ロスト・ワールド / ジュラシックパークの紹介:1997年アメリカ映画。ジュラシックパークシリーズ第2弾。マイケル・クライトン原作のSF小説を基に1993年に映画化され大ヒットを記録した『ジュラシック・パーク』の続編です。前作の事件から4年後を舞台に、金儲け目的で捕獲された恐竜たちが再び大暴れします
監督:スティーブン・スピルバーグ 出演・キャスト:ジェフ・ゴールドブラム(イアン・マルコム)、ジュリアン・ムーア(サラ・ハーディング)、ピート・ポスルスウェイト(ローランド・テンボ)、アーリス・ハワード(ピーター・ルドロー)、リチャード・アッテンボロー(ジョン・ハモンド)ほか
映画「ロストワールド ジュラシックパーク2」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロストワールド ジュラシックパーク2」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ロストワールド / ジュラシックパーク2の予告編 動画
映画「ロストワールド ジュラシックパーク2」解説
この解説記事には映画「ロストワールド ジュラシックパーク2」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロストワールド / ジュラシックパーク2のネタバレあらすじ:起
ジュラシック・パーク事件から4年。事件の当事者のひとりだった数学者イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)はインジェン社の会長ハモンド(リチャード・アッテンボロー)に呼び出され、とある依頼を受けます。事件の舞台となったジュラシック・パークは通称“サイトA”と呼ばれるエリアであり、実はもうひとつ、恐竜たちを孵化させて飼育するエリア“サイトB”が存在しているというのです。4年前の事件によりサイトAもBも閉鎖されていましたが、恐竜たちは今なおサイトBで生き延びており、繁殖しているということです。サイトBの調査を依頼されたイアンは最初断りますが、イアンの恋人で古生物学者のサラ・ハーディング(ジュリアン・ムーア)が既にサイトBへ調査に入っていることを知り、あくまでもサラの救助目的として依頼を引き受けます。
ロストワールド / ジュラシックパーク2のネタバレあらすじ:承
ハモンドの甥であり、今やインジェン社の社長に登り詰めたピーター・ルドロー(アーリス・ハワード)は、会社立て直しのためジュラシック・パークを再建し、恐竜をビジネスに利用しようと企んでいました。イアンはカメラマンで自然保護運動家のニック・ヴァン・オーウェン(ヴィンス・ヴォーン)、フィールド用装備のエキスパートであるエディ・カー(リチャード・シフ)、そして密かに潜り込んでいたイアンの娘ケリー・カーティス・マルカム(ヴァネッサ・リー・チェスター)と共にサイトBへ向かい、サラと合流します。サイトBでは4年前のサイトAと同じく恐竜たちが闊歩していました。
ロストワールド / ジュラシックパーク2のネタバレあらすじ:転
突如、ルドロー率いる大部隊がサイトBへ上陸、ハンターのテンボ(ピート・ポスルスウェイト)を筆頭に次々と恐竜たちを捕獲していきました。実はハモンドから恐竜の捕獲を阻止するよう指令を受けていたニックはルドローのキャンプに潜入、捕らえられた恐竜たちを檻から解放してきました。サラとニックは、傷ついた子供のティラノサウルスをトレーラーに運び込んで治療しますが、そこに怒り狂った両親が襲い掛かり、エディは犠牲になってしまいます。イアンたちはサイトB本部地区の通信センターを目指しますが、その間にも恐竜たちは暴れ回り、次々とハンターたちが餌食になってきました。
ロストワールド / ジュラシックパーク2の結末
何とか本部センターにたどり着き、救援隊のヘリコプターに助け出されたイアンたちでしたが、ルドローはティラノサウルスの赤子を囮として母親を誘き出し、捕獲して貨物船に積み込み、サンディエゴへ向けて出航していました。しかし輸送途中でティラノサウルスの麻酔が切れ、サンディエゴに上陸するや街で大暴れ、街中はパニックに陥りました。イアンとサラは、郊外のジュラシック・パークに保護されているティラノサウルスの赤子を連れ出し、母親を何とか港へ誘き寄せようとしますが、その途中でルドローはティラノサウルスに捕まり餌食となります。サラは母親の首筋に麻酔を打ち込み、ティラノサウルス親子は再び島に送り返されました。その後、島は人間の手が触れないよう保護されることとなりました。
以上、映画ロストワールド / ジュラシックパーク2のあらすじと結末でした。
映画としての節操がない作品、という印象。A級エンターテイメントだった第1作の後継作品になるべく生み出された作品、そんな宿命を持っていたからだろうか。同じコンセプトで行くのであれば、縮小再生産、B級アクションになるのが相応の作品だ。 前半は、B級アクションの王道を行って観客を楽しませる。後半、ガラリと趣を変えてT-REXのアメリカ本土上陸。人間社会への風刺を交えつつ、古き良き先輩映画のオマージュとして物語が作られる、べきなのだが、これが粗い。後半と言うよりは、付け足し程度の時間しか割かれない。非常に慌ただしく、展開を追うだけになり、未消化のまま取り残される。 この構成がいただけない。前半も後半もそれぞれによいが、全く別のリズムであり、緩急の差に観客は戸惑う。どちらでも良いので、前半後半、どちらかの流れを全編貫くべきだった。映画としての出来が悪くないだけに、瑕疵に気付きにくいが、どこか映画としてのまとまりに欠け、追憶を生まず、愛される要因のない映画になってしまったのではないだろうか。B級アクションに徹したジュラシックパーク3の方が、力不足であることは否めないが、その割り切りは清々しく嫌いではない。ロストワールドは残念な作品だった、と個人的には感じる。個々のパーツは悪くないのだが、むしろ2本の映画に分ける方が監督も観客も本望であり、テーマも明確化したのではなかっただろうか。