最高の人生のはじめ方の紹介:2012年アメリカ映画。妻を失い酒に溺れてしまった老作家が、ひと夏の間だけ暮らす街で隣の一家と触れ合い、徐々に自分自身を取り戻していくハートウォーミングストーリー。監督は「スタンド・バイ・ミー」のロブ・ライナー。
監督:ロブ・ライナー 出演:モーガン・フリーマン(モンテ・ワイルドホーン)、ヴァージニア・マドセン(シャーロット・オニール)、マデリン・キャロル(ウィロー・オニール)、キーナン・トンプソン(ヘンリー)、エマ・フールマン(フィン・オニール)、フレッド・ウィラード(アル・カイザー)、ほか
映画「最高の人生のはじめ方」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「最高の人生のはじめ方」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
最高の人生のはじめ方の予告編 動画
映画「最高の人生のはじめ方」解説
この解説記事には映画「最高の人生のはじめ方」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
最高の人生のはじめ方のネタバレあらすじ:起
ミシガン州ベルアイル。この避暑地の一軒家に、車椅子の初老作家モンテ(モーガン・フリーマン)が甥ヘンリー(キーナン・トンプソン)に連れられてやってくる。かつては西部作家として賞を取ったこともあったモンテだったが、妻を亡くして以来筆を断ち、酒浸りで孤独な日々を送っていた。
モンテをを心配したヘンリーが、友人の家を犬の世話をする条件で借り、そこで夏の間過ごさせようと嫌がるモンテを無理やり連れてきたのだった。
湖畔にあるその家の隣には、シャーロット(ヴァージニア・マドセン)が3人の娘たちと住んでいた。都会で父と暮らしたい長女のウィロー(マデリン・キャロル)は母親に反発、末っ子のフローラは父を恋しがり、次女のフィン(エマ・フールマン)は好奇心旺盛で車椅子のモンテに興味を示していた。
近所の住人の追悼会に半ば強引に誘われたモンテは、そこでフィンに話しかけられ、一家が両親の離婚によってニューヨークから移り住んできたことを聞かされる。モンテが小説家だと知ったフィンは、どうやって物語を作るのかと聞くと、彼は想像力を使うのだと答える。
近所に住む税理士のカレンと、その息子で障害を持つカールとともに帰途についたモンテは、彼女が女手ひとつで息子を育てていると聞いて、何かできることがないかと申し出る。電話がかかってきたことがないカールに掛けてほしい、というカレンの言葉を聞いて、モンテはカールに列車強盗の相棒役を与えて、親交を持つようになる。
最高の人生のはじめ方のネタバレあらすじ:承
母親の前で汚い言葉を使った罰として、良い言葉を3つ覚えることになったフィンは、良い言葉を教えてほしいとモンテを訪ねて来る。良い言葉はもう忘れたと言う彼にフィンは、さらに物語の作り方を教えてほしいと頼み、小遣いから授業料を払うという熱意に負けて、モンテはフィンの師になることを引き受ける。
シャーロットの提案でモンテを夕食に招くことになり、フィンがスロープを作って彼を招き入れる。そこでフィンは古本屋でモンテの代表作”ジューバルの冒険”を手に入れたが、最終ページが破り取られていたことを告げると、彼は書き直したいと思っていたのでいいのだと言う。
その後もモンテはシャーロットの弾くピアノの美しいメロディに聞きほれ、思いがけず温かな時間を過ごす。
モンテはフィンにストーリーの作り方を教えたり、カールと買い物に行って彼を日常に溶け込ませる手伝いをして過ごしていた。何度目かの授業でフィンは”そこにないものを見る”力を発揮し、初めて物語を作りあげる。その意欲に触発された彼は久しぶりにタイプライターに手を置くと、思いだしたかのように創作を始める。
ある日、フローラの誕生日に招かれたモンテは、父親が来られないことで気落ちしているフローラに、象が好きだと言う彼女のために作った物語をプレゼントする。それは象のトニーがネズミのミセス・マウスに恋する話だった。
最高の人生のはじめ方のネタバレあらすじ:転
手製のイカダをカールとともに完成させたフィンは、ウィローと3人でベルアイル島へ漕ぎ出す。島で遊んでいたフィンは木のウロの中にある缶箱を発見、持ち帰ったフィンたちはそれはシャーロットが子どもの頃に隠した”宝箱”だったことを知る。
それを母へのプレゼントとして渡そうというフィンとフローラに隠れて、ウィローは中にあった母の日記に目を通す。そこで彼女は、母もまた親の離婚で傷ついていたことを知り、態度を改める。
象のトニーの物語に大喜びのフローラにせがまれてシャーロットから続きを書いてほしいと頼まれたモンテは、シャーロットが夜ごと奏でるピアノを聞きながらトニーの続編を作り上げる。しかし、モンテがそんな物語を作ったと聞いたフィンは、ジューバルへの裏切りだと怒り出す。
そんな中、出版社の人間が人気俳優とともにモンテの元を訪れ、”ジューバルの冒険”を映画化したいのでその権利を買いたいと申し出る。ジューバルを演じるには申し分ない俳優であったし大金が手に入るまたとない吉報だったが、モンテはそれを断ってしまう。
毎夜シャーロットの奏でるピアノで彼女と会話をしているのを感じていたモンテは、曲を聞きながら眠りにつき、象のトニーとミセス・マウスのように月明かりの下でシャーロットとワルツを踊る夢を見る。
最高の人生のはじめ方の結末
離婚の最終調停のためニューヨークへ行くというシャーロットに、留守の間娘たちの相手を頼まれたモンテは、口をきこうとしないフィンに自身の過去を話して聞かせる。
かつて野球選手だったモンテは、妻と結婚後に事故に遭い車椅子生活となった。妻に負担をかけることを負担に思い離婚も覚悟したが、彼女の献身的な支えによって作家として第2の人生を歩むことができ、ジューバルが生み出され、妻とジューバルによって復活したモンテだったが、妻の死によってジューバルも死んでしまったのだと。
それでもフィンに出会ったおかげで、いま再び人生を取り戻すことができたのだと言うモンテに、フィンは笑顔を取り戻す。
その晩、ニューヨークから戻り娘たちを迎えに来たシャーロットとモンテは、この夏の思い出を語り合う。そこで彼女は月明かりの下でワルツを踊ることをやり残していたとモンテに告げ、お休みのキスをして帰って行く。
夏が終わり、モンテがベルアイルを去る日がやって来た。モンテはカールにテンガロンハットを、フィンには本当に書きたかった”ジューバルの冒険”のラストをプレゼントし、一家に見送られて湖畔の家を後にする。
娘たちが新学期を迎えた頃、シャーロットのもとにモンテから長文のメールが届く。彼は”ジューバルの冒険”の権利を売り、その金でベルアイルの家を買い取ったのだった。シャーロットと3人の娘たちはベルアイルに戻ったモンテを歓迎するのだった。
以上、映画「最高の人生のはじめ方」のあらすじと結末でした。
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