クスクス粒の秘密の紹介:2007年フランス映画。フランスの港町を舞台に、リストラされたチュニジア移民の初老の男が、クスクス料理を出す船上レストランを始めようと奮闘する。ヴェネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞。
監督:アブデラティフ・ケシシュ 出演:アビブ・ブファーレ(スリマーヌ)、アフシア・エルジ(リム)、ファリダ・ベンケタシュ(カリマ)、アリス・ユーリ(ジュリア)、アティカ・カラウイ(ラティファ)、ブラウイア・マルズーク(スアド)、サミ・ジトゥーニ(マジド) ほか
映画「クスクス粒の秘密」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クスクス粒の秘密」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クスクス粒の秘密の予告編 動画
映画「クスクス粒の秘密」解説
この解説記事には映画「クスクス粒の秘密」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クスクス粒の秘密のネタバレあらすじ:リストラで一念発起
チュニジア移民で港湾労働者のスリマーヌ(アビブ・ブファーレ)はある日、老いからリストラされてしまう。彼は口うるさい元妻スアド(ブラウイア・マルズーク)や娘たち、怠け者の息子たちと別れ、バー兼下宿を経営する愛人ラティファ(アティカ・カラウイ)の世話になっていたが、そんな彼に息子のマジド(サミ・ジトゥーニ)は下宿をけなし、故郷に帰ることを進める。
それを聞いていたラティファの娘リム(アフシア・エルジ)は父親をないがしろにしていると激怒する。ただひとりスリマーヌを義父として敬うリムが、スアドの作ったクスクスを美味しいと言って食べる姿を見て、家族からは疎まれ、愛人に養われていると、ふがいなく感じていたスリマーヌは一念発起し、廃船を改造してクスクス料理を出す船上レストランを開くことにする。
クスクス粒の秘密のネタバレあらすじ:家族と愛人
スリマーヌとリムは企画書を手に銀行へ融資を申込みに行くが、書類が不十分、役所の許可もなく担保も少ない、と言って出直しを要請される。役所で各種許可を取ろうとすると、融資が先だと言って堂々巡りだ。とりあえずリストラの補償金を元に、息子らと廃船の改造を始めたスリマーヌだったが、ラティファは不機嫌だった。
レストランで出される料理は元妻スアドが作り、息子や娘たちがレストランの手伝いをすることもさることながら、その船上レストランが自分の店の目の前の桟橋で商売することで、侮辱されていると感じていたからだ。
クスクス粒の秘密のネタバレあらすじ:お披露目パーティー
船の改修をなんとか終えたスリマーヌは、手始めに大規模なパーティーを開くことにする。役人や名士を招待し、資金集め、許可を取るための足がかりにしようというものだ。下宿の住人らもボランティアで演奏をかって出てくれた。
パーティー当日、スアドの家では娘や嫁らが集まって、100人分の料理の下ごしらえをして、着々と準備がすすでいた。夜になり、客らが船に集まってきた。酒と前菜を振る舞い、客らの反応もまずまずだ。頑なに行くことを拒んでいた母を説得し、ラティファとリムもやってきた。
クスクス粒の秘密のネタバレあらすじ:メイン料理がない
宴もたけなわになり、いよいよメインのクスクス料理を出す時になって、厨房では娘たちがクスクスが見当たらないことでパニックになっていた。パーティーに浮気相手の女性がいることを知ったマジドが、車にクスクスを乗せたまま逃げてしまったのだった。
慌てたスリマーヌはマジドを探すが見つからず、もう一度作ってもらうとスアドを訪ねるが留守だった。おまけにバイクは少年らに盗まれてしまう。
クスクス粒の秘密のネタバレあらすじ:それぞれの思い
レストランでは散々待たされた客たちの苛立ちが募っていく。窮地に陥ったレストランを救おうと、リムが衣装を身につけ、官能的なベリーダンスを披露する。客たちはリムのダンスに魅了され、苛立ちを忘れて場は盛り上がる。その様子にラティファも店に戻り、自らクスクスを作って船に持ち込む。
そんな状況を知らず、スリマーヌは絶望の中、盗まれたバイクを追ってひたすら走り、力尽きて倒れこむのだった。
以上、映画「クスクス粒の秘密」のあらすじと結末でした。
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