ダーティハリー3の紹介:1976年アメリカ映画。サンフランシスコの刑事・ハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)を主人公にしたアクション映画『ダーティハリー』シリーズの第3作目です。キャッチコピーは、「シスコ市長を誘拐した過激派軍団に、バズーカ砲を引っ下げて、ダーティハリーが挑む!」です。監督は、スティーヴン・スピルバーグの代表作の一つ『激突!』(1971年)でアシスタント・ディレクターを務めたジェームズ・ファーゴ、脚本は『夜の大捜査線』(1968年)、『ポセイドン・アドベンチャー』(1972年)、『タワーリング・インフェルノ』(1974年)など数々のヒット作品を手がけたスターリング・シリファントです。
監督:ジェームズ・ファーゴ 出演:クリント・イーストウッド(ハリー・キャラハン)、タイン・デイリー(ケイト・ムーア)、ハリー・ガーディノ(ブレスラー)、ブラッドフォード・ディルマン(マッキー)、ほか
映画「ダーティハリー3」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダーティハリー3」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ダーティハリー3」解説
この解説記事には映画「ダーティハリー3」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:プロローグ:謎の殺人事件発生
ある若い女性が、とある店の前でガス会社2人の男に頼み、彼らのワゴン車をヒッチハイクし、山中の家まで送ってもらいました。彼女はそのお礼に1人を、ビールを振る舞うため家に入りました。もう1人は相方が戻る間、タバコを一服しながら待っていました。その背後から、ナイフを持った若い男に、突如ナイフで刺殺されました。家の中からビールを持って出てきたもう1人は、その男のライフルで撃ち殺されてしまいました。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:ハリー、人事課に異動させられる
サンフランシスコ市警のハリー・キャラハン刑事は、新たな相棒フランク・ディジョルジョとパトロール中に、ある店で無銭飲食の常習犯を見つけ、口頭注意で離したところ、強盗事件発生の一報が入り、現場へ駆けつけました。現場は「酒店に武装強盗。居合わせた巡査が殺され、人質は4人。犯人一味の要求は逃走用の車を用意しないと人質を殺す」という状況でした。ハリーは、出てきた犯人一味の要求通り、愛銃マグナムを手放すと、単身、犯人一味の店に乗り込み、要求を聞くと、戻り車に乗り、店内へ突っ込み、犯人たちをマグナムで射殺しました。署に戻ると、上司のマッケイ市警察本部長から、ハリーは「損害総額は1万4379ドル。…人質3人は入院。訴訟を起こすだろう。…“過剰な武力行使”で。…社会的少数派の市民を敵に回した。…暴力はダメだ。…それがダメなら辞表を出せ。…分かったな」と叱責されました。ハリーが仕事に戻ろうとすると、マッケイは「異動だよ。人事課に行け」とハリーに命じました。ハリーは「人事課?あんなケツの穴に」と反論しましたが、結局、人事課へと異動させられました。そして翌日、命令で刑事への口頭試験にハリーは立ち合いました。その中には女性もいました。女性警官ケイト・ムーアが入って来たとき、ハリーは、彼女に質問し、彼女が犯罪の容疑者を一度も経験したことがないが、法律には精通していることを知りました。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:相棒・フランク、殉職。新しい相棒は新人女性刑事ケイト・ムーア
その夜、ガス会社のワゴンを奪った犯罪者一味が、「人民のため」と言い、兵器工場に強盗に入り、次々と兵器を盗んでいました。パトロール中のフランクは、その現場に遭遇しました。彼は犯人の1人を射殺するが、背後からナイフで刺されてしまいました。フランクは、病院で見舞いに来たハリーに「現行犯で押さえたのに残念だ」と言い、犯人たちのヒントを与えるが、ハリーの目の前で治療も虚しく殉職してしまいました。怒りに燃えるハリーに、上司アル・ブレスラーは、「犯人は組織力があり、市の半分を吹き飛ばせる爆発物を持っている。対戦車ロケット弾もな」と言い、新しい相棒に昇任した女性刑事ケイト・ムーアを付ける。殺人課に戻ったハリーは、ムーアに不満を持ちながらも、彼女と共に犯人一味を捜索します。まず、警察署にムーアを連れ、フランクの検死の場に立ち会わせました。初めて検死の場に立ち会ったムーアは途中で気分が悪くなり、退出してしまいました。すると、突然、警報がなり、ハリーたちは現場に駆けつけました。そこはトイレでの爆発事件でした。犯人に心当たりのあるハリーは、犯人を追いました。ムーアはその犯人を見たと言い、ハリーと共に追いかけました。ハリーは遅れるムーアを残し、逃亡する不審な黒人を追跡、教会に逃げ込んだ黒人を逮捕しました。教会の神父とハリーは議論をしている最中に、遅れて汗だくのムーアが銃をもって入ってきました。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:ハリー、犯人ボビー・マクスウェルの存在を知る
