ラストスタンドの紹介:2013年アメリカ映画。アーノルド・シュワルツェネッガーが10年ぶりに映画に主演した復活作。脱走した超凶悪犯の麻薬王を、地方の保安官や住民が追いつめ撃破するアクション映画。年齢を重ねたシュワルツェネッガーの変わらないアクションと、映画の世界に戻ってきたことを随所に称えている作品。
監督:キム・ジウン 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー(レイ・オーウェンズ保安官)、フォレスト・ウィテカー(ジョン・バニスター)、ジョニー・ノックスヴィル(ルイス・ディンガム)、ロドリゴ・サントロ(フランク・マルチネス)、ほか
映画「ラストスタンド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラストスタンド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラストスタンドの予告編 動画
映画「ラストスタンド」解説
この解説記事には映画「ラストスタンド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラストスタンドのネタバレあらすじ:起
夜、警官がパトカーを路肩に停めていると、一瞬車内が揺れます。警官が何事かと思っていると、速度計測器が時速317キロを示していました。警官は無灯火の航空機がいると報告します。夜道を一台の車が高速で走り去っていきました。アリゾナ州ソマートンのレイ・オーウェンズ保安官(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、非番の日に立ち寄った食堂で見慣れない二人組を見かけます。立ち去るトラックのナンバーを控えます。町の郊外で銃器マニアのルイス(ジョニー・ノックスヴィル)と副保安官二人が大口径銃の試し打ちをしています。そこにレイ保安官が現れます。暇だったらトラックのナンバーを照会しろと命じます。トラックが郊外の農場で停車します。農場の持ち主が銃で敷地から出ろと命じますが、逆に撃ち殺されてしまいます。保安官事務所では、待機中の副保安官サラ(ジェイミー・アレクサンダー)が、牢の中の元彼氏フランク(ロドリゴ・サントロ)と話していました。サラは優秀だったあなたがどうして、と問います。副保安官ジェリー(ザック・ギルフォード)が照会結果を伝えにレイの元を訪れます。報告の後、町を出たい、LAの麻薬捜査課にいたあなたに’つて’は無いか、と問います。レイは、進めないがどうしてもと言うなら考えておく、と返します。FBI捜査官ジョン(フォレスト・ウィテカー)はチームに作戦を伝えます。超大物麻薬王のコルテス(エドゥアルド・ノリエガ)を移送するというものでした。護送車列が指示待ち停車をしていると、コルテスの乗ったバンが強力な磁石に持ち上げらます。車内ではコルテスが護衛隊員に襲い掛かっていました。バンはビルの屋上に持ち上げられていきます。隊員が後を追います。屋上では、仲間がバンを爆破しコルテスを自由にします。コルテス達はロープを伝って別のビルへ渡ります。見失いビルの外へ出た捜査官は、コルテスと同じ囚人服を見かけ後を追います。捕らえますがコルテスではありません。次々に囚人服の男が走り出し攪乱します。捜査官の一人がコルテスに撃たれ死亡、情勢捜査官が人質となってしまいました。
ラストスタンドのネタバレあらすじ:承
朝4時レイに電話がかかってきます。食堂からで、農場から牛乳が届いていない、毎日届くのに心配だということでした。レイは副保安官に様子を見に行かせることにします。監視映像からコルテスは黒い車で逃走したことが分かります。盗難された1000馬力、特別仕様のデモカーでした。検問をコルテスのデモカーが猛スピードで突破します。副保安官サラとジェリーが農場の様子を見に来ます。コルテスが高速で逃走しています。助手席には手錠に繋がれた女性捜査官がいました。コルテスから本部に電話がかかってきます。捜査官を無事返してほしければ追跡するなと脅します。レイに副捜査官から農場主が殺されていると連絡が入ります。ヘリがデモカーを追跡しています。前方ではパトカーで壁を作り警官隊が待ち構えています。警官隊に二台の黒いバンが迫ります。黒いバンから男達が銃を斉射、警官隊を次々に倒していきます。さらに後方から前方にガードをつけたトラックが突進し、パトカーの壁を突き破ります。コルテスのデモカーは悠々と通過していきました。レイが現場に到着しタイヤ痕を調べるよう指示を出します。犯人は渓谷に向かっていることが分かります。サラとジェリーが後を追います。コルテスは人質の捜査官の口座に300万ドル振り込みます。デモカーを無灯火にし急減速、さらに加速、ヘリの追跡を躱します。FBIからレイに脱走犯が通るかも知れない、念のためSWATを送ると連絡があります。レイは殺人事件とすべて繋がっていると推測します。渓谷に来たサラとジェリーは銃撃を受けます。激しい銃撃にジェリーは負傷、サラも身動きがとれません。レイがバンで突入し二人を救出、脱出します。敵はロケットランチャーを発射しますが外れました。ジェリーはサラに抱きしめられながら息を引き取りました。牢の中のフランクは親友の死を悲しみます。
ラストスタンドのネタバレあらすじ:転
レイはFBIに連絡し、脱走犯はここを通る、渓谷に橋を架ける気だと話します。SWATに後方からデモカーが迫ります。コルテスは運転技術を駆使しSWATの乗るバンを転倒させ撃破します。レイはこの町を通るコルテスを見逃せないと話します。副保安官は賛同しフランクも親友の敵を討つため再起を誓います。準備するレイにサラは銃撃戦の時に震えて何もできなかったと告白します。俺はもっと震えている、残忍な暴力を何度も見てきた、今回もそうなると告げます。
