ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの紹介:2007年アメリカ映画。あるアメリカの石油商の成功と破滅への道のりを克明に描いた本作は、アカデミー主演男優賞と撮影賞を受賞し、その他多くの映画賞にノミネートされた。弦楽器のバリエーション豊かな特殊奏法を多用した音楽は、ロックバンドのレディオヘッドのメンバーであるジョニー・グリーンウッドが担当した。
監督:ポール・トマス・アンダーソン 出演者:ダニエル・デイ=ルイス(ダニエル・プレインヴュー)、ポール・ダノ(ポール・サンデー/イーライ・サンデー)、ケヴィン・J・オコナー(ヘンリー)、キアラン・ハインズ(フレッチャー)、ディロン・フレイジャー(H.W.)、ほか
映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの予告編 動画
映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」解説
この解説記事には映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのネタバレあらすじ:起
1898年.ニューメキシコで金の採掘をしていたダニエル・プレインビュー(ダニエル・デイ=ルイス)は、その最中に足を怪我してしまいます。1902年。ダニエルは仲間と共に石油の採掘にも成功し、数々の油井を持つ石油商になります。1911年。彼は幼い息子のH・W・プレインビュー(ディロン・フリーシャー)を連れて更なる事業拡大に向けて奔走していました。ダニエルはポール・サンデー(ポール・ダノ)と名乗る若者から、実家のそばの有益な土地の情報を手に入れ、H・Wと共に下見に出かけます。そこには確かに石油があったため、ダニエルは周辺の土地一帯を買い占め、試掘を始めます。サンデー一家は敬虔な「第三の啓示教会」と呼ばれる宗教の信者で、中でもポールの弟であるイーライ(ポール・ダノ)はその宗教の中心的人物でした。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのネタバレあらすじ:承
ある日、試掘の様子を見ていたH・Wが石油ガスの噴射により聴力を失い、更にやぐらに火がついて燃え尽きてしまいます。教会のことしか頭にないイーライに怒りをぶつけたダニエルは彼を殴ってしまうのでした。その後、ヘンリー(ケヴィン・J・オコナー)と名乗る男がダニエルの元を訪ねて来ます。彼は自分がダニエルの腹違いの弟であることと、父が亡くなったことを伝えます。ヘンリーからここで働きたいと言われたダニエルは彼を雇うことにします。別の日、日に日に孤独を募らせていたH・Wは、ねぐらに火をつけてしまい、ダニエルは彼と離れることにするのでした。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのネタバレあらすじ:転
ダニエルはヘンリーと共に新たな試掘所を探し始めますが、その最中にヘンリーは実は弟ではなく、結核で亡くなったヘンリーの友人であったことが判明します。弟に成りすましていたことを知ったダニエルは彼を殺害し、その遺体を埋めます。彼が持っていたヘンリーの日記を読み、ダニエルは嘆き悲しむのでした。翌朝、土地所有者のバンディ(ハンス・ハウェス)から教会の洗礼を受ければ自分の土地に石油を運ぶためのパイプラインを引いても良いと言われたダニエルは、やむなく洗礼を受けます。その後、家庭教師と共にH・Wが戻り、イーライは伝道のために町を出ていきます。
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの結末
1927年.成長したH・Wは、サンデー家の妹であるメアリーと結婚し、油井を持って自分の会社を立ち上げるためにメキシコへ行くとダニエルに告げます。しかし、ダニエルはH・Wが孤児で自分の本当の息子ではないと残酷な真実を話します。傷付いたH・Wは家を出て行くのでした。あくる日、イーライが町に戻って来ます。イーライはダニエルから、教会への多額の寄付を得るために自分は偽善者だと何度も言わされた挙句、兄ポールの方が成功者だと言われ、精神を傷つけてしまいます。そしてとうとうダニエルはイーライを殺害し、彼や教会からは解放されます。しかし、彼自身の身もまた、完全に破滅してしまうのでした。
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