ボーイフレンドの紹介:1971年イギリス映画。モデルとして名高かったツイッギーが主演。サンディ・ウィルソン作の舞台ミュージカルをケン・ラッセルが、バスビー・バークレイの演出シーンをはじめとする1930~50年代のアメリカのミュージカル映画への敬意をこめて、バックステージもののミュージカル映画にした。グレンダ・ジャクソンはクレジットなしでリタを演じている。
監督:ケン・ラッセル 出演者:ツイッギー(ポリー)、クリストファー・ゲイブル(トニー)、マックス・エイドリアン(マックス)、トミー・チューン(トミー)、グレンダ・ジャクソン(リタ)、ほか
映画「ボーイフレンド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボーイフレンド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボーイフレンドの予告編 動画
映画「ボーイフレンド」解説
この解説記事には映画「ボーイフレンド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボーイフレンドのネタバレあらすじ:起・突然の代役
1930年代のある日、イギリスのポーツマスにあるロイヤル劇場、ミュージカル『ボーイフレンド』のマチネーの開演時間が近づき俳優たちが出勤してきた。若い舞台監督助手のポリーは楽屋の俳優たちに軽食を配る。引っ込み思案の彼女は俳優のトニーに密かに恋しているが、それは俳優たちにはお見通しだった。他の俳優はフランス人のメイド、ホーテンスを演じるロージー、ベテラン俳優のパークヒル夫妻、衣装担当を兼務して、ひそかにポリーを愛しているアルフォンス、意地悪なメイジー、革命時にオデッサの階段で親とはぐれてタップダンスのステップ以外の記憶を失いアメリカの孤児院に送られたが逃げ出してニューヨークに行ってブロードウェーで子役スターになったというトミー、そして座長のマックスと妻のキャサリン等といった面々である。
幕が開いて間もなく、座長のマックスに病院から電話がかかってくる。主演女優のリタがけがをしたのだ。マックスはやむを得ずポリーに代役を命じる。楽屋で衣装を急遽合わせるポリーをはげまして「眼鏡はいらないだろう」と言って眼鏡をはずしてあげたのはトニーだった。一方、閑散とした劇場のボックス席にハリウッドの有名映画監督デ・スリルがいることがわかる。マックスはデ・スリルに芝居が気に入られて評判になればと願うが、よりによってこんな日にリタがけがをしたことを嘆く。でも、出番が来たのにまだしり込みするポリーを「必ずスターになって帰ってこい」と舞台に送り出す。
ボーイフレンドのネタバレあらすじ:承・ボーイフレンド探し
芝居でポリーが演じるのは、フランス、ニースでマダム・デュボンヌの運営する花嫁学校に学ぶイギリス娘ポリー。他の生徒たちと違って、カーニバルの仮装ダンスパーティーに彼女をエスコートしてくれるボーイフレンドがいない。パリのボーイフレンドからパーティーに来るという手紙が来たと他の生徒たちには言うが、マダム・デュボンヌには手紙の消印がニースなのを見破られて慰められる。一方、マダム・デュボンヌをポリーの父ブラウン氏が訪問する。最初は気づかなかったブラウン氏だが、マダム・デュボンヌは彼のかつての恋人キキだった。失敗を重ねるポリーは時に観客の笑いを誘う。デ・スリルが新作ミュージカル映画のための俳優を探していることを知っている俳優たちは目立とうとして張り切る。特にメイジーは他の俳優たちを出し抜こうと必死だった。松葉杖をついて楽屋に現れたリタに脅しとも激励ともつかない話をされてポリーが再び舞台に上がる。トニー演じる金に困っているイギリス人のメッセンジャー・ボーイのトニーがポリーのダンスパーティーの衣装を届けに来る。二人は互いに一目ぼれしてしまう。ポリーは余分のチケットがあるからとダンスパーティーに彼を誘う。芝居の中では運命の出会いをしたトニーとポリーだが、ポリーは舞台袖で女優のダルシーといちゃつくトニーを見て傷つく。
ボーイフレンドのネタバレあらすじ:転・ハッピーエンド
ロージーと浮気中の俳優を追い回して俳優の妻が舞台に乱入したり、デ・スリルの前で目立とうとする女優たちが台詞や演出を変えたりと、いろいろなことが起きるが芝居は進んでいく。ポリーはメッセンジャー・ボーイのトニーに自分はマダム・デュボンヌの秘書にすぎないと嘘をついて同じ階級の人間だと思わせるが、富豪のブロックハースト卿とその夫人を見て逃げ出すトニーを見て、彼は実は泥棒でポリーの正体を最初から知っていて近づいたのではと疑う。しかし、既にポリーのハートは奪われていた。これを観客席で見ていたリタも涙するほどの名演技となる。やがてダンスパーティーが始まる。女ピエロの仮装をしているが誰とも踊らないポリーに遅れて現れたピエロがダンスを申し込む。キスをしてそれがトニーとわかる。さらに彼はブロックハースト卿の家出した息子とわかり、ポリーも自分がブラウン氏の娘であることを白状する。そしてブラウン氏はマダム・デュボンヌと結婚することを発表する。トニーとダルシーはいちゃついていたのではなく、二人で演技の間に初舞台のポリーのための贈り物を準備していたのだとわかる。一方、デ・スリルは芝居を見ながら自分の作る映画のイメージを膨らませていた。
ボーイフレンドの結末:驚きの発見
芝居が終わり、皆がポリーを称賛する。デ・スリルはポリーへのメッセージを人に託して劇場を出て、自動車の前で誰かを待つ。メイジーはてっきりデ・スリルは自分を待っていたのだと思って走り出すが、彼が待っていたのはトミーだった。デ・スリルはトミーの得意のステップをしてみせる。彼は死んだと思っていた息子を発見したのだった。 デ・スリルからのハリウッドへの招待はポリーにはどうでもよかった。彼女は愛するトニーと暮らす部屋を探すことにする。
この映画の感想を投稿する