キリマンジャロの雪の紹介:2011年フランス映画。慎ましく正直に生きてきた善良な夫婦、ミシェルとマリ・クレール。ある日、思いがけない事件が二人を襲います。自分達の身に振りかかった悲しい出来事にもかかわらず、他人を思いやる心を失わない二人が紡ぐ、美しい人間ドラマです。
監督:ロベール・ゲディギャン 出演:アリアンヌ・アスカリッド(マリ=クレール)、ジャン=ピエール・ダルッサン(ミシェル)、ジェラール・メラン(ラウル)、マリリン・カント(ドゥニーズ)、グレゴワール・ルプランス=ランゲ(クリストフ)、ほか
映画「キリマンジャロの雪」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キリマンジャロの雪」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キリマンジャロの雪の予告編 動画
映画「キリマンジャロの雪」解説
この解説記事には映画「キリマンジャロの雪」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キリマンジャロの雪のネタバレあらすじ:起
とある小さな港で、次々と名前を呼ばれるのは、組合長のミシェルが引いたくじに当たった人達。実は、解雇される20人の作業員を決める、労働組合の集会でした。19人目に自らの名前を読み上げるミシェルに、友人は驚きます。組合長の特権で自分をくじから除外することもできたのに、彼は敢えてその権利を行使しなかったのです。こうして、20人の退職者が決まりました。その日、訪問介護の仕事をしている妻マリ・クレールを迎えに行ったミシェルは、彼女を夕食に連れ出し、解雇された経緯を正直に打ち明けます。夫のまっすぐな性格を熟知している彼女は、優しい笑顔で受け入れるのでした。
キリマンジャロの雪のネタバレあらすじ:承
孫達の世話をしながら、穏やかな日々を送るミシェルとマリ・クレール。子供達は、そんな二人にアフリカ旅行をプレゼントします。航空券と現金の入った小箱を受け取った二人は、憧れのキリマンジャロへの旅を心待ちにするのでした。ミシェルの自宅で妹夫婦とカードゲームに興じていたある日、突然、強盗に襲われます。四人は椅子に縛り付けられ、暴行を受けた上に、旅行費の入った小箱を奪い去られるのでした。
キリマンジャロの雪のネタバレあらすじ:転
この事件で心に大きな傷を負った妹は日常生活もままならず、ミシェルも肩を負傷します。強い怒りをもて余すミシェル、やがて犯人は逮捕されますが、旅行費用は戻ってきませんでした。捕まったのは、青年クリストフ。彼は、ミシェルが解雇のくじを引いた20人目の作業員だったのです。クリストフは失業後、幼い弟二人を養っていく為に犯行に及んだのでした。やるせない気持ちのミシェルは、妹夫婦や子供達に非難されながらも、クリストフに対しての告訴を取り下げます。ミシェルと同じ思いを抱えたマリ・クレールは、クリストフの自宅を訪ねます。そこで幼い弟二人に出会った彼女は、皆には内緒でこの子達の面倒をみはじめます。
キリマンジャロの雪の結末
一方ミシェルもクリストフの幼い弟達を引き取る決心をし、マリ・クレールに打ち明ける為に、いつも家族でいく海岸へ彼女を探しに行きます。いつもの様に、防波堤に腰をかけて海を見つめるマリ・クレールを見つけたミシェルは、自分の決意を伝えます。優しく微笑みながらうなずくマリ・クレールの元に、幼い2人の男の子が駆け寄ってきます。既に彼女は、2人を引き取って来ていたのでした。お互いに、それぞれの思いやりの気持ちに感嘆しながら、同じ思いを共有する夫婦の絆に深く感謝する2人なのでした。
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