あなたの旅立ち、綴りますの紹介:2017年アメリカ映画。高齢化社会で離婚が多く子供と暮らす習慣のないアメリカでは、孤独に死を迎える人が多いのが現実です。80歳を過ぎた孤独な老婦人は自分勝手で嫌われ者、なんでも自分でコントロールしたいために自分の訃報記事まで生前に用意しようとします。訃報記事担当に示された若い女性、ひどい評判の彼女をなんとか死の間際まで素晴らしい女性に変えようとし、老婦人も80を越えての過去と決別し、素晴らしい訃報記事作成のため新しい人生を始めます。『あなたの旅立ち、綴ります』は、人生は最後まで素晴らしく楽しく、人のために生きるのだということを教えてくれるような映画です。
監督:マーク・ペリントン 出演:シャーリー・マクレーン(ハリエット・ローラー)、アマンダ・セイフライド(アン・シャーマン)、アン・ヘッシュ(エリザベス)、トーマス・サドスキー(ロビン・サンズ)、フィリップ・ベイカー・ホール(エドワード)、トム・エヴェレット・スコット(ロナルド・オドム)、ほか
映画「あなたの旅立ち、綴ります」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あなたの旅立ち、綴ります」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
あなたの旅立ち、綴りますの予告編 動画
映画「あなたの旅立ち、綴ります」解説
この解説記事には映画「あなたの旅立ち、綴ります」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あなたの旅立ち、綴りますのネタバレあらすじ:起・死を見つめるハリエットとその訃報記事を書くアンの苦悩
ハリエット(シャーリー・マクレーン)はビジネスで成功した女性ですが、80歳を超え仕事をやめ離婚し、娘とも別れ豪邸で孤独に暮らす日々です。自宅の庭師(ゲディ・ワタナベ)にも細かく指示をする姿勢は人から嫌われそうな性格です。
ある日、病気で倒れ病院に運ばれます。退院後に薬を飲みながらワインをこぼし、新聞でワインを拭いていたところその新聞の他人の訃報記事をみて、自らの死とその訃報記事を考えます。アン(アマンダ・セイフライド)は訃報記事専門の地元の新聞記者、文章をノートに書きながら自分の作品を発表するのが夢です。
アンは突然ハリエットの訪問をアポなしで受けます。ハリエットはアンの書いた他人の訃報記事をけなしながら、自分の訃報記事を書いてほしいと頼みます。当然アンは戸惑いますが、ハリエットの強硬な姿勢とロナルド編集長(トム・エヴェレット・スコット)の頼みのため、アンは記事を書くための取材を始めます。ハリエットは自分と仕事のしたことのある人のリストを渡します。編集長のロナルドはハリエットを喜ばせる記事をかけと言います。
取材を始めたアンはハリエットへの賞賛を期待していたものの、聞かれるのはハリエットに関する悪口ばかりで誰からも良いコメントはありません。離婚した夫エドワード(フィリップ・ベイカー・ホール)は、彼女は自分はいつも正しいと思う女性と言い、娘は母を嫌っていると言います。ハリエットの自宅を訪れるアマンダはそのことを話すと、ハリエットは怒りアンを自宅から追い出します。
あなたの旅立ち、綴りますのネタバレあらすじ:承・人生のやり直しをするハリエットとアンの応援
深夜、アンは突然のハリエットの訪問を受けます。ハリエットは新聞を山ほど持ち込み、過去の訃報記事の模範をアンに聞かせます。良い訃報記事を書かれる故人は1,良い家族を持っていた。2同僚から尊敬されていた。3,恵まれない人たちへの貢献と良い影響があった。 4、ワイルドカード(訃報記事の見出しとなるような特別の業績)があった。と言います。ハリエットは自分の人生を振り返り、良い訃報記事を書いてもらうために自分をかえることを決意したようでした。
翌日、ハリエットとアンは問題を抱えている子供が生活する学校へ行き、自分の体験を話します。ハリエットとアンは社会貢献のため助けの必要な子供を探しているようです。アンは昔のハリエットを取り上げた新聞記事をよみ、ハリエットの創設した広告会社SSLDを訪れますが、SSLDはハリエットと聞いただけでもう関わりは持ちたくないようでした。ハリエットはブレンダ(アンジェル・リー)という反抗的な少女を学校で見つけます。ハリエットはブレンダを教育し素直な少女に教育しようとします。
ハリエットの家を訪れるアンは数多くの古いレコードを見つけます。ハリエットの話を聞くアン、ハリエットのラジオと音楽への関心から、ハリエットが昔よく聞いていたラジオ曲のDJになることを勧めます。
