誘拐犯の紹介:2000年アメリカ映画。『ユージュアル・サスペクツ』でアカデミー賞脚本賞に輝くクリストファー・マッカリーが監督・脚本を手掛けたクライム・アクションです。流れ者の二人組が富豪の代理出産を担う女性を誘拐して大金をせしめようとしますが、実は富豪は裏社会と繋がっており、事態は流れ者たち、代理母のボディガード、そして富豪が雇った“問題解決係”の三つ巴の抗争へと発展していきます…。
監督:クリストファー・マッカリー 出演者:ライアン・フィリップ(パーカー)、ベニチオ・デル・トロ(ハロルド・ロングボー)、ジュリエット・ルイス(ロビン)、ジェームズ・カーン(ジョー・サーノ)、テイ・ディグス(ジェファーズ)、ニッキー・カット(オベックス)、ジェフリー・ルイス(アブナー・マーサー)、ディラン・カスマン(アレン・ペインター医師)、スコット・ウィルソン(ヘイル・チダック)、クリスティン・リーマン(フランチェスカ・チダック)ほか
映画「誘拐犯」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「誘拐犯」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
誘拐犯の予告編 動画
映画「誘拐犯」解説
この解説記事には映画「誘拐犯」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
誘拐犯のネタバレあらすじ:起
流れ者の二人組、パーカー(ライアン・フィリップ)と、ハロルド・ロングボー(ベニチオ・デル・トロ)は小銭を稼ぎながらその日暮らしを続けていました。
ある日、パーカーとロングボーは精子を提供して金をもらおうと訪れた精子提供クリニックで、富豪のために出産を間近に控えた代理母が100万ドルの報酬を受け取る予定であるという電話での会話を偶然にも聞きつけました。
パーカーとロングボーは、それだけ巨額の報酬を得られるうえにわざわざボディガード付きの生活を送っているくらいならお腹の赤ん坊はそれ相応の身代金を払うだろうと考え、この代理母を誘拐する計画を立てました。二人は手始めに電話帳で担当医のアレン・ペインター(ディラン・カスマン)の住所を調べ上げました。
その頃、代理母のロビン(ジュリエット・ルイス)は実業家で富豪のヘイル・チダック(スコット・ウィルソン)と妻のフランチェスカ(クリスティン・リーマン)にお腹の様子を見せていました。生まれてくる子供が男の子だと知ったチダックは大いに喜び、ロビンはボディガードのジェファーズ(テイ・ディグス)とオベックス(ニッキー・カット)の護衛を受けながらペインター医師の元に向かいました。
パーカーとロングボーはロビンが診察を終えたところを見計らって誘拐しようと試み、ジェファーズらと対峙しました。分が悪いと感じたパーカーとロングボーは一旦外に退却し、他のボディガードたちと撃ち合いになりました。
ジェファーズらは仲間たちの加勢に向かった間、一人で外に出たロビンはパーカーに捕らえられてしまいました。パーカーとロングボーはロビンを車に乗せて逃走、ジェファーズとオベックスも車で後を追いますが、乗って追跡するが、パーカーらの車に衝突されて身動きが取れなくなったうえに駆け付けた警察に逮捕されました。
誘拐犯のネタバレあらすじ:承
まんまと逃げおおせたパーカーとロングボーはガソリンスタンドに立ち寄り、店のビデオデッキを借りてロビンがペインター医師から渡されたビデオの中身を確認しようとしました。
ところが、ロビンの体調が悪くなってしまったため、パーカーはペインター医師に連絡を入れてガソリンスタンドまで来てもらうことにしました。ペインター医師は早速現地に向かいましたが、その後ろをチダックが雇っている“問題解決係”のジョー・サーノ(ジェームズ・カーン)が尾行していました。
ロビンの待つ車に案内されたペインター医師はパーカーに所持していた拳銃を奪われて脅され、車中でロビンを診断しました。その結果、ロビンは脱水症状を起こしており、6日以内に出産しないと危険な状態に陥っていました。
パーカーとロングボーはペインター医師にロビンのお腹の子の両親が誰かを問うと、ペインター医師はチダック夫妻の名を教え、チダックは裏社会の資金洗浄を請け負っている大物であることを明かしました。ペインター医師は二人の無謀な行為に呆れながらも、チダックは身代金の交渉には応じるはずだと語りました。ロングボーはペインター医師に連絡役と金の運び役を命じました。
その頃、ジョーから報告を受けたチダックは警察を巻き込まずに問題を解決するように命じ、ジョーはアブナー・マーサー(ジェフリー・ルイス)という男に監視役を依頼しました。続いてジョーはジェファーズたちが拘留されている警察署に向かい、誘拐当時の状況を聞き出しました。ジェファーズらはロビンが裏切ったものだと考えました。
