天国の本屋~恋火の紹介:2004年日本映画。原作本は最初売れ行きが良くなかったのですが、偶然本をとった店長がいたく感動し、独自に宣伝し広めベストセラーになりました。これに「恋火」のストーリーを加えて映画化したファンタジー映画。天国の本屋のオーナーに導かれて不思議な世界にやってきたピアニストの青年が、その天国の本屋でかつて憧れていたピアニストの女性と出会います。主演を務めた竹内結子は、天国の世界の女性と現世の女性の一人二役に初挑戦しています。顔は同じですが性格の違う女性をはつらつと演じています。映画の内容は心温まる作品で、見終わった後に心の中に一つ火が灯るような感覚になります。
監督:篠原哲雄 出演者: 竹内結子(長瀬香夏子・桧山翔子)、玉山鉄二(町山健太)、香里奈(由衣)、新井浩文(サトシ)、原田芳雄(ヤマキ)、香川照之(瀧本)、大倉孝ニ(マル)、ほか
映画「天国の本屋~恋火」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「天国の本屋~恋火」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
天国の本屋 恋火の予告編 動画
映画「天国の本屋~恋火」解説
この解説記事には映画「天国の本屋~恋火」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
天国の本屋~恋火のネタバレあらすじ:天国の本屋
ピアニストの健太はオーケストラに所属していましたが、独りよがりな演奏が多く解雇されてしまいます。自分が解雇されたことに不満を持ちながら、夜の居酒屋出てい酔いつぶれていました。その様子を謎の男が不敵な笑みを浮かべて見ていました。やがて目がさめると、本屋の屋根裏出てい寝ている自分に気がつきます。その本屋では店長と呼ばれるヤマキという男が人々に朗読しています。受付では由衣という女性がいて、ここは天国の本屋だと言います。信じられない健太はヤマキという男を問い詰めます。彼は人間の寿命は100年と決まっているけど、それより早く亡くなってしまう人が、この世界に現世と合計して100年になるまでいるのだと言います。そして君はこの本屋の短期のアルバイトだと言います。信じられない健太ですが、その不思議な世界を巡るうちにだんだんと理解していきます。
天国の本屋~恋火のネタバレあらすじ:憧れのピアニスト
ある日天国の本屋に一人の女性がやってきます。彼女の持っている本を朗読した健太は、彼女がかつて子供の頃に憧れてたピアニスト、長瀬香夏子であることを知ります。彼女が忘れた本を届けに彼女の天国での住まいを訪れます。彼女の家には大きなピアノがあり、健太は彼女の曲を弾きます。彼女は健太の演奏が独りよがりであることを指摘します。健太は彼女にピアノを弾いてほしいと頼みますが、彼女はもうピアノは弾けない身体と言います。彼女は現世では花火師の彼氏がいました。彼が上げた花火が暴発してしまい、彼女の左耳は聞こえなくなりそれ以来現世でも天国でもピアノが弾けなくなっていました。
天国の本屋~恋火のネタバレあらすじ:ピアニストの姪
現世では香夏子とそっくりな姪の翔子が元気に過ごしていました。彼女は和菓子屋の職人で商店街の仲間たちと、商店街を盛り上げるために花火大会を企画していました。花火師を探すうちに伝説の花火師滝本の存在を知ります。滝本の実績を知った
翔子は花火師は彼でないといけないと思い、今では落ちぶれた生活をしている滝本に会いにいきます。彼は実は香夏子の恋人であった男で、自分の花火のせいで恋人からピアニストとしての資質を奪ってしまった過去に今でも囚われ苦しんでいました。そのまま病気で亡くなってしまった香夏子のことを今でも忘れられずに苦しんでいました。翔子は香夏子が最後まで滝本のことを想い、彼の花火師としての曲を作っていたことを知ります。それを知った翔子は絶対に滝本に花火をあげさせなくてはならないと想います。
天国の本屋~恋火のネタバレあらすじ:弟に謝りたくて
本屋の受付の由衣も短期のアルバイトでした。天国の本屋でアルバイトしている訳は、自分のせいで亡くなってしまった弟に会って謝るために働いていたのでした。彼女は現世では幼い弟の世話をやいていましたが、そのため恋人に会えずに、思うようにならずイライラしていました。弟の寝かしつけもそこそこに恋人に会いに行ってしまった彼女を追いかけて、弟はトラックに轢かれてしまったのでした。罪の深さを感じ、自殺をしてしまった由衣ですが、ヤマキに弟に謝れたら現世に帰れと言われます。そんなある日、本屋に弟が現れ彼女は謝ることができます。現世と天国をつなぐタクシー運転手のサトシは由衣のことを想っていましたが、彼女の残された寿命のことを想い、彼女を現世へと運んでいきます。
天国の本屋~恋火の結末:それぞれの場所で
健太は作曲途中であった香夏子から滝本へ捧げる曲を、彼女と一緒に完成させることが、自分がここへきた使命であると感じます。その曲は「永遠」という題で完成します。完成後に健太は現世に戻ります。健太が戻った場所は花火大会の会場でした。花火大会は終わってしまい、滝本は現れず落胆する翔子でしたが終わったと思ったところで滝本の花火が上がります。そして花火大会の会場にあったピアノで健太は「永遠」を弾きます。天国では本屋のピアノで香夏子が「永遠」を弾くのです。翔子は花火を上げる滝本の元へ駆け寄ります。想いは現世と天国を繋ぎ、人と人との想いを繋げます。そして、翔子と健太は出会い、また新しい物語が始まるのでした。
以上、天国の本屋 恋火 のあらすじと結末でした。
特筆は中盤にある竹内結子と香川照之のシーン二つ、そこがなかなか良すぎて、玉山鉄二の印象が薄くなってますよね。
最後、竹内結子の表情ですが、満面の笑みの後、最後に不思議そうな表情になりますが、この時役の人物は、何を思ったんでしょうか。