが、出てきて、マギーと親しそうにしている男のサロゲートを破壊します。しかしその男は、その破壊すら楽しんでいるようでした。グリアーは衝動的に家を出ます。追ってくるマギーにサロゲートではない本当のマギーが欲しいと訴えます。しかしマギーは、それを拒絶するように家に戻ります。彼女はサロゲートを通して自分を見ます。そこには大きな傷痕が残る顔がありました。グリアーがVSI社と軍の関係を調べている頃、ピータースの寝室に何者かが侵入し、彼女を撃ち、彼女のサロゲートを乗っ取りました。再度軍に話を聞きに行ったグリアーは、荷電圧銃の話を聞き出します。試作品は作られましたが、実験でオペレーターが死亡し、廃棄された筈でした。グリアーは、預言者がそれを手に入れたと士官に告げます。その預言者は、部下にピータースへ何かを渡すよう命じていました。そしてピータースに成り代った何者かは、FBIの資料でVSI社に関する事を調べていました。グリアーは、マギーの職場を訪ねます。彼は、昨晩の仲直りをするつもりでした。彼は、未だに死んだ息子を思いだすと言います。そんな彼にマギーは、息子が死んで自分の笑顔も消えたと言ってサロゲートの回線を切りました。独立区に軍隊が突入し武器の捜索を開始します。それに反発した住民と銃撃戦が始まってしまいました。その最中、預言者が被弾します。しかし預言者はサロゲートでした。しかもそのオペレーターはギュンターでした。
サロゲートの結末
グリアーは遂に、ギュンターの息子を殺した犯人の裏に、ストーンが居る事を付き止めます。グリアーは、ストーンから事件に関する情報を盗み出し、ピータースと合流し、車で逃走を図ります。その情報の中から、グリアーは事件の真相、ギュンターがサロゲートの使用に反対し、それを黙らせる為にVSI社がストーンを雇った事を知ります。それを知ったピータースは、車を事故らせグリアーに怪我を負わせ足止めします。ピータースは、預言者の部下から手渡され、車に積み込んでいた武器を持って去って行きますが、グリアーは必死になってそれを追います。しかし、最後には逃げられてしまいました。ピータースを見失ったグリアーはサンダースに連絡し、探し出し停止するよう依頼しますが、既にそこには、ピータースが来ていました。ピータースがサンダースの仕事場に立て篭もり、特殊部隊が突入準備を整える中。ストーンがやってきます。彼はピータースを説得しようしますが、オペレーターがギュンターだと知り驚きます。ギュンターの狙いは全てのサロゲートを破壊する事でした。そして止めようとするストーンを荷電圧銃で撃ち殺します。ギュンターの館に侵入したグリアーは、予備の預言者サロゲートを見ます。そこに車椅子に乗るギュンターが現れ、グリアーに銃口を向けます。ギュンターは、障害者補助の為のサロゲートが、次第にその目的を離れ、サロゲート依存症とも現状を引き起こし、人々が人間性を失って行く事に絶望していました。ギュンターは、全世界のサロゲートを破壊し、オペレーターを殺すコンピューターウィルスをアップロードし、毒で自ら死を選びます。グリアーは、ギュンターが操作していたピータースのサロゲートを操作し、サンダースのシステムを使い、全サロゲートとオペレーターを切り離す事に成功しました。サンダースはグリアーにサロゲートとウィルスの切断を促します。しかしグリアーはそれをせず、サロゲートだけの破壊を行おうとします。その瞬間、突入した特殊部隊にピータースのサロゲートは破壊されしまいました。しかし一歩遅く、ウィルスは起動し、全てのサロゲートが機能を停止しました。グリアーは外に出ます。そこは動きの無い世界でした。人々は戸惑いながら家の中から出てきます。家に戻ったグリアーは、マギーの寝室を蹴破ります。しかしそこには誰も居ませんでした。そこで彼は、息子の部屋に向かいます。息子の部屋で佇むマギーを見たグリアーは、お互い傷だらけの顔で抱き締め合います。テレビは、VSI社がサロゲートシステムの停止を発表し、再開の見通しが立っていない事を報道します。ニュースキャスターは世界が人類の手に戻ったと締めくくりました。
以上、映画サロゲートのあらすじと結末でした。
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