招かれざる隣人の紹介:2015年イギリス映画。ハリウッド映画「ゆりかごを揺らす手」(1992)の英国版とも呼ばれる、赤ん坊を巡るショッキングなサスペンス・ホラー。一軒の家をシェアする二組の夫婦。妻はどちらも妊娠中で、子どもの誕生をひたすら楽しみに待っていた。しかし、片方の妻は俘虜の事故で赤ん坊を死産。その日以来、友人付き合いをしていた夫婦達の間に不穏な空気が流れ始める。ヒロインには「ハリー・ポッター」シリーズや「127時間」(2010)で知られるフランス人女優、クレマンス・ポエジー。
監督:デヴィッド・ファー 出演者:クレマンス・ポエジー(ケイト)、スティーヴン・キャンベル・ムーア(ジャスティン)、ラウラ・ビルン(テレサ)、デヴィッド・モリッシー(ジョン)、デボラ・フィンドレー(ケイトの母)、グレース・カルダー(アビー)ほか
映画「招かれざる隣人」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「招かれざる隣人」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「招かれざる隣人」解説
この解説記事には映画「招かれざる隣人」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
招かれざる隣人のネタバレあらすじ:起
ロンドンに暮らすケイトとジャスティンの夫婦。これまで仕事一筋で母親になる自信のなかったケイトですが、結婚から10年経ち妊娠。子どもの誕生を待ちわびる幸せな日々を送っています。ある時、ケイト達の部屋の階下に新しい住人が越してきます。英国人のジョンとスウェーデン人のテレサという夫婦ですが、テレサもケイトと同様に妊娠中。明るいテレサは内気なケイトに積極的に話しかけ、親しくなっていきます。ある晩ケイトは、テレサとジョンをディナーに招きます。結婚のなれそめを語るテレサとジョンは相思相愛で、結婚7年目でようやく子宝に恵まれたと幸せ一杯の雰囲気です。しかし、ジョンに禁酒を命じられているテレサは、ジョンの目を盗んでワインを飲み出し、次第に疲れた表情を見せます。もう帰るわと席を立ち、玄関のドアを開けたテレサでしたが、ケイト達の飼い猫に驚き、そのまま階段から転落します。慌てて救急車を呼ぼうとするジャスティンをジョンが怒号で制止し、テレサを無理やり部屋で連れて戻ります。
招かれざる隣人のネタバレあらすじ:承
結局、テレサは子どもを死産。男の子で名前はすでにピーターとつけられていました。ケイトは謝罪しますが、ジャスティンはテレサがワインで酔っぱらっていたせいだと指摘。ジョンは妻が酒を飲むわけがないと言うと、テレサも飲酒を否定しました。ケイトはテレサの嘘に激怒し、2組の夫婦は険悪な雰囲気になります。数日後、テレサとジョンは前居があるドイツへと帰って行きます。テレサがよこした手紙には、ケイトに元気な子を産んでほしいと書かれていました。その後、ケイトは無事に男の子を出産し、ビリーと名付けます。幸福なケイト達の前に、テレサとジョンが再び戻って来ます。ジョンはケイトにベビー服をプレゼントし、テレサはもう一度友達としてやり直したいと言います。とまどうケイトでしたが、育児に疲れる日々の中、親切なテレサにビリーを数時間預けるようになります。ある晩、テレサとジョンの家に招かれたケイトとジャスティン。ところがその間、ケイト達の家に何者かが侵入。バスルームの水が出しっぱなしにされ、部屋が水浸しになります。ジャスティンはケイトの過失とみなして口論になり、夫婦仲は険悪になります。
招かれざる隣人のネタバレあらすじ:転
それ以来ケイトは、テレサとジョンに不信感を抱きます。そこで敢えてテレサにビリーを預け、こっそり陰から見張ることにします。ケイトの監視に気づかないテレサは、ビリーの写真を何枚も撮り、さらに母乳まで与えていました。ケイトはショックを受け、前の住民が残した合鍵でテレサの部屋に入ります。そこにはテレサが死産したピーターのための部屋があり、ビリーの写真が飾られていました。パニックになったケイトは電話でジャスティンを呼びますが、ジャスティンが戻ったころにはカメラのデータも、ピーターの部屋の写真もなぜか消えていました。全てテレサとジョンの仕業だと確信したケイトでしたが、ジャスティンはケイトが妄想を抱いていると考えます。夫に疑われていることで精神的に追い詰められたケイトは、引っ越したいと泣き出します。ジャスティンも同意し、すぐに新しい住居が見つかりました。引っ越し前日の朝、ジャスティンに至急の仕事が入り、職場から呼び出しが入ります。しかし職場に着くと、そんな話はないとのこと。ジャスティンがパソコンを見ると、ケイトが自殺をほのめかすメールを残していました。
招かれざる隣人の結末
驚いたジャスティンが急いで帰宅すると、バスルームに沈んでこと切れたケイトの姿が。錯乱したジャスティンは、ビリーがいないのに気がつき外へ飛び出します。ケイトの散歩コースだった川へ来ると、空っぽのベビーカーが置かれています。ジャスティンはその場に崩れ落ち、号泣します。ケイトの葬儀を終え、ジャスティンは引っ越す準備を始めます。そこへテレサが現れ、自分達もドイツへ帰国すると別れを告げます。1人になったテレサは、自分とジョンのしたことを回想します。あの日、ジャスティンが出勤した後、ケイトの家に配達された牛乳にテレサが薬物を混入。ジョンがジャスティンのパソコンに自殺のメールを送り、意識のないケイトをバスタブに沈めていたのです。イギリスを去ったテレサは1人、一足先にドイツへ戻ったジョンの待つ屋敷へと向かいます。屋敷のドアを開けると、ジョンが笑顔でテレサを迎えました。ジョンの傍らにはビリーが寝かされています。テレサは幸せそうに微笑むと、ビリーにピーターと呼びかけるのでした。
「招かれざる隣人」感想・レビュー
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猫はどうなったの?
川べりに残されたベビーカー。目撃者及びに監視カメラ(ロンドンは町中におびただしい数の監視カメラがある)を意識してケイトに化けたテレサが川におくるみを放り投げたのはばっちり映ってるはず。そしたら警察は川を捜索するでしょう?ロンドンの川なんて急流でもないし、赤ちゃんのおくるみを着せられた猫の死骸が上がったら、おかしいってことになるんじゃないの?何かその辺が引っかかりました。