メイズランナーの紹介:2014年アメリカ作品。アメリカの小説家ジェームズ・ダシュナーによる、「メイズ・ランナー」三部作のうちの1作目の映画作品です。また小説が三部作構成ということで、「1」が本作、「2 砂漠の迷宮」に続き、2018年1月25日に「3」が初公開される予定で、これで完結すると言われています。そして本作がストーリーの「始まり」です。主人公の少年トーマスは上昇し続けるエレベーターの中で目を覚まします。何故自分がそこにいるかわからないままエレベーターが到着した先には、多くの少年が自分を待ち構えていました。そして周囲を見渡すと、大きな登ることが到底できないような壁に囲まれていました。そこは大迷宮の中心だったのです。
監督:ウェス・ボール 出演:ディラン・オブライエン(トーマス)ウィル・ポールター(ギャリー)カヤ・スコデラリオ(テレサ)トーマス・ブローディ・サングスター(ニュート)アムル・アミーン(アルビー)キー・ホン・リー(ミンホ)ブレイク・クーパー(チャック)パトリシア・クラークソン(エヴァ・ペイジ)、ほか
映画「メイズランナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メイズランナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
メイズランナーの予告編動画
映画「メイズランナー」解説
この解説記事には映画「メイズランナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メイズランナーのネタバレあらすじ:起
高い壁に囲まれた空間に送り込まれたトーマスですが、初め自分の名前も思い出せない記憶喪失の状態でした。周囲の少年達も同じような経験をしており、慣れたようにトーマスを見ていました。右往左往するトーマスをある者達はからかったりしましたが、リーダーのアルビーは順にこの「世界」の説明をしてくれました。まずここがどこなのかは誰にもわかりません。わかっているのは、高い壁の向こうには大迷宮が広がっており、その迷宮は夜になると形を変えてしまうという異様な世界であること…。これが、巨大な迷路「Maze(メイズ)」なのです。そしてこの世界に、月に一度少年と最低限の物資(食料・家畜)がエレベーターで送り込まれてくるというのです。自給自足で生きていかなくてはならず、皆がそれぞれ何かしらの仕事をしなくてはなりません。しかしそんなことよりも恐ろしいのは、迷路の中には巨大な「グリーパー」という蜘蛛のような機械の怪物が現れるということです。尚、今まで夜迷路に入って生き延びた者はいませんでした。といっても、迷路の入り口が開くのは日が昇っている時だけで、日が沈むと入り口は閉じてしまいます。なのでトーマスら少年達が送り込まれたエレベーターのある緑あふれる敷地にいれば安全なのです。加えて、この安全地帯で少年達は守るべきルールを決め、互いに生き残る為、助け合って生きているのでした。それとは別に、外の世界に出る為に彼らは「ランナー」という選りすぐりの少年を迷路に送り込んでいました。迷路の入り口が開いている間に、迷路内を探索し、外に出る為の手段を探っていたのです。当然スピードが要求されますし、万一日が沈む前に戻れなければ、迷路の中でグリーパーに殺されてしまいます。ところで、トーマスが来てからこの世界には異変が起きていました。それは今まで夜しか襲わないグリーパーに、昼間に仲間が襲われたのです。しかも襲われた彼は「お前のせいだ!」とトーマスに襲いかかります。何とか他の仲間がトーマスを救いますが、グリーパーに襲われた人間は毒が感染し、自我を失い凶暴化してしまい、もう助かることはありません。トーマスに感染はしなかったのは幸いでした。しかし、感染した仲間を時に切り捨てなくてはいけないのはアルビーの務めでした。皆が生き残る為に…。そうして感染者は、迷路の外へと追放されていったのでした。
メイズランナーのネタバレあらすじ:承
そんな状況をトーマスは黙ってみているしかありませんでした。ランナーであるアルビーとミンホは、いつものように迷路の探求をしましたが、迷路の入り口が閉じる直前になっても中々戻ってきません。トーマスや少年達は心配しながら待っていると、遠くに2人が見えました。しかしアルビーはグリーパーに襲われ感染しており、ミンホは彼を担いで走れなかったのです。その状況を見たトーマスは、ランナーでもないのに、彼らを助ける為中に入ったのでした。トーマスにとって初めての迷宮です。夜になって暗い迷宮では、巨大な壁が少しずつ動き、迷路を変えていました。加えて、グリーパーが襲ってこようとしていました。しかし負傷したアルビーを置いてはいけません。何とかトーマスとミンホは、彼をツルにひっかけて隠してあげましたが、自分たちもグリーパーから逃げなくてはなりません。巨大な蜘蛛のようなグリーパーには、無数の機械が埋め込まれており、鋭利な金属の武器も持っていました。そんな危険なグリーパーから必死で2は逃げ続けます。しかしトーマスは諦めず、とっさの判断で動く巨大な迷路の壁を使い、グリーパーを押しつぶすことに成功したのでした。初のグリーパーを退治した少年、そして初の生存者として、トーマスは迷路の中心に戻ってこれました。初めこそ新入り扱いしていたミンホも、彼を見直しました。多くの少年たちもトーマスを支持するようになりましたが、ギャリーは違いました。トーマスが来てからおかしなことばかり起こると思い込んで、疫病神と言い放ちました。ところが、異変はこれだけでは収まりませんでした。今までは少年しかいなかった世界に、初の少女テレサが送り込まれたのです。しかも月の一度のペースを破って…。かつ、今まで人間と一緒に送られてくる物質がなく、気を失ったテレサの手には、「彼女で最後」というメモまであったのです。送り込んでくる人間からのメッセージに、少年達は驚愕しました。この先物資が送られてこないことを考えると、早急に外の世界に出なくてはなりません。