ペインター医師は連絡役としてチダックの元に向かい、ロビンの状況や犯人がロビンの子の親を知らないことなどを伝えました。実はペインター医師はチダックの息子であり、警察に相談しようとするペインター医師をチダックは制しました。そこにジェファーズとオベックスが戻ってきてロビンは自ら逃げたということを報告しました。
その時、ペインター医師の携帯電話にロングボーから電話があり、12時間以内に1500万ドルを用意し、金をペインター医師に指定したメキシコのモーテルまで運ばせるよう要求してきました。チダックは裏社会の金を身代金に使えば自分を含めて関係者全員が殺されることを危惧し、ペインター医師に巻き込んでしまったことを謝罪しました。
誘拐犯のネタバレあらすじ:転
電話を切ったロングボーの元にジョーが現れ、100万ドルでロビンの身柄を引き渡すことで手を打つよう持ちかけてきました。ジョーはロングポーに自分の娘の写真を見せ、その裏で引き続きアブナーに監視するよう命じました。
一方、チダックとは不仲のフランチェスカは密かに関係を持っているジェファーズに、ロビンの生死に関わらず子供だけは無事に救出するよう命じました。要は子供だけ無事ならそれでいいと考えたジェファーズとオベックスは、犯人はもちろんジョーやペインター医師、そしてロビンを殺して身代金を横取りしようと企みましたが、ジェファーズらの計画はフランチェスカに知られてしまいました。
その頃、モーテルではロビンがパーカーとロングボーに知られざる真実を打ち明けていました。金のために代理母を引き受けたロビンでしたが、実はお腹の子の実の父はペインター医師であり、そのことは決してチダックに知られてはならないことでした。
チダックはペインター医師をモーテルに向かわせ、ジョーに金の運び役を、ジェファーズとオベックスにペインター医師の尾行を命じました。その際、ジェファーズはロビンがジョーの娘であることに気付きました。
一方のパーカーとロングボーはロビンを置いて逃げ、この件から足を洗おうか相談していました。その時、ロビンはショットガンを奪ってドア目がけて発砲、警察に通報しました。パーカーとロングボーはその場から逃げ出し、やがてモーテルには地元警察そしてペインター医師・ジェファーズ・オベックス、アブナーが到着しました。
双方が睨み合いとなる中、ロングボーが丘の上から警官のひとりを狙撃したことをきっかけに銃撃戦が始まり、オベックスは警官に撃たれました。アブナーはロングボーに狙撃され、ジェファーズはロビンとペインター医師を車に乗せて走り去りました。アブナーはパトカーを奪ってジェファーズらを追い、ジョーに電話でこのことを報告しました。パーカーとロングボーはオベックスを拷問し、ジェファーズが向かった先を聞き出しました。
誘拐犯の結末
ジェファーズらが向かったのはメキシコの砂漠地帯にある寂れた売春宿でした。ロビンを診断したペインター医師は帝王切開が必要だとジェファーズに訴えますが、ジェファーズはペインター医師を脅して病院には行かずにここで手術を行うよう命じました。その際、ジェファーズはロビンの子の父がペインター医師であることを知り驚きました。
パーカーとロングボーは武装して売春宿に乗り込み、売春婦たちを追い払うとジェファーズと激しい銃撃戦を繰り広げました。一方、ジョーは瀕死状態のアブナーからロビンの居場所を聞き、金を持って売春宿に向かいました。
パーカーはジェファーズに足を撃たれました。そこにジョーが仲間たちを連れて現れ、金を売春宿の広場の噴水に置きました。パーカーとロングボーはペインター医師がロビンの手術をしている部屋に押し入り、ジェファーズと対峙しました。
その隙にペインター医師は隠し持っていた銃でジェファーズを撃ち殺し、パーカーとロングボーは引き続きペインター医師に手術を続けさせると金を奪うために広場に赴き、ジョーの仲間たちと銃撃戦を繰り広げました。ロングボーは撃たれ、金を奪おうとしたパーカーもジョーに足を撃たれて動けなくなりました。パーカーを助けようとしたロングボーはジョーに足を撃たれ、ジョーは待機させていた救急車を呼び込みました。
やがて赤ん坊の泣き声が響き渡り、ジョーはロングボーから赤ん坊はロビンとペインター医師の子であることを知らされました。ジョーはペインター医師に付き添われて救急車に運ばれていくロビンの手を握りしめ、金を持ってその場を立ち去りました。パーカーとロングボーは倒れたまま置き去りにされました。
その頃、フランチェスカはチダックに妊娠したことを伝えていました。
以上、映画「誘拐犯」のあらすじと結末でした。
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