極楽特急の紹介:1932年アメリカ映画。泥棒稼業のカップルと、彼らが大金を盗み取ろうと近づいた富豪の未亡人との間で繰り広げられる、騙し合いと三角関係の恋の行方を描いたロマンティック・コメディ。
監督:エルンスト・ルビッチ 出演:ミリアム・ホプキンス、ケイ・フランシス、ハーバート・マーシャル、チャーリー・ラグルス、エドワード・エヴェレット・ホートン、C・オーブリー・スミス、ロバート・グリーグ、ほか
映画「極楽特急」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「極楽特急」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「極楽特急」解説
この解説記事には映画「極楽特急」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
極楽特急のネタバレあらすじ:起
水の都、ベニスの高級ホテルで男爵を名乗るアメリカ人紳士ガストンと、伯爵夫人を名乗る淑女リリーがロマンティックな夜を過ごしていた。
そんな中、特別室に宿泊中のフランス人富豪フランソワが、2万リラが入った財布を盗まれたと届出て警察が駆けつける。なんでも突然医者を名乗る男が診察をすると言って部屋を訪ねてきて、どこも悪いところがなかったものの、感じの良い男だったため10分ほど話し込