ハリーが逮捕した黒人容疑者は、ヘンリー・リー・コールドウェルで“ウルフ”という黒人の過激派と判明しました。その組織のボスはエド・ムスターファというハリーには心当たりのある人物でした。ハリーは一連の事件に黒人の過激派“ウルフ”が絡んでいると睨み、ムーアと共にその組織のボスであるムスターファの棲家へ乗り込みました。ハリーは、ムスターファ自身は事件に無関係であることを知り、彼と取り引きし、ヘンリー・リーがベトナム戦争出会った白人の連中とつるんでいたこと、その連中のボスはボビー・マクスウェルであることを聞き出しました。ハリーがムスターファの棲家を去った後、マッケイ市警察本部長が指揮する警察隊がムスターファを首謀者として一味を逮捕しました。マッケイは市長に、今回の逮捕劇をハリーとムーアの手柄とし表彰することで、女性刑事を起用した市長の政治的いい戦術となると提案します。マッケイはその見返りとして、市長から「選挙後、君の昇進は保証する」と言わせました。市長は早速、記者たちに、今回の逮捕はハリー刑事とムーア刑事の手柄だと表彰しました。しかし、ハリーは、ムスターファが主犯でないと主張し、表彰を拒否し、マッケイに反抗し、180日間の停職処分を受け、バッジを彼に渡し、ムーアと共に会場を去り、2人だけで独自捜査を始めました。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:ハリー、相棒ムーアと独自捜査を開始する
ハリーはムーアに警官になった理由を訊きました。ムーアは答えをはぐらかし、ハリーに「44マグナムのキャラハン」というあだ名をつけ、なぜ44マグナムを使っているのか訊きました。ハリーは「確実に仕留める。38口径だと、フロントガラスを貫通しない」と答えました。ムーアは「突っ込むためなのね」は言い返しました。それを聞いたハリーは、彼女はお堅い女性ではないと分かり、ビールに誘いました。ハリーはムーアに、ムスターファから訊きだしたことを話し、逮捕されたムスターファの協力がないと無理だと言いました。ムーアは「ムスターファを保釈に」と提案しました。ふたりの心の距離は、会話を通じて次第に近づいてきました。暫くして、マクスウェルをボスとする過激派グループは、白昼、野球観戦から帰る市長を襲撃し誘拐をしました。あるラジオ番組に、過激派グループは電話し、「市長の身柄は、人民革命攻撃隊が預かった」と連絡し、一本のテープを公衆電話に置いていきました。そのテープには500万ドルの活動資金を要求が録音されていました。ハリーを停職処分にしたマッケイは、ハリーに捜査チームに入り、助けを求めにきました。しかし、ハリーはそれを一蹴しました。手がかりを得られず捜査に焦りを感じてきたハリーに、彼の力で釈放されたムスターファが、「ボスはマクスウェルにはワンダという女がいる。彼女と奴の仲間が、人民革命攻撃隊を名乗っているらしい。…信念などない。連中の目的は金しかない。ワンダは黒髪の長身だ。テイファニーの店で働いている」という犯人たちの情報を提供し、「殺せよ」と言うと、ハリーは「任せろ」と言い、立ち去りました。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:犯人たちのアジトは廃墟「アルカトラス刑務所」
ハリーは、ワンダが働くテイファニーの店に行きました。そこは風俗店でした。ハリーはワンダの指名し、前金で75ドル取られ、部屋に案内されました。しかし、部屋に入ってきたのは、金髪の別の女性でした。ハリーはその女性からワンダのことを訊くと、彼女は「知らない。2週間前から来ていない。ここのボスのブチンスキーに聞いて。奥の部屋にいる」と答えました。ハリーはブチンスキーを痛めつけ、ワンダがここを2週間前に辞めて、信心深く、教会に通っていたことを吐かせました。ハリーは密かにムーアに指示し、情報を収集させました。ムーアは「ジョン神父は刑務所の改革で有名みたい。付近の刑務所を回って、更正の会を開いている。サンクエンティン刑務所の参加者の中に、マックスウェルがいる。毎回ね。…テープで言ってた“フェッセンハイム”はフランスの地名よ。原子力発電所が爆破された」と報告しました。ハリーは「なるほど」と言うと、ジョン神父の教会に行きました。そして、ハリーはジョン神父を懺悔室に入れ、銃を突きつけ、情報を訊きだそうとしました。すると背後で銃声がしました。振り返ってみると、ハリーを銃で狙ったシスターに変装したワンダが死んでいました。ムーアが銃で撃ち殺したのでした。ハリーは、ジョン神父からマックスウェルのアジトを聞き出しました。マックスウェルのアジトは、脱獄不可能の刑務所と恐れられた「アルカトラス刑務所」の廃墟でした。
ダーティハリー3のネタバレあらすじ:相棒・ムーア刑事、殉職す
ハリーはムーアと、市長救出と犯人逮捕のためにアルカトラス刑務所へ乗り込みました。ハリーたちと過激派グループとの銃撃戦が始まりました。ハリーは、犯人たちを次々に撃ち殺していきました。ムーアは、犯人1名が投獄していた市長を連れ出そうとする現場に辿り着き、市長を無事救出しました。そして、ムーアが市長を外に連れ出そうとしたとき、マックスウェルが出てきて、ムーアは市長を外に突き飛ばし、自分が盾となって、撃たれてしまいました。マックスウェルは再び市長を人質に捕り、どこかへ逃げ去りました。ハリーは撃たれたムーアのもとに駆け寄りました。ムーアはまだ息がありました。ムーアは助けようとするハリーに「お構いなく。ハリー…、やっつけて」と言うと、息絶えました。
ダーティハリー3の結末:ハリー、ムーアの仇をとる
ハリーは怒りに燃えました。ハリーは逃げたマックスウェルを探しました。マックスウェルは市長を人質に、島に建てられた鉄塔に登っていきました。ハリーは「イカれ野郎め」と呟くと、マックスウェルが落としていったバズーカ砲で彼を狙いました。マックスウェルは、途中で登れなくなった市長を置き去りにし、塔の頂上の見張り台に独り登り、仲間たちの名前を叫びましたが、誰もいませんでした。ハリーは彼めがけて、バズーカ砲を撃ち、マックスウェルを見張り台もろとも木っ端微塵に吹っ飛ばしました。ハリーは、鉄塔から命からがら降りてきた市長に、無言でバズーカ砲を渡すと、ひとり、命を落とした相棒・ムーア刑事のもとに行きました。切なさを胸に秘め、ハリーは彼女の側に佇みました。
この映画の感想を投稿する