ミッドナイトマンの紹介:2016年アメリカ映画。生まれつき身体的痛みを全く感じない“先天性無痛無汗症(CIPA)”を持つ男、グレイディ。そんな体質は、犯罪組織で働く彼にとって最強の武器だった。ところが、ある事件をきっかけに痛みを感じる普通の人間に戻ってしまう。デビュー当時、「最高に美しい男」と呼ばれた、モデルにしてバレエ・ダンサーという経歴を持つイギリス生まれの俳優ウィル・ケンプ主演。テレビ業界出身のD・C・ハミルトン監督による長編デビュー作であり、ユーモアあふれる会話と小ネタが満載のバイオレンス・アクション。
監督:D・C・ハミルトン 出演者:ウィル・ケンプ(グレイディ)、ビニー・ジョーンズ(パール)、ウィリアム・フォーサイス(フェアバンクス)、ブリナ・ケリー(ザン)、ダグ・ジョーンズ(ヴィック)、ブレント・スピナー(エゼキエル)、マックス・アドラー(シモンズ)ほか
映画「ミッドナイトマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミッドナイトマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミッドナイトマンの予告編 動画
映画「ミッドナイトマン」解説
この解説記事には映画「ミッドナイトマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミッドナイトマンのネタバレあらすじ:起
真夜中のロサンゼルス。あるマフィアのアジトで、椅子に縛られた1人の男が今まさに拷問されようとしています。男の名はグレイディ。犯罪組織の一員である彼は、「先天性無痛無汗症(CIPA)」という、痛みを全く感じない特異体質の持ち主でした。マフィアのボス、パールが登場し、グレイディに「私の金を返せ」と迫ります。しかしグレイディは口を割るどころか、歌を歌い出したりジョークを連発したりと余裕の態度。無痛症の彼には、拷問など恐れるに足りません。パールに反撃し、その部下達に銃を向けて難なくアジトを脱出しました。彼のボスであるエゼキエルは、パールの組織が全滅したことを喜び、グレイディに次なる指令を出します。それは、グレイディの情報をFBIに流した、裏切り者4人の殺害でした。リストの1人目、ハッカーの仕事をしているマーキーの家を訪ねたグレイディは、テレビゲームに熱中していた彼をあっという間に殺害します。その場で任務完了のメールをエゼキエルに送ると、「次はノーマック」との返信が。ところがその瞬間、何者かに背後から殴られ、グレイディは気を失います。
ミッドナイトマンのネタバレあらすじ:承
意識が戻ると、救急隊員の女性が彼を介抱しています。誰かが警察を呼んでいたのです。サイレンの音を聞いたグレイディは、救急隊員の女性を人質にして車で家から逃走します。女性の名はアレクサンドラで、通称“ザン”。通報を受けてマーキーの家に駆け付けた彼女は、グレイディをドラッグの常用者だと思い込み応急処置を施していました。その副作用で神経が活性化し、グレイディは痛みを感じる普通の体になっていたのです。彼は、誰かが自分を陥れるため、救急隊と警察を呼んだのではないかと考えます。そこで、ザンが持っている小さな女の子の写真から、娘の命が惜しければ医者の代わりにそばにいろと彼女を脅します。2人は、次なる裏切り者ノーマックの豪邸へと向かいます。ビキニの美女達をはべらせたノーマックは、プールでドラッグバーティの真っ最中。グレイディはノーマックを始末しますが、プールの中でショック状態に陥り、動けなくなります。ザンは「あなたはもう最強じゃないのよ」と警告しますが、グレイディは「次はフェアバンクスだ」というボスからのメールを受け取っていました。
ミッドナイトマンのネタバレあらすじ:転
組織から引退し、現在は隠居生活を送っているフェアバンクス。ボクシング好きの彼がいるジムへ、グレイディとザンが到着します。グレイディの姿を見たフェアバンクスは、動揺することなく「俺を殺すならさっさと済ませろ」と言い、その言葉に油断したグレイディに殴りかかり銃を奪います。意外なことにフェアバンクスは、この裏切り者殺害計画こそが罠で、本当に狙われているのはグレイディ本人ではないかと推測します。グレイディは驚きを隠せません。一方、部屋の外にいたザンは、ボクシングをしていた知り合いの警官と鉢合わせしてしまいました。フェアバンクスを返り討ちしたグレイディは、ザンを連れて急いで車で逃走します。ザンは肩を脱臼していたグレイディの処置をし、今度こそ足を洗うべきだと忠告します。グレイディは、彼女を解放して自分1人で決着をつけるつもりでした。惹かれあっていた2人はキスを交わし、車の中で愛し合います。その後、ザンに別れを告げて帰宅し、屋根裏に隠していた組織の金を手にしたグレイディに、差出人不明のメールが来ます。そこには、捕えられたザンの画像がありました。グレイディは、次の裏切り者、ヴィックの屋敷に侵入。ザンの居場所を聞き出そうとしますが、なんと彼はザンのことなど知らないと言います。ヴィックは裏切り者ではありませんでした。グレイディは、ボスのアジトへ急ぎます。エギキエルは縛られており、そこにいたのはパールでした。グレイディが始末したパールは、単なる替え玉だったのです。
ミッドナイトマンの結末
全てはパールが仕組んだことでした。彼と一緒にいたのはザン。彼女もまた、パールの仲間だったのです。パールに命じられ、ザンはグレイディに注射を打ちます。無痛症に戻っていた体に、再び痛みを感じさせるためでした。パールは、崩れ落ちるグレイディを執拗に傷めつけますが、あっという間に反撃をくらいます。ザンが打った注射は、体を活性化させるエピネフリンだったのです。助けるためでしたが、なんと逆に効きすぎてしまい、次の瞬間には気絶してしまうグレイディ。焦ったザンがパールに銃を向けると、彼は「お前はヘイリーの父親を殺す気なのか」とすごみます。ザンが持っていた写真の少女こそヘイリーで、実はパールとザンの姉との間にできた子供でした。ひるむザンにとびかかるパール。必死で起き上がったグレイディが、背後からパールを倒します。グレイディもまた、負傷していました。彼は「俺のことは忘れろ」と言いますが、ザンはグレイディを連れ、姪のヘイリーと共にアジトから脱出。ロサンゼルスを出た3人は、車で遙か遠くに走り去ります。カーラジオのニュースは、エギキエルとパールの組織戦争が終わったと告げ、グレイディとザンは微笑みます。その頃、見知らぬ部屋で目覚めたパール。目の前には満面笑顔のヴィックが、今から拷問しようと待ち構えているところでした。
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