メイズランナーのネタバレあらすじ:転
トーマスとミンホは再び迷宮内に入り、退治したグリーパーから手がかりを得ようとします。すると、その体内から発信機のような物を入手しました。この発信機は、迷路の壁に連動していて、壁を開くスイッチの役目をしていることに気づきました。つまりそれを持って奥に突き進めば、外に出られると考えられたのです。中心に戻ったトーマスらは、「外に出れるかもしれない」とみんなを説得します。しかしギャリーは反対でした。その間に、テレサが目をさますと、トーマスと同じように彼女も混乱をして、周囲に当たり散らしました。そんな時トーマスだけが彼女に受け入れ、彼は彼女と話をすることができました。アルビーがトーマスにしてくれたように、トーマスもテレサにこの世界の話をしてくれたのでした。しかし2人が解せないのは、時折見る夢なのか何なのかわからない記憶です。どこかの研究所のような世界が見えるのです。2人はある意味では、共感しあっていましたが、その正体が何かはわからないままでした。ところでテレサはある注射器を持っていました。エレベーターやあちこちに見られる、WCKDという文字の入ったものでした。一か八かの賭けで、これをアルビーに打つことにしました。感染して助かる見込みのなかったアルビーに、望みを託したのでした。しばらくするとアルビーは正気を取り戻しましたが、様子がおかしいのです。あの追放した感染者と同じように、トーマスに「お前を見た」と悲しむのです。何がなんだかわからないトーマスでしたが、何やら外が騒がしくなってきました。何と、閉まるはずの迷路の入り口が夜になっても閉じなかったのです。当然グリーパーが中心地にまで入ってきてしまいました。逃げ惑う少年達は必死に逃げますが、その多くがグリーパーに殺されてしまいました。トーマスやテレサ、ミンホやチャック等が負傷のアルビーを助けながら逃げますが、グリーパーの怪力は納屋をも壊すほどです。そんな中でもチャックが襲われた時、アルビーは必死で彼を助けてくれました。しかし彼はグリーパーの餌食となってしまいました。トーマスに「皆のことを頼む」といった言葉がアルビーの遺言となってしまいました。夜があけると、ギャリーは「トーマスが来たせいでこうなった!」と声を荒らげて一部の仲間を従え、グリーパーの生贄にしようとしました。ひとまずは、牢に閉じ込められたトーマスですが、仲間たちが彼を気遣ってくれました。同時にトーマスは、自分の記憶が戻ったことを打ち明けました。そして自分とテレサが「送り込む側」にいたことを告白しました。それでもニュートやチャックらは、トーマスの正義感や行動力から、彼の事を信じる事に決めました。
メイズランナーの結末
翌朝、トーマスやテレサは、ギャリーによってグリーパーの生贄にされそうになりましたが、ニュートやミンホ、チャックらの助けもあり、形勢は逆転し難を逃れました。トーマスら外への世界を目指すものが多数派となり、ついに彼らは出発したのでした。ただギャリーら少数の人間は迷宮の中心に残りました。トーマス一行は、簡単な武器を携えて迷宮の奥深く進みました。道を塞ぐグリーパーと戦い、多くの仲間がやられました。それでも突き進み、ついに迷宮の出口と思われる場所に入れました。しかしそこはまだどこかの「中」です。長く細い道の廊下をゆっくり彼らが進むと、「出口」と表示されたドアがありました。そこに入ると、トーマスやテレサの記憶にあった研究室があったのです。生き残った少年達は何が何だかわからないままそこを徘徊すると、トーマスがある女性のビデオレターを見つけました。エヴァ・ペイジという女性研究員と思われる人物達が、自分たちに遺したものです。少年達は貴重な存在であること、そして自分達が「実験体」であったことを明かしました。というのも、地球は荒廃し、未知のウイルス「フレア」の脅威に人類がさらされているからというのです。このウイルスに感染しないのが彼ら少年達であり、感染しない理由を知る為の実験だったと彼女は告白していました。しかし、そのカメラの後ろでは銃撃戦が繰り広げられており、彼女のいる空間は防弾ガラスながらすでに「終わる」寸前の模様です。ビデオの最後に彼女は自ら拳銃を額にあて、自殺をするのでした。こんな光景を見せられた生き残った少年達ですが、それを考える間もなく、グリーパーによって感染させられたギャリーが追いついてきたのです。拳銃を片手に混乱したギャリーはトーマスを殺そうとしました。しかしチャックが庇ったおかげでトーマスは命拾いし、ミンホによってギャリーは息絶えました。ですがチャックは弾に当たって死んでしまい、トーマス達は悲しみに暮れました。ところが、悲しむ間もなくライフル銃を所持した軍人らしき人間達が研究所に入り込んできて、彼ら少年達を連れて行きました。少年達は軍用のヘリコプターに乗せられると、上空から巨大な「メイズ」を目にしたのでした。生き残れたと思った少年達…。しかしまだ終わってはいませんでした。拳銃自殺したと思われたエヴァ・ペイジですが、どこかの会議室に颯爽と現れました。そして彼女は「(彼ら少年達は)期待以上の働きをしてくれた」、また「実験は第二段階だ」とほくそ笑んだのでした。
以上、映画メイズランナーのあらすじと結末でした。
メイズランナー2、続編が制作されました。
⇒メイズランナー2:砂漠の迷宮のネタバレあらすじはこちら
形を変える迷路も怖かったですが、蜘蛛に似た怪物グリーパーも不気味で怖かったです。迷路から出たらそれで終わりなのかなと思っていたら、私の予想とは違い終わりではなく、軍用ヘリコプターが登場しました。生き残った主人公たちを連れ去るとは思ってもみませんでした。