レイは銃器マニアのルイスの所へ行きガトリング銃などを手に入れます。ルイスは協力の代償として副保安官になります。五人は銃の準備をし、車で道を塞ぐことにします。食堂の客に避難を呼びかけますが、老人たちは今更死ぬのは怖くない、と掛け合いません。FBIは衛星写真から渓谷に新しく橋が架かっていることを確認します。レイは麻薬捜査課にいたこと、大きな組織をつぶしたが代わりに仲間7人が死んだ。それで嫌気がさし田舎の保安官になったことが分かります。武装した男たちが町へ向かいます。道を塞ぐ車列を見て、楽しめそうだ、と不敵に笑います。食堂の店員が牛乳を買って戻ってきます。身を隠した副保安官フィギーが警告しますが状況が分からず困惑しています。武装集団のボスが店員を狙います。フィギーは反撃し店員を食堂へ逃がします。フィギーが身を隠す車にロケット砲が撃ち込まれ爆発、ハットだけが転がります。白煙の中、ハットを拾ったフィギーが現れ、マシンガンを掃射します。逃走する武装集団をさらに銃撃しながらフィギーは前進します。狙撃手がフィギーを撃ちます。始末したと報告する男をサラが狙撃します。屋上のサラに銃撃が集中します。道奥からスクールバスが進んできます。バスに男が飛び乗りますが、運転するフランクに撃ち抜かれます。バスは男達の前で180度ターンし、後方ドアからガトリング砲を構えたレイとルイスが現れます。斉射、銃弾の雨を浴びせ次々に男達を倒し、町へようこそ、とレイは呟きます。反撃を受けバスは発進しますが、さらに銃弾を浴びせられ立往生してしまいます。レイは食堂の上から撃つ男の元へ向かいます。屋上から狙撃するサラの元へ一人の男が向かっていきます。サラが危ないと後を追うフランク。レイは屋上へ出て銃を撃つ男へ向かってダイブ、男を下に地面へ落下し仕留めます。フランクとサラは階段の上下で男を挟み撃ちに仕留めます。お互いの無事を確認しサラはフランクにキスをします。バスのルイスに男が突進していきます。ルイスは発煙弾を発射、男のガンベルトに命中、誘爆します。骨董店内に侵入し、レイを狙った男を店主の老婆が狙撃し倒します。レイとボスの一騎打ちになります。バスの運転席にいるボスを車の底から狙うレイ。弾丸は貫通しボスの耳をはじけ飛ばします。向かい合ったレイがボスの頭を撃ち抜きます。
ラストスタンドの結末
コルテスが町に到着し、銃撃を潜り抜け走り去ります。コルテスは助手席の捜査官を叩き落とします。町長の高級車で現れたレイが車を叩きつけます。テクニックで翻弄するコルテスを、レイは銃撃し対抗します。深いトウキビ畑の中お互いの位置を見失う二人。コルテスが橋を目指し一気に加速します。後を追うレイ。横合いから体当たりしコルテスの進路を妨害します。お互いにトラクターへ激突し停止します。コルテスは徒歩で橋を目指します。トウキビ畑を抜け橋に着いたコルテスの前にレイが立ち塞がります。コルテスの500万ドルの賄賂の提示に、レイは手錠を示して返します。1000万ドルでも応じません。戦い始める二人。下から三角締めし、じじいが無理するな、と言うコルテス。レイは極められたままコルテスを持ち上げ、鉄骨へ叩き落とします。動かなくなったコルテスを引きずりますが、ナイフで反撃されます。足を刺されるレイ。組み合ったままコルテスを殴り返します。身体から引き抜いたナイフを、よろめくコルテスの足に突き刺します。倒れ2000万ドルやるから見逃せと言うコルテスに、名誉は売らないと突き返します。逮捕する、とレイは告げます。FBIが町に到着します。その前にボロボロの車を運転するレイと、引きずられるコルテスが現れました。捜査官ジョンは、あなたを見くびっていた、とレイに謝罪します。大したもんだ、と称えるジョンに、ここが我が家だ、とレイは返すのでした。
以上、映画ラストスタンドのあらすじと結末でした。
リーダーに求めたい資質の一つは判断力、そして、守るべきものを守る気概だ。
この映画「ラストスタンド」は、カリフォルニア州知事の任期を終えた、アーノルド・シュワルツェネッガーの10年ぶりとなる主演復帰作だ。
静かな町に、突如として訪れた危機に立ち向かう保安官として、自らが”最後の砦”となって戦うのだ。
メキシコとの国境にある町の保安官のレイ(アーノルド・シュワルツェネッガー)は、ロサンゼルス市警の元敏腕刑事。
犯罪とは無縁の田舎町で、隠居同然の生活を送っていたが、移送中に逃走した、凶悪犯のコルテスが、時速400キロのスーパーカーで、国境へと向かっていることを知らされる。
追跡するFBIの操作は混乱、頼みのSWATチームも壊滅し、レイは仲間と4人と共に、コルテス率いる武装集団に挑むのだった—–。
皺やたるみ、眉に目立つ白いもの、おまけに老眼鏡—–。
シュワちゃんも老けたな。そんな第一印象を抱いてしまった。
だが、老いの代わりに身に付けたのは、リーダーの風格と頭脳戦。
素人同然の仲間をまとめ、奇策で相手を翻弄する手腕は、実に見事だ。
限られた時間内に、危機回避の判断を迫られるのは、かつて経験した州のトップの日常でもあったろう。
その意味においても、彼に相応しい復帰劇だ。
鮮やかなコルテスの脱走シーンで幕を開け、最高級のスポーツカーによる、カーチェイスから肉弾戦まで、アクションも豊富に取り揃えられている。
最後の決戦は、まさに手に汗握るが、生身のご老体には、少々、厳しかったかも。
そして、この痛快作のメガホンを取ったのは、マカロニならぬキムチウエスタンと称された「グッド・バッド・ウィアード」のキム・ジウン監督で、この作品が彼の輝かしきデビュー作だ。