人生はシネマティック!の紹介:2016年イギリス映画。時は第二次世界大戦下のロンドン、空爆に怯える毎日。カトリンは情報省映画局に勤める事になり特別顧問のトムと仕事をする事になります。そしてドイツ軍の先遣隊に追い詰められた部隊を救った双子の姉妹の感動秘話“海の天使たち”の脚本を書くことになり、2人は徐々に好意を寄せていきますが、カトリンには内縁の夫がいます。戦争の中で映画に情熱を向ける人達と、その中での恋愛を描いた感動作品です。
監督:ロネ・シェルフィグ 出演:ジェマ・アータートン(カトリン・コール)、サム・クラフリン(トム・バックリー)、ビル・ナイ(アンブローズ・ヒリアード)、ジャック・ヒューストン(エリス・コール)、ヘレン・マックロリー(ソフィー・スミス)、エディ・マーサン(サミー・スミス)、ジェイク・レイシー(カール・ランドベック)、レイチェル・スターリング(フィル・ムーア)、ポール・リッター(レイモンド・パーフィット)、ジェレミー・アイアンズ(陸軍長官)、リチャード・E・グラント(ロジャー・スウェイン)、ほか
映画「人生はシネマティック!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「人生はシネマティック!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
人生はシネマティック!の予告編 動画
映画「人生はシネマティック!」解説
この解説記事には映画「人生はシネマティック!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
人生はシネマティック!のネタバレあらすじ:起
“工場では耳を突くほどの機会の音、そこで働く女子工員に声をかける女性・・・” 映画を見に来ている沢山の人たちの傍らで新聞に目を通す男性がいました。
プロデューサーのガブリエルは「今年、国内で最高の興行成績はうちのコメディです。ここに居るトムが書きました。必ず戦争に勝つ為の作品を作ります。」話が終わるとトムは「ではネタを探しましょう」と言います。
話が終るのを待っていたカトリンは、情報省映画局のスエインと握手をします。カトリンは顧問のトムが推薦をしたコピーライターで、その場で採用され局内を案内されます。笑みを浮かべ帰宅するが、画家である内縁の夫エリスは絵を評価してもらえず落ち込んでいました。
カトリンは映像で流れる俳優のセリフ『時間があるから戦争を手伝いたいけど・・・』を『食欲は父親そっくり・・・』と男性目線から女性目線に修正していきます。「脚本部では女の必要は無い」と言われ、敬遠されていると言うカトリンでしたが、トムはガブリエルから直接依頼されている仕事をカトリンに任せようとします。
その仕事とはドイツ軍の先遣隊に追い詰められた部隊を救った双子の姉妹の感動秘話“海の天使たち”を描き、情報省の許可が降りる前に双子への取材をしてほしいとの事でした。
人生はシネマティック!のネタバレあらすじ:承
取材をすると現実は少し違っていました。双子の姉妹は助けようと船で出発するも途中でエンジンストップ、船を牽引してもらった時に溢れた兵士を乗せたというのが事実でした。カトリンは双子達から、父親に内緒で船ナンシー号を出した事、鞄に犬を入れた兵士、双子のリリーが兵士にキスをされた事など、記事にはなっていない他の真実を聞き出します。
帰り道、カトリンは空襲に遭い、たくさんの人達の無惨な姿を目の当たりにします。帰宅したカトリンを見たエリスはカトリンに別れを言い出します。「ここではもう君を養えない。どこにいても養えない」と言います。
“海の天使たち”の上映が決定、カトリンは脚本を書くことになります。情報省からはフィル・ムーアが参加して協力する事になりますが、トムからはフィルは情報省からの偵察員だといい、何も言うなと言われ、カトリンのパートナーとしてレイモンドを紹介されます。
映画に向けて脚本は事実に少しずつ着色され、作り上げていきます。帰宅したカトリンはエリスの絵の上に金を積みます。「この絵を買う頭金よ。家賃でも良い、すきに考えて」「とにかくロンドンは離れない」と言い放ちます。
人生はシネマティック!のネタバレあらすじ:転
エリスに地方での仕事が入り、カトリンを共に連れて行こうとしますが、カトリンは仕事を続けたく、ロンドンに残り会いに行くと言います。
俳優のアンブローズはいつものようにエージェントのサミーをいつものレストランで待っていました。そこへサミーの姉がアンブローズを尋ねてきます。サミーの事務所が爆撃され、自分の代わりに身元を確認して欲しいと。その遺体はやけただれたサミーでした。
サミーのエージェント業務を引き継いだ姉が以前、アンブローズがサミーから話を聞き、アンブローズが話を断った“酒飲みの叔父役”の話をします。そしてサミーの姉は、サミーにこう言ったと言います「正直言ってもう失うものは無い。もう63歳だと言ってやりなさい、36歳じゃない」「つかの間の名声を得たチャンホート警部補も・・・」そう言うと「これ以外あなた向きの役はない」とはっきり断言します。
現場での撮影が始まり、カトリンは徐々にトムに心を開きます。カトリンはエリスのロンドンでの個展が終わろうとしている時、やっとロンドンに戻る事ができました。
自宅に戻ったカトリンが目にしたものは女と抱き合うエリスの姿だったのです。駅のゴミ箱に結婚指輪を捨てたカトリンは現場に戻ります。トムが「どうして戻ってきた」と言うと、泣きながらその場を去ります。
一人で泣いているカトリンの側に座り、他愛の無い話をしてカトリンを笑顔にさせるトム。そしてトムは急に告白します「結婚しよう」。カトリンは受け入れる余裕は無く、その場を去ります。
人生はシネマティック!の結末
映画の最後のシーンのやり直しを言われ、カトリンはトムに告白されたあの夜のことを思いながらセリフを書きます。そしてトムに言いたかった言葉を頭に浮かべます。「私が今言いたい事はこう。あなたが恋しい、言葉にならないほど恋しい」。
撮影現場でカトリンはトムに会い、2人はキスをします。そのすぐ後、撮影現場で事故が起き、トムは帰らぬ人になってしまいました。その時の事故で何人もの人が怪我をし、戦争にかりだされる者もいました。
そして“ナンシー号の奇跡”公開記念パーティの席にカトリンの姿はありませんでした。
新たな映画を作る為、アンブローズがカトリンの家を訪ねてきます。脚本家として戻って欲しいと言いますが「私はもうやめたんです。」そう言うカトリンにアンブローズは「例え誰かを失ってひどく苦しんでいたとしても、それは死に生を支配させている事にならないか」
映画館へ“ナンシー号の奇跡”を観に行ったカトリンは、トムが座っていたその席で彼の使っていたタイプライターを指で優しく撫で、次の映画の脚本を打つのでした。
以上、映画「人生はシネマティック!」のあらすじと結末でした。
映画好きなら絶対に見た方がいい映画だと思います。
第二次世界大戦中のイギリスが舞台なので、暗くてつらいシーンもたくさん出てきます。でも、だからこそ映画を作り続ける主人公たちの姿が輝いて見えるように思います。
ビターな結末だけれど、その中に生きる希望のようなものを感じました。