アンはSSLDでのハリエットの元部下ミュラーの訪問を受けます。ミュラーは昔の彼女が部下を怒鳴るビデオをみせます。ハリエットは昔の古いレコードとブレンダを連れてラジオ局のDJの仕事に応募します。当惑する担当者のロビン(トーマス・サドスキー)はハリエットの音楽の知識と無給でもやりたいという熱意におされDJにします。
アンはハリエットの声をラジオから聞きラジオ局を訪れます。アンはロビンにハリエットがDJをやりたい事情を説明しているようでした。ハリエットは曲の選択をラジオ局従業員からほめられます。
あなたの旅立ち、綴りますのネタバレあらすじ:転・娘と再会するハリエット
アンはハリエットの記事のアイデアを書き、ハリエットはブレンダとともにDJをします。ハリエットは元部下ミュラーの訪問を受け、ハリエットが部下を怒鳴りまくる古いビデオをみせます。昔のビデオを見ながらハリエットは自分の人生を見つめ直します。
ラジオ局のロビンとデートをするアン、そこへハリエットが訪れます。アンが文章を書いているノートの内容が気になります。自分のやりたいことが文章のテーマと言うアン、ハリエットは文章の内容でアンを怒らせてしまいます。デートの帰りアンはロビンとキスし、ノートの文章のタイトルはスペインのアンダルシアと言います。アンはハリエットに良い訃報記事を書くために娘エリザベス(アン・ヘッシュ)と会うことをすすめます。
ハリエット、アン、ブレンダはエリザベスに会いに行きます。ブレンダはアンのノートを読み、それはアンの少女時代の回想でした。3人はレストランでエリザベスに会います。エリザベスは笑顔もなく反抗的な態度、母と別れたのも彼氏の件でもめたからと言います。エリザベスは現在は医師で結婚し子供がいると言います。エリザベスは子供と会うことを勧め和解を考えているようですが、それにはハリエットはセラピストの治療が必要と言います。ハリエットは娘の幸せに満足したのか?狂ったかのように笑いだします。笑いが理解できないエリザベスは、席を立ちます。
安めのホテルに宿泊する3人、アンはブレンダに少女時代に別れた母のことをきかせます。その夜、3人は山奥の湖にいきます。ホテルで楽しむ3人、娘との和解できなかったにも関わらず、最高の日と言い合い思い出の写真をとります。
あなたの旅立ち、綴りますの結末:ハリエットの死とアンの旅立ち
病院で診察を受けるハリエットは死期が近いことを知らされ覚悟したようでした。ハリエットは深夜にアンを呼び出します。孤独のため誰も電話する人がいないというハリエットにアンは訃報記事を書く準備ができていると言います。元夫エドワードに会うハリエット、エドワードは離婚した理由を知りたいのかと喧嘩腰、口論になります。
落ち着いてきた二人、夫は結婚に後悔はしていないといます。エドワードはエリザベスは医師のため母に精神的な治療が必要と考えていると言います。ハリエットはエドワードの隣りに座り、手をキスし、ありがとうと言い、抱き合います。
ハリエットはDJで独特の人生観をかたります。アンはハリエットにはノートをわたします。ハリエットはノートの文章は素晴らしいとほめ出版を勧めます。ハリエットは人間は失敗や過ちから人間は成長する、と言います。アンはラジオ局のロビンを訪れ、キスし体を重ねます。
ハリエットはアン、ブレンダと昔の会社SSLDに対し何かを考えているようでした。3人はSSLDをおとずれ、会社の名前からL(ハリエットのラストネーム,Laulerを表す)を取り除きます。それはハリエットが最高の業績と考えていたSSLDが、彼女の評判をわるくしたため、自分の過去との決別でした。
ブレンダとアンと音楽を聞くハリエットは人生最後の時を迎えます。葬式にはエドワード、娘エリザベス、ブレンダらが出席します、教会の牧師はハリエットには娘と孫がいること、地元のラジオ局へレコードを寄贈したことなどをたたえます。スピーチを求められるアンは、泣きながら、ハリエットは忘れがたき人でしたと、それがワイルドカードのようでした。
アンはスペインのアンダルシア行きの航空券を受け取ります。ロナルド編集長に手紙を書くアン、それは退職願でなく、過去の自分への訃報記事、新しい人生を歩み出すと書いてあります。ブレンダはハリエットからの手紙を見ながら天国の彼女にキスします。アメリカからアンダルシアに向かうアンには希望がありました。
以上『あなたの旅立ち、綴ります』のあらすじと結末でした
ほんわりする映画でした シャーリーマックレーンの遺作にならないようにまだまだ元気に活躍してください。