英国万歳！の紹介：1994年イギリス,アメリカ映画。18世紀の英国、国王ジョージ3世が異常行動を繰り返すようになったことで、国王の家族や議会をとりまく人々の間で大混乱となる。アカデミー賞美術賞、カンヌ映画祭女優賞を受賞。
監督：ニコラス・ハイトナー 出演：ナイジェル・ホーソーン、ヘレン・ミレン、イアン・ホルム、アマンダ・ドノホー、ルパート・グレイヴス、ルパート・エヴェレット、ジュリアン・リンド＝タット、ジム・カーター、ほか
映画「英国万歳！」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「英国万歳！」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
作品紹介・キャスト
映画「英国万歳！」解説
この解説記事には映画「英国万歳！」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
英国万歳！のネタバレあらすじ：起・皇太子のもくろみ
1788年の英国。米独立戦争に敗れたことで米国を目の仇にしている英国王ジョージ3世は、議会からは無能扱いされてはいたが、愛する家族に囲まれ、素朴な人柄から民衆にも慕われていた。しかし怠惰な皇太子には手を焼き、王と王妃は皇太子に厳しかった。ある晩、王は激しい腹痛を訴える。すぐさま侍医がかけつけ、ほどなく痛みは治まるが、それ以来王の言動に異常が見られるようになる。そのことを知った皇太子は病気に乗じて権力を手に入れようと、取り巻きたちと摂政の座を目論む。
英国万歳！のネタバレあらすじ：承・ひどくなる異常行動
侍医団が手をこまねいている中、明け方に侍従たちをたたき起こして走り回るなど、王の異常行動はエスカレートしていく。ピット首相や王妃らが王に対して体調の不調を指摘するが、王は認めようとせず、治療も拒絶する。しかし公衆の面前で皇太子に殴りかかり、あらぬことを口走り王妃の不貞を疑うなど錯乱はひどくなり、皇太子は王を王妃から引き離し、治療と称して隔離してしまう。侍医団から拷問にも近い治療を受ける中、王の症状は悪化し、視力、聴力の低下、さらには排泄もままならなくなっていく。
英国万歳！のネタバレあらすじ：転・精神科医ウィリス
王の病状が広く知られるようになり、議会ではその精神状態から国を治めるのは無理だという意見が出され、皇太子を摂政にする採決がとられるが、失脚を恐れる首相らによって一旦は否決される。侍医団の治療がまったく功を奏しないことにあせりを感じていた首相の下に、王妃の侍女エリザベスが精神科医を紹介する。その変わり者の医師ウィリスは国王を1人の患者として扱い、その物おじしない態度に王は無礼だと怒り、暴言を吐く。するとウィリスは王をイスに縛り付けて拘束し、食事を拒んだり、暴言を吐いたり、回復への努力を怠った場合には容赦なく拘束するよう侍従らに指示し、自らを制することを王に言い聞かせる。そうして徐々に落ち着きを取り戻し、自力で食事がとれるようにまで回復するが、暴言や妄想は止まず首相らは焦りを感じる。再び議会で採決がとられ、皇太子摂政の法案が出されることになる。王妃からその知らせを聞いた王は怒るがウィリスの強い眼力で制される。
英国万歳！の結末：国王の回復
やがて王は庭でシェイクスピアを読み、以前の口癖も戻るようになって回復が認められる。皇太子摂政の法案が議会にだされ、審議中に王が到着、皇太子や議員らの目の前に馬車から降り立った王は正常そのものだった。あっけにとられる皇太子らをよそに、国王万歳の声が上がり、王は王妃ら家族と再会するが、王の錯乱中そばにいた侍従らは解雇される。騒ぎが起こる前と変わらない状態にもどった中、王は皇太子を許し、今後は愛をもって接することを誓う。しかし王の許しを得ずにドイツ人女性と結婚したことは許さず、金を与えて別れさせ、皇太子のわだかまりは消えることは無かった。王と王妃は前にもまして絆を深める。民衆の前に姿を現した国王一家を目にし、ウィリスは静かにその場から去るのだった。
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