ターミナルの紹介:2004年アメリカ映画。国際空港の旅客ターミナルに住みつくことになった中年男性と、空港で働く人々との心のふれあいを描いた、トム・ハンクス主演の心温まるドラマ
監督:スティーヴン・スピルバーグ 出演:トム・ハンクス(ビクター・ナボルスキー)、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ(アメリア・ウォーレン)、スタンリー・トゥッチ(フランク・ディクソン)、シャイ・マクブライド(ジョー・マルロイ)、ディエゴ・ルナ(エンリケ・クルズ)ほか
映画「ターミナル(2004年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ターミナル(2004年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ターミナル(2004年)」解説
この解説記事には映画「ターミナル(2004年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ターミナルのネタバレあらすじ1
主人公ビクター・ナボルスキーがアメリカのケネディ国際空港に到着したところから物語ははじまる。彼がアメリカに向かっている間に、東欧の母国クラコウジアでクーデターが発生し政府が消滅、彼のパスポートとビザは失効してしまっていた。クーデターの影響で空路もなくなったため帰国することもできず、かといってアメリカに入国することも許されなくなったナボルスキーは、空港内のトランジット用ラウンジの中でのみ自由に過ごすことが許可される。こうして彼は、アメリカに入国できる日を空港で待ち続けることになる。
ターミナルのネタバレあらすじ2
ナボルスキーの扱いに手を拱いた管理官ディクソンは、彼がラウンジの扉を開けて外に出ることを望み、警備を薄くするなどしてそう仕向ける。ナボルスキーが一歩でも扉の外に出さえすれば、その瞬間に不法入国者として処理することができるのだが、しかし、まじめな彼は出て行こうとはしなかった。そのうち、ナボウスキーは、旅客用カートの片付けで小銭を稼いでハンバーガーを買うなど、腰をおちつけて空港内で生活するようになる。純朴な彼は、空港で働く人たちからも好意的に受け入れてもらえ、清掃員のグブタをはじめ友人も増えていく。また、不倫の恋に悩むフライトアテンダントのアメリアと出会い、交際を深めていく。
ターミナルの結末
やがて空港内で内装工事を手伝うようになるなど、ますます空港の住人となっていったある日、母国クラコウジアの混乱が終結。1日だけ有効な特別ビザを手に入れたナボルスキーは、数え切れないほどの人々から祝福と見送り受け、扉の向こう=アメリカ合衆国に出て行った。ナボルスキーがどうしてもニューヨークに行きたいと願い続けてきた理由は、じつは父親との約束を果たすためだった。それは、父が死ぬまで憧れていたジャズミュージシャンのサインをもらってくるというもの。街に出たナボルスキーはすぐにそのミュージシャンを訪ねサインをらう。ついに約束を果たした彼は、やっと「うちへ帰る」と口にするのだった。
「ターミナル(2004年)」感想・レビュー
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まず、空港で生活するというストーリーを聞いて「なんだこれ面白そう!」と見始めました。入国も帰国もできなくなるという絶望的な状況の中がんばる主人公が健気。空港で働く人たちと絆を深めていく様子にほっこりしました。
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何度見ても飽きない映画だと思います。空港に閉じ込められた男の話ですが、ある意味サバイバル生活を描いた作品だなと感じます。空港という閉ざされた空間の中ですが、そこでお金を稼ぐことや仲間を作ること異性と恋に落ちることなど外の世界とよく似た生活を送っている、送ろうと努力している所が見ていてワクワクします。また、ニューヨークという都市が醸し出すオシャレな雰囲気にジャズというエッセンスが加わり全体的に洒落た映画だなと感じました。本編終了後のエンドロールも洒落た演出がされており本当に最後まで楽しめる映画だと思います。
故郷を失った男の痛切な痛みが、空港という閉鎖的な空間を舞台にユーモアセンスたっぷりとしたタッチで描かれているところが良かったです。カートのデポジット金で食費を稼ぎ、ラウンジで寝泊まりするサバイバル生活が印象的でした。クライマックスでのベニー・ゴルソン本人が登場するシーンは圧巻で、ジャズに造詣の深い方たちには是非とも見て頂きたいです。