左きゝの拳銃の紹介:1958年アメリカ映画。西部史に名高いビリー・ザ・キッドの復讐劇を描くウェスタン。仕事も無く飢えに喘いでいたビリーは、牧場主タンストールに雇われる。しかしタンストールは勝手な理屈で殺害されてしまった。タンストールから受けた恩を返すため、ビリーは銃を手に敵討ちを決行。しかしそれはビリーにとっても破滅の道だった。
監督:アーサー・ペン 出演者:ポール・ニューマン(ビリー・ザ・キッド)、リタ・ミラン(セルサ)、ジョン・デナー(パット・ギャレット)、ハード・ハットフィールド(モールトリー)、コリン・キース=ジョンストン(タンストール)ほか
映画「左きゝの拳銃」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「左きゝの拳銃」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「左きゝの拳銃」解説
この解説記事には映画「左きゝの拳銃」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
左ききの拳銃のネタバレあらすじ:恩人の死
舞台は西部開拓時代のアメリカ。平原を1人の青年がフラフラと歩いていました。彼こそはビリー・ザ・キッド。殺人の前科を持つ早撃ちの名人です。飢えと疲れに苦しむ彼は、牧場主タンストールの一行に救われます。ビリーの素性はすぐにばれてしまいますが、タンストールは構わず雇い親身に接しました。その頃、ニューメキシコ準州リンカーンでは、自分達より安く牛を売るタンストールを警戒する動きがありました。中心になっているのはブラディ保安官とムーン保安官補、そして牛商人のモートンとヒルの4人です。彼らはタンストールを逮捕し牛を没収してしまおうと平原へ向かいます。タンストールは商談のため、丸腰の上護衛もつけずにたった1人でリンカーンに向かいます。そして峠で待ち伏せしていたブラディ達に射殺されてしまいました。銃声を聞きつけ急いで峠に向かったビリーは、馬で逃げ去る4人の姿を目撃します。
左ききの拳銃のネタバレあらすじ:復讐の始まり
ビリーはタンストールへの恩を返すため、敵討ちを誓います。タンストールの友人マクスウィーンは止めようとしますが、ビリーの意志は揺らぎませんでした。逃げ去った4人の正体を突きとめたビリーは、まず往来でブラディとモートンを射殺。ビリーはマクスウィーンの家に逃げ込みますが、怒った住民達によって放たれた火で酷い火傷を負ってしまいます。同じくタンストールに雇われていた仲間トムがビリーを発見し、ひとまずリンカーンを離れマデロへ向かうことに。マデロには仲間のチャーリーやビリーの友人サバル、その妻セルサ達が暮らしています。マデロに到着した2人は、ビリーの友人パット・ギャレットの案内でサバルの家へ向かいます。サバルは驚いてセルサを呼び、ビリーの治療を始めました。
左ききの拳銃のネタバレあらすじ:恩赦
手厚い看護を受け少しずつ回復するビリー。そんな折、知事が恩赦を行いビリー達は無罪放免になります。その晩パーティーが開かれ、ビリー達も参加しました。パーティーには出版社に勤めるモールトリーの姿もあります。モールトリーはビリーに驚き、彼の死亡記事の切り抜きを見せました。死亡したと思われていたビリーの登場にモールトリーは目を輝かせます。一方のビリーは浮かない表情でサバルの家へ戻りました。恩赦はムーンやヒルにも有効なので、彼らが無罪になることを許せないのです。セルサは敵討ちはやめてと訴えますが、ビリーは聞き入れません。そして若く美しいセルサを誘惑し、2人は男女の仲になってしまいました。その後、ビリーとトム、チャーリーは、敵討ちのためにリンカーンへ戻ります。保安官事務所でムーンを待ち受ける3人。やって来たムーンはすっかり怯えて命乞いを始めます。その惨めな姿に殺す価値も無いと判断するトム。しかしチャーリーがムーンを射殺してしまい、3人はお尋ね者になってしまいます。
左ききの拳銃のネタバレあらすじ:決別
ムーンの死に怯えたヒルはギャレットを訪ね、保安官になって守って欲しいと訴えます。ギャレットも早撃ちの名手でした。しかし結婚を控えている彼は断固として断ります。結婚式当日、祝福に沸く式場にビリー達も現れました。そこでヒルの姿を発見します。ギャレットにここでは問題を起こすなと釘を刺され、「ここでは何もしない」と誓うビリー達。しかし結局撃ち合いが始まってしまい、トムはヒルに撃たれ負傷します。そしてビリーがヒルを射殺しました。約束を反故にしたビリー達にギャレットは激怒し、保安官になると宣言。そしてお前達を必ず捕まえる、と式場を後にするビリー達に向かって絶叫します。ビリー達はしばらく隠れ家に身を潜めますが、仲間を連れたギャレットに見つかってしまいました。トム、チャーリーが射殺され、投降を促されたビリーは小屋から出てリンカーンまで連行されます。裁判で絞首刑を言い渡されたビリーは、刑執行まで保安官事務所の一室で過ごすことになりました。ビリーは隙をついて監視役の保安官を射殺し逃走します。
左ききの拳銃の結末:失意の最期
マデロまで逃げて来たビリー。そんな彼をモールトリーが待ち伏せしていました。ビリーの生き様に憧れるモールトリーは、ビリーの人生を本にしたいと熱望していました。しかし今のビリーはモールトリーの知る彼ではありませんでした。疲弊し、友人も失い、帰る場所すらない惨めな男。それが現在のビリーでした。失望するモールトリーを殴り倒し、ビリーはサバルの家へ向かいます。しかしセルサは「出て行きなさい」と冷たく言い放ちました。サバルはビリーに同情的でしたが、ビリーとセルサの過ちを察し嘆きます。「未来がない。殺してほしい」とサバルに銃を渡すビリー。しかしサバルは動きません。家を出ると、そこには銃口を向けたギャレットが待ち受けていました。ビリーはわざと銃を抜くような真似をして、ギャレットに射殺されます。同行していた妻に「丸腰だった」と告げるギャレットの表情はやるせなさに満ちていました。夫妻が寄り添って去っていき、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画左きゝの拳銃のあらすじと結末でした。
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