エリート・スクワッドの紹介:2007年ブラジル映画。ブラジル・リオデジャネイロ州の軍警察に属する特殊警察作戦大隊(BOPE)の闘いを通じて、蔓延する犯罪と暴力を警察や権力の腐敗も交えて描いたクライム・アクションです。ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞、2010年には続編となる『エリート・スクワッド ブラジル特殊部隊BOPE』が公開されています。
監督:ジョゼ・パジーリャ 出演者:ヴァグネル・モウラ(ロベルト・ナシメント)、アンドレ・ハミロ(アンドレ・マチアス)、カイオ・ジュンケイラ(ネト・ゴウヴェイア)、マリア・ヒベイロ(ローザン・ナシメント)、フェルナンダ・マシャード(マリア)、ミリェム・コルタス(ファビオ・バルボーサ)ほか
映画「エリート・スクワッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エリート・スクワッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「エリート・スクワッド」解説
この解説記事には映画「エリート・スクワッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エリートスクワッドのネタバレあらすじ:起
1997年、犯罪と暴力が支配するブラジル・リオデジャネイロ。警察も政治家も腐敗したこの街の治安を守るのは軍警察の特殊警察作戦大隊『Batalhao de Operacoes Policiais Especiais(BOPE)』です。彼らは犯罪者に対しては決して容赦することなく、即射殺や拷問は日常茶飯事、女子供とて情けをかけない最強最悪の特殊部隊です。しかし、泣く子も黙るBOPEの鬼隊長ロベルト・ナシメント大佐(ヴァグネル・モウラ)はさすがに決して絶えることのない闘いの日々に疲れ果て、最近ではストレス障害の発作にも悩まされるようになっていました。更にはナシメントの妻ローザン(マリア・ヒベイロ)が妊娠したことからナシメントは真剣に“引退”を考えるようになり、後継のリーダーを養成する必要に迫られていました。
エリートスクワッドのネタバレあらすじ:承
程なくして、軍警察に2人の若き警官が赴任してきました。血の気が荒く、考えるよりも即行動派で車両整備班に配属されたネト・ゴウヴェイア(カイオ・ジュンケイラ)と、大学で社会学を専攻中の知性の高いアンドレ・マチアス(アンドレ・ハミロ)です。しかし、そんな2人を待っていたのは、ギャングから平気で賄賂をもらう悪徳警官、ろくに勉強もせず麻薬密売組織から買った麻薬を吸ってばかりの金持ちの大学生、目を覆いたくなるような腐敗した現実でした。現状に絶望したネトとマチアスはBOPEの隊員になることを決意しますが、そこでは100人のうち生き残れるのはわずか5人にもみたないという想像を絶する過酷で熾烈な訓練の日々でした。
エリートスクワッドのネタバレあらすじ:転
その頃、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世がブラジルを訪問、スラム街の近くにある大司教の自宅で宿泊することが決まり、ナシメントにはスラム街のギャング一掃という過酷な任務が課せられました。ナシメントはこれを最後の仕事として引き受け、壮絶な訓練を生き残ったネトとマチアスもBOPEの一員として、この果てしない血みどろの抗争へと突入していきました。その頃、身分を隠して大学に在籍していたマチアスは地元の貧しい子供たちを支援するNGOメンバーのマリア(フェルナンダ・マシャード)と恋に落ちていましたが、マリアもまた麻薬に手を出しており、NGOもまた麻薬密売組織の元締めバイアノ(ファビオ・ラゴ)とも繋がっていました。
エリートスクワッドの結末
マリアらNGOは、地元新聞に取り上げられたマチアスの写真から彼が警官であることを知り、バイアノの報復を恐れたマリアはマチアスとの別れを決意しました。一方、BOPEは暴力も辞さない過激な捜査でバイアノに迫り、それまではNGOに対してフレンドリーに接していたバイアノもその残忍な本性を剥き出しにしてNGOメンバーらの殺戮を始め、ネトもバイアノの組織に待ち伏せされて殺害されました。しかし、隊員を殺されると徹底的に報復するのがBOPEの特徴で、ナシメントやマチアスらBOPEは麻薬密売人に拷問を加えてバイアノのアジトを突き止め、手下ら全員を皆殺しにしました。BOPEは丸腰のバイアノを捕えると、ナシメントはマチアスにショットガンを手渡し、マチアスはそのショットガンでバイアノを射殺しました。
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