タイタニックの最期の紹介:1953年アメリカ映画。1912年4月、二人の子供を連れて彼の元から逃げた妻を追ってタイタニック号に乗り組む夫があった。誰も知らないうちに迫りくる世紀の悲劇を背景として、名優バーバラ・スタンウィックとクリフトン・ウェブが繰り広げるメロドラマ。第26回アカデミー賞でチャールズ・ブラケットを始めとする3人の脚本家が脚本賞を受賞。
監督:ジーン・ネグレスコ 出演者:クリフトン・ウェブ(リチャード・スタージェス)、バーバラ・スタンウィック(ジュリア・スタージェス)、ロバート・ワグナー(ギフ・ロジャース)、オードリー・ダルトン(アネット・スタージェス)、セルマ・リッター(モード・ヤング)、ブライアン・エイハーン(スミス船長)、リチャード・ベイスハート(ジョージ・ヒーリー)そのほか
映画「タイタニックの最期」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「タイタニックの最期」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
タイタニックの最期の予告編 動画
映画「タイタニックの最期」解説
この解説記事には映画「タイタニックの最期」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
タイタニックの最期のネタバレあらすじ:起・もぐりの一等船客
1912年4月、順調に処女航海を続けるタイタニック号はフランスの港に寄港して新しい乗客を乗せる。アメリカ人のリチャード・スタージェスは出港ギリギリに港に現れる。チケットはひと月前に売り切れていると言われるが、三等船客のアメリカに移民するバスク人一家の父親から、アメリカで土地を買う金が必要だろうと言って、大金を出してチケットを譲ってもらう。
船が出るとさっそく彼は三等船室から一等船室のデッキに侵入する。一等船客として旅をしている友人たちは彼を疑うことがない。食堂でリチャードは妻ジュリアと二人の子供(姉のアネットと弟のノーマン―)を見出す。子供たちは大喜びだが妻は渋い顔。
ジュリアは、ヨーロッパの高級ホテルを渡り歩き社交界に出入りする、夫の根無し草の生活スタイルは子供によくないと考え、彼女の故郷のミシガン州に落ち着くため、夫には事前に教えずこの船に乗ったのだった。
タイタニックの最期のネタバレあらすじ:承・明かされる秘密
乗船するアネットを見て一目ぼれして声をかけたが、即座にはねつけられたギフ・ロジャースは翌朝、ジュリアが一人で読書をしているのを見て、自分が彼女の出身地である中西部にあるパデュー大学のテニス選手であることを告げて自分を売り込み、アネットとの交際の許しを得る。
ジュリアはアメリカ定住の予定を子供たちにまだ黙っていたが、リチャードがそれを話してしまう。ヨーロッパの社交界に慣れたジュリアは怒り、ニューヨークから父と同じ船でヨーロッパに戻ると言う。ジュリアはせめてノーマンだけでもアメリカで育てるとリチャードに言うが、彼は承知しない。
しかたなくジュリアはノーマンがリチャードの子でないという秘密を明かす。夫婦げんかの後、海辺で行きずりの男と過ちを犯して出来た子がノーマンだった。
夜、ジュリアはデッキで星に向かって話しかける酔っ払いに会う。その男は涙目のジュリアを心配するが、ジュリアの方が、なおもバーに行こうとする彼を世話して船室に連れていかなければならなかった。その男ジョージ・ヒーリーはスラム街の教会で働くストレスによる飲酒のせいで資格を奪われた元神父だった。
タイタニックの最期のネタバレあらすじ:転・運命の夜を前に
翌日、アメリカ人女性モード・ヤングらとブリッジを夜通ししていたリチャードをノーマンが、予定していたシャッフルボードの試合に出ようと呼びに行くが、ノーマンが自分の子でないことを許せないリチャードは拒否し、何も知らないノーマンを悲しませる。
アネットは、前夜にスタージェス一家がスミス船長と同席したディナーの際、昼間の喧嘩を悔いて母の顔を立てるためにダンスをしたギフと急速に親しくなり、彼に新しいダンスを教わる。
夜、二等航海士ライトラーは氷山の位置を心配するが、船長は氷山に出くわすのは明朝と考え楽観的である。その船長は食堂に入り、夜遅くまでピアノを囲んで歌っている若者たちを離れたテーブルから見守る。若者たちの中にアネットとギフも混じっている。アネットは陽気で気取りのない彼らとの付き合いになじんでいくようだった。
だがそのころ、見張りが氷山を発見する。船はそれを避けることができなかった。
タイタニックの最期の結末:同じボートに乗る
まだブリッジを続けていたリチャードは異変に気付いてデッキに上り船長を問いただして、女性と子供を先に救命ボートに乗せるという方針から事故の深刻さを知る。直ちに船室に降りて、心配ないと言いながら子供たちと妻に救命胴衣をつけさせる。そして自分の家族のめんどうをみるだけでなく、三等船客のバスク人一家もデッキに連れてくる。
船客たちは事態の深刻さに気付き始める。ギフはもし自分より先にニューヨークに着いたら妹に連絡して、とアネットに頼む。ジュリアは夫を中身のない男だと思っていた間違いに気づき涙を流す。
リチャードは妻にもう一度永遠の愛を誓って、妻と子供たちを救命ボートに乗せる。だが、ジュリアはノーマンがボートにいなくなったことに気づく。父親と同じボートに乗ることを望むノーマンは、ボートが海面に下ろされる途中で他の女性に席をゆずってタイタニック号に戻ってしまったのだ。
一方ギフは、ボートを下ろす途中で絡まったロープに飛び移ってそれを解くが海面に墜落。救命ボートに拾われる。
船底ではボイラー室が爆発する。ジョージ・ヒーリーは閉じ込められた火夫を救うためにボイラー室に飛びこむ。混乱する船の中でノーマンはやっと父を見つける。リチャードは息子を誇りに思うと言う。
船は大きく傾き、船に残された人々は讃美歌「主よ 御許に近づかん」を歌う。そして再び爆発が起き、タイタニック号は水面下に消えていくのだった。
以上、映画「タイタニックの最期」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する