映画「透明人間（2020年）」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
透明人間の紹介：2020年アメリカ映画。H.G.ウエルズの古典SF「透明人間」を『ソウ』シリーズの脚本で知られるリー・ワネルが新たに映画化。自殺した元恋人が透明人間となって自分に近づいてきたと感じるセシリアに迫る恐怖を描く。これまでの透明人間とは全く違うアプローチで、斬新な傑作に仕上げている。主演はドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』で有名なエリザベス・モス。
監督：リー・ワネル 出演：エリザベス・モス（セシリア・カシュ）、オリヴァー・ジャクソン＝コーエン（エイドリアン・グリフィン）、オルディス・ホッジ（ジェームズ・レイニア）、ストーム・リード（シドニー・レイニア）、ハリエット・ダイアー（エミリー・カシュ）、マイケル・ドーマン（トム・グリフィン）、ベネディクト・ハーディ（マーク）、アマリ・ゴールデン（アニー）、ほか
この解説記事には映画「透明人間（2020年）」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あるパーティでセシリアはエイドリアンという男性と出会い、同棲することになります。エイドリアンは起業家として成功した光学エンジニアでしたが、独占欲が異常に強く、セシリアを精神的にも肉体的にも束縛します。
耐えられなくなったセシリアは飲み物に催眠鎮静剤のジアゼパムを混ぜ、エイドリアンが熟睡している間にその海辺の邸宅から逃げ出します。逃亡には妹のエミリーも協力してくれました。セシリアはそのまま友人のジェームズの家に厄介になります。
ジェームズは刑事で、娘のシドニーと2人暮らしでした。いつエイドリアンが現れるかもしれないと思うと不安でしたが、やがて意外な知らせが届きます。エイドリアンが自殺し、500万ドルの遺産をセシリアに残したというのです。エイドリアンの弟で弁護士であるトムと会って手続きを済ませると、やっとセシリアの心は晴れました。
セシリアはジェームズの家に滞在しながらデザインの仕事の準備を始めます。ところが、まもなく彼女の周りで奇妙な現象が起こりはじめます。寝ている最中に毛布が剥がされたり、人がいないはずの椅子に誰かの気配が感じられたり、鞄に入れてあったはずのデザイン画がなくなっていたり…。
神経衰弱気味のセシリアは、やがて浴室のキャビネットに買ったはずのないジアゼパムを発見。彼女はエイドリアンがまだ生きており、何らかの方法でこの家に出入りしていることを確信します。
そのうちエイドリアンの行為は嫌がらせまでエスカレートし、メールによってエミリーとの関係を壊すように画策。さらにセシリアがやったかのようにシドニーへの暴行を働き、ジェームズ親子との仲も裂いてしまうのです。
一人きりになったセシリアに、相変わらず姿は見えないままのエイドリアンが暴力をふるい始めます。何とか逃げ出したセシリアは、エイドリアンの秘密を探ろうと海辺の邸宅へ。
そこで彼女は光学技術を利用した特殊なスーツ製造機を見つけ出します。これこそエイドリアンの姿が見えなくなった理由でした。彼女は機械を動かし、自分でもそのスーツを1着製造します。
街に戻ったセシリアは不仲になったエミリーと会う約束を取り付けるものの、エイドリアンはエミリーを殺し、その罪をセシリアになすりつけます。警察に逮捕されたセシリアは精神病と診断され、病院に閉じ込められることになります。
しかし相変わらずエイドリアンが身近にいる事を知り、セシリアは病院を脱出。彼がシドニーを狙っていることを知ってその家に駆けつけ、エイドリアンを撃ち殺します。ところがスーツを着ていたのは弟のトムでした。
続いて海辺の邸宅を捜索した警察は、縛られたエイドリアンを発見。『精神を病んでいたトムがエイドリアンを装い、一連の事件を起こしていた』という結論が出ます。しかしセシリアは納得できず、あえてエイドリアンに会いに行きます。
そして作っておいた透明人間スーツを着ると、密かにエイドリアンのそばに歩み寄り、ナイフでその喉を裂いてしまいます。一緒についてきたジェームズもセシリアを逮捕しませんでした。これでようやくエイドリアンの執着から逃れられたセシリアは、はじめて心からの笑顔を見せるのでした。
以上、映画「透明人間」のあらすじと結末でした。
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