最低で最高のサリーの紹介:2011年アメリカ映画。生きることに意味も希望も見いだせず無気力に生きてきた草食系男子が、明るく奔放な小悪魔的女子と出逢って恋をすることで自分の人生を大きく変えていく様を描いた青春ラブストーリーです。『チャーリーとチョコレート工場』のフレディ・ハイモア、エリック・ロバーツの娘でジュリア・ロバーツの姪であるエマ・ロバーツがダブル主演しています。
監督:ギャヴィン・ウィーゼン
出演者:フレディ・ハイモア(ジョージ・ズィナヴォイ)、エマ・ロバーツ(サリー・ハウ)、マイケル・アンガラノ(ダスティン・メイソン)、アリシア・シルヴァーストーン(ハーマン先生)、リタ・ウィルソン(ヴィヴィアン・サージェント)、ブレア・アンダーウッド(ビル・マーティン校長)、エリザベス・リーサー(シャーロット・ハウ)、サム・ロバーズ(ジャック・サージェント)、マーカス・カール・フランクリン(ウィル・シャープ)、サーシャ・スピルバーグ(ゾーイ・ルベンスティン)、ジャーラス・コンロイ(ハリス・マッケロイ)、アン・ダウド(ミセス・グライムス)ほか
映画「最低で最高のサリー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「最低で最高のサリー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
最低で最高のサリーの予告編 動画
映画「最低で最高のサリー」解説
この解説記事には映画「最低で最高のサリー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
最低で最高のサリーのネタバレあらすじ:起
ジョージ・ズィナヴォイ(フレディ・ハイモア)は、母ヴィヴィアン(リタ・ウィルソン)とその再婚相手ジャック(サム・ロバーズ)と共に暮らす男子高校生です。恋人も友人もいない草食系男子のジョージは生きることに意味も希望を見出せず、ただ流されるばかりのぼんやりで空虚な日々を送っていました。
遅刻の常習犯であり、宿題も一切せず、まともに勉強してこなかったジョージの運命を大きく変えたのは、小悪魔的な同級生の少女サリー・ハウ(エマ・ロバーツ)との出逢いがきっかけでした。ジョージは成り行きで校舎の屋上で煙草を吸っていたサリーの罪をかぶり、お礼に声をかけられたのです。
これまで一度もサリーと会話を交わしたことのなかったジョージは彼女の家に招かれ、ここで初めてサリーもまた自分と同じような境遇であることを知ります。サリーは恋愛に奔放な母シャーロット(エリザベス・リーサー)と二人暮らしをしており、実の父とは幼い頃に生き別れたのです。シャーロットは再婚相手とも先日離婚したばかりでした。
サリーに親近感を抱くようになったジョージは彼女とすっかり打ち解け、一緒に学校をサボっては街を歩くようになりました。更にジョージはサリーの友人であるゾーイ・ルベンスティン(サーシャ・スピルバーグ)やウィル・シャープ(マーカス・カール・フランクリン)とも交流を持つようになりました。
そんなある日、ジョージは職場とは反対方向の喫茶店に入っていく継父ジャックの姿を目撃しました。
最低で最高のサリーのネタバレあらすじ:承
そんなある日、ジョージはビル・マーティン校長(ブレア・アンダーウッド)に呼び出され、高校の卒業生を招いて行う「職業説明会」での世話役をするよう命じられました。マーティン校長はジョージが素行の悪いサリーたちとつるんでいることを快く思っていませんでした。
そして説明会の当日、画家のダスティン・メイソン(マイケル・アンガラノ)の世話役となったジョージは、自分も絵を描くのが趣味なこともあって意気投合、アトリエに見学に来ないかと誘われました。
冬休みになり、ジョージはサリーを連れてダスティンのアトリエを訪ねました。ジョージは自分の絵をダスティンに褒められるも、ダスティンはサリーのことが気になっている様子でした。ジョージはダスティンに対して嫉妬心を抱くようになりました。
この頃からジョージはサリーに対して強い想いを抱くようになり、その一方でヴィヴィアンとジャックの関係がぎくしゃくし始めたことに一抹の不安を感じていました。
