スウィート・シング(別題:愛しい存在)の紹介:2020年アメリカ映画。マサチューセッツ州、ニューベッドフォード。普段は愛情深く優しいが酒のトラブルが尽きない父アダムと暮らす少女ビリーと弟のニコ。度重なるトラブルから父が強制入院となり、身寄りがなくなったビリーとニコは男と暮らす母親イヴのもとへ行く。しかしここからも追われることとなり、友達になったマリクとともに冒険の旅に出る。
監督:アレクサンダー・ロックウェル 出演:ラナ・ロックウェル(ビリー)、ニコ・ロックウェル(ニコ)、ウィル・パットン(アダム)、カリン・パーソンズ(イヴ)、ML・ジョゼファー(ボー)、ジャパリ・ワトキンス(マリク)、ケリー・チャーペント(ビリー・ホリデイ)、スティーヴン・ランダッツォ(オーウェン)、ジャンヌ・コスタ(ルイーズ)ほか
映画「スウィート・シング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スウィート・シング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スウィート・シングの予告編 動画
映画「スウィート・シング」解説
この解説記事には映画「スウィート・シング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スウィートシングのネタバレあらすじ:起
普段は明るく愛情を持って子供たちを見守る優しい父アダム。しかし、酒を飲むととたんにトラブルばかり起こしてしまいます。そんな父と慎ましくも楽しく暮らす15歳の少女ビリーと11歳の弟ニコ。
アダムが大好きなビリー・ホリデイにちなんで名づけられたビリー。彼女の空想の中でいつもビリー・ホリデイが見守ってくれています。
クリスマスの日。
ニコのためにおもちゃのマシンガンを「サンタからのプレゼント」として渡すビリー。自分のプレゼントはないものだと思っていましたが、アダムはビリーのために小さなウクレレをくれました。ささやかでしたがビリーにとって最高に幸福な贈り物でした。
家を出ていった母イヴは、クラブを経営する粗暴な男ボーを付き合っていました。
家族4人が揃う特別なクリスマスディナーに母のお気に入りのチャイニーズレストランを選んで、おめかしをして向かう親子3人。しかし、到着したイヴはボーと一緒にやってきてアダムと大喧嘩。イヴは去っていきました。
スウィートシングのネタバレあらすじ:承
その夜、酒に酔いつぶれて帰宅した父。勢い任せにハサミを持ってビリーを洗面台に座らせると、母親譲りの自慢の髪を無理やり切りはじめました。
昼間、ビリーがナンパされるのを目撃したアダムは、愛するがゆえに彼女を子供のままにしておきたかったのです。
泣いているビリーのそばに髪を短く刈ったニコがやってきました。
「僕もビリーと一緒だよ」そういい、姉に優しく寄り添うのでした。
しかし、アルコール依存に歯止めの利かなくなった父がついに強制的な入院措置を取られることに。ビリーとニコは母イヴとボーが暮らす海辺の家へ身を寄せることになりました。
2人の新生活は、イヴとボーと共に酒を浴びるように飲み続け、遊び三昧の毎日でした。楽しいはずでしたが、父のいない生活は孤独で寂しさも感じていました。
そんな中、ビリーとニコは近所に住む、マリクと友達になりました。彼もまた孤独を抱えた少年で、一瞬にしてビリーたちと意気投合しました。
スウィートシングのネタバレあらすじ:転
ボーとの生活に慣れてくると、彼の態度に変化が出てきました。酒に酔うと、暴力的になりイヴやビリーとニコに辛く当たるようになりました。そしてある日、ニコがボーから性的虐待をされていることを知り、ビリーはイヴへ告発しました。しかし、ボーに経済的に依存しているイヴは必至で彼をかばい、ビリーに平手打ちを食らわせました。
そして、告げ口したことを逆恨みしたボーがイヴの留守を見計らって2人に襲い掛かりました。
ニコはナイフでボーを切りつけますが、しぶとく襲ってきます。そこへ騒ぎを知って飛んできたマリクがボーの脚にナイフを突き立て、そのまま3人は逃走。マリクの父がいるフロリダを目指し冒険の旅が始まりました。
盗んだ車を飛ばしたり、肩を寄せ合い野宿をしたり、誰もいない豪邸に忍び込んでやりたい放題遊んだり、そして泳げないマリクを誘って海を漂ってみたり、誰のことも気にせずに遊び疲れるまで楽しみました。
その夜、ビリーが歌う『SWEET THING』を聴きながら、マリクは眠りにつきました。
再び逃走の旅をはじめた3人。
お腹を空かせた彼らが知り合ったのは、キャンピングカーで生活をする夫婦でした。子供を失って悲しみを知る夫婦にキャセロールをごちそうになり、3人は暖かい一夜を過ごしました。
スウィートシングの結末
ところがその翌朝。
夫婦が警察と話しているのを目撃したマリクは、裏切られたと思い外へ飛び出しました。
その拍子に銃声が轟きました。マリクが背後から警官に撃たれてしまったのです。
病院に搬送されたマリクは奇跡に一命はとりとめたものの、記憶も表情もなく、話すことも歩くこともできませんでした。
ビリーとニコは警察に保護され、のちに退院した父と再び暮らすことができました。
ボーは生きていましたが、身体の自由はきかなくなりました。ボーと別れたイヴは、優しい母親に戻っていました。
ビリーとニコはマリクをずっと忘れていませんでした。
病院に忍び込むとマリクをさらって、一緒に遊んだ海へ連れていきました。
ビリーはマリクのお気に入りだった『SWEET THING』を歌いました。
マリクの口元がほんの少しほころんだのでした。
以上、映画「スウィート・シング」のあらすじと結末でした。以上、映画「」のあらすじと結末でした。
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