トムとトーマスの紹介:2002年イギリス,ニュージーランド映画。生き別れの双子が再会し、人身売買の魔の手に立ち向かっていくアドベンチャー・ドラマ。9歳のトーマスにはトムという名の空想上の友人がいた。ところがある日、トムが目の前に現れ実在していたことを知る。彼らは赤ん坊の頃に生き別れた双子だった。児童養護施設で育っていたトムは、施設内で人身売買の現場を目撃してしまい逃げて来たのだと話す。そして人身売買の魔の手は、トムと間違われたトーマスにも迫るのだった。
監督:エスメ・ラマーズ 出演者:ショーン・ビーン(ポール・シェパード)、デレク・デ・リント(バンクロフト)、アーロン・ジョンソン(トム/トーマス)、インデイ・バ(シリア・スコフィールド)、ビル・スチュワート(フィンチ)、ほか
映画「トムとトーマス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「トムとトーマス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
トムとトーマスの予告編 動画
映画「トムとトーマス」解説
この解説記事には映画「トムとトーマス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
トムとトーマスのネタバレあらすじ:空想上の友人
舞台はクリスマスを控えた現代のイギリス、ロンドン。小学校に通うトーマス・シェパードは、画家の父ポールとフラットに2人で暮らしていました。ポールは亡き妻ローラの絵ばかり描いていますが、売ろうとしないため生活は逼迫しています。トーマスは養子でしたが、確かな愛情を注がれていました。
そんなトーマスには空想上の友人がいます。彼の名前はトム。姿はトーマスと瓜二つで、親がなくカーディーン児童養護施設で暮らしています。ある夜、トムは施設職員フィンチとその仲間ケヴィンが、施設の子どもを荷物のように車に乗せているのを目撃しました。彼らは院長のバンクロフトと共謀し、身寄りのない子ども達を世界中に売っていたのです。
翌日、フィンチに捕まったトムは隙を突いて施設を逃げ出しました。トーマスはその様子を、まるでシンクロしているかのようにリアルタイムで感じ取ります。翌日、トーマスの誕生日。宇宙が大好きなトーマスは、ポールにせがんで宇宙博物館に連れて行って貰いました。そこで自分と瓜二つの少年を見つけて驚きます。
それは街を逃げ回っていたトムでした。彼は実在していたのです。そしてトムもトーマスのことを感じ取っていました。一度は家に帰ったものの、気になって仕方のないトーマスは宇宙博物館へトムを迎えに行き、すぐに意気投合します。
トムとトーマスのネタバレあらすじ:トーマスの危機
トーマスに匿って貰うことになったトム。2人とも宇宙が大好きで、下の階に住む女性パイロットシリア・スコフィールドからプレゼントされたパソコンゲームに夢中になります。ゲームをしながら、トムは施設の人身売買について話しました。しかし証拠が無いので、大人は誰も信じてくれないだろうと。
彼らは自分達が双子である可能性に気付き始めていました。それから2人は入れ替わりながら「1人のトーマス」として生活することにします。周囲は時折違和感を覚えつつも、トムの存在には気付きません。トムが学校からポールの車で先に帰った日、自転車で帰宅しようとしたトーマスはケヴィンにばったり遭遇してしまいます。
街中を逃げ回り、騒動を起こしたトーマスは警察に保護され、カーディーン児童養護施設に連れて行かれてしまいました。施設内を逃げ回ったトーマスは、自分が捨てられた時に持っていたペンダントと対になる物を見つけます。それはトムの持ち物でした。トーマスは、自分とトムが双子であることを確信します。
直後にフィンチに捕まり麻酔を注射され、トーマスは深い眠りに落ちてしまいました。トーマスの危機を感じ取ったトムは、全てをポールに打ち明けます。しかし信じて貰えず、業を煮やしたトムはトーマスの愛犬ライカを連れて外に飛び出しました。
トムとトーマスのネタバレあらすじ:暴かれる闇
カーディーン児童養護施設にたどり着いたトム。ちょうどケヴィンがトーマスを車に運び込んでいるところでした。トムはこっそり車に乗り込み、ヒースロー空港へ向かう車内で何とかトーマスを起こそうと試みます。
一方、トムを追いかけて来たポールはバンクロフトに会い、息子を探していると写真を見せました。バンクロフトはぎょっとしますが、見覚えが無いと嘘をついてポールを追い出そうとします。
バンクロフトとフィンチに違和感を覚えたポールは、ライカと一緒に施設内を探し始めました。そして誘拐に使われている部屋を発見し、警察に通報します。
トムとトーマスのネタバレあらすじ:トムの奮闘
その頃、ケヴィンはヒースロー空港に到着していました。トーマスは箱に入れられたまま、貨物室へ運ばれます。飛行機はナイロビ行きで、機長は偶然にもシリアでした。トムがこっそり貨物室付近に潜り込むと、飛行機はそのまま離陸してしまいます。
凄まじい寒さに意識が朦朧とするトム。それでも必死に音を立てて存在を知らせようとします。物音がすると報告を受けたシリアは念のためヒースロー空港へ戻る判断をしました。飛行機が着陸してすぐにシリアが確認に走ると、ぐったりしたトムが発見されます。彼は大人の手を振りほどき、トーマスを助けるため貨物室に飛び込みました。
既にフィンチは捕まっており、飛行機も警察に囲まれます。ケヴィンも無事捕まり、トムとトーマスは再会を果たしました。トーマスはトムのペンダントを見せ、「僕ら双子だ」と笑います。ポールは混乱しつつも、2人に優しい笑顔を向けました。
トムとトーマスの結末:家族
事件から2週間後。トムはポールに引き取られ、トーマスと共に暮らしていました。人身売買事件は大々的に報道され、バンクロフトも逮捕されます。彼らは施設の子ども達をアフリカに送り、そこから世界中に売り飛ばしていたのでした。
トムとトーマスは元々一緒に捨てられていた双子でしたが、1人の女性が赤ん坊のトムをこっそり連れ帰っていたのです。それがトムの育ての親で、だからこそ施設側も2人が双子とは思わなかったようです。
楽しそうに笑う一家のもとにシリアがやって来ました。皆一緒に彼女のバイクで宇宙博物館へ向かいます。幸せな歓声の中、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「トムとトーマス」のあらすじと結末でした。
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