やがて年は明け、ジョージはゾーイの家で開かれた新年パーティーに招かれました。そこで生まれて初めて酒を飲んだジョージは具合が悪くなってしまい、サリーの家に連れて行かれて介抱を受けました。これまでジョージがサリーに抱いていた感情が“恋”と呼べるものへと変わった瞬間でした。
サリーの家から出たジョージは、またしてもジャックが職場に向かわないことに気付きました。不審に思ったジョージはジャックの職場を訪ねたところ、ジョージはジャックが事業に失敗していたことを知りました。
最低で最高のサリーのネタバレあらすじ:転
季節は移ろっていきましたが、ジョージとサリーは未だに恋愛関係とはならず、互いに恋人のいない状態が続いていました。バレンタインの日、ジョージとサリーは二人きりで食事に行き、サリーはその席で童貞のジョージに「私とセックスしない?」と誘ってきました。動揺するジョージにサリーは冗談だと笑い飛ばし。「あなたは親友。友情を壊したくないの」と伝えました。サリーの態度に深く傷ついたジョージは怒ってその場を後にし、それからはサリーとは一切連絡を取らず自堕落な生活を送るようになっていきました。
やがて学年末となり、1年分の課題を未だに提出していなかったジョージは退学処分か全ての課題を提出するかどちらかの選択を迫られました。ヴィヴィアンとジャックに責められたジョージは課題提出なんか無理だと言い放ち、ジャックの事業失敗をなじって彼とケンカになってしまい、ジャックに怪我を負わせてしまいました。ジョージはサリーの家に向かい、強引にキスをしましたが、この時すでにサリーは、なんとダスティンと付き合っており、そのことを知ったジョージは深く傷ついてしまいました。
翌日、ジョージはヴィヴィアンと共にジャックが入院した病院にいました。ヴィヴィアンはジョージを責めることはせず、「ジャックはあなたを守る立場なのに…」と告げると、これまでの経緯を語り始めました。
1年前に事業に失敗して会社が倒産したジャックは、ヴィヴィアンに頼んでアパートなどを抵当に入れていたのです。しかし、ジャックは再起するどころか言い訳ばかりで何もせず、ジョージに全てを打ち明けたヴィヴィアンはジャックとの離婚と慣れ親しんだアパートの売却を決意しました。
最低で最高のサリーの結末
ヴィヴィアンの涙と決意を見たジョージは一大決心し、心を入れ替えて必死に課題に取り組み始めました。ジョージは“愛しい存在”のテーマで絵画を描くという美術の課題にも必死で取り組み、何とか課題を克服することに成功しました。そしてジョージは美術学校を受験することにし、アパートの買い手もようやく決まりました。
卒業式の前夜、ジョージは久々にサリーに呼び出されました。サリーは母シャーロットが再々婚することとなり、これにより前夫からの養育費が途絶えたことで大学進学を諦めていたのです。そしてサリーは明日にもダスティンと共にヨーロッパへ旅立つので卒業式には出席しないことをジョージに告げ、離れ離れになっても友達でいてほしいと別れを告げました。
ジョージは「君のことがずっと好きだった。無気力な自分が変われたのは君のおかげだ」と初めて素直な気持ちを伝え、サリーも「私も好きよ。いつか一緒になれるわ」と本心を伝え、二人はキスを交わしました。しかし、サリーはヨーロッパへ旅立つことに変わりはありませんでした。
そして卒業式の日、ようやく最後に残っていた美術の課題を提出したジョージは無事に卒業することができました。ジョージが課題として描いたのはサリーでした。
式が終わり、ジョージは万感の想いを込めて自ら描いたサリーの絵を眺めていると、何とヨーロッパに旅立ったはずのサリーの姿がありました。ダスティンに別れを告げてヨーロッパ行きを取りやめたというサリーは、ジョージが描いた自分の絵を見て「悪くない」といつものように語り、ジョージの「僕といるつもり?」との問いには「どうかな?」と返しつつも、まんざらでもない様子でした。
二人は互いの気持ちを確かめ合うように見つめ合い、そして絵の中のサリーを眺めました。
以上、映画「最低で最高のサリー」のあらすじと結末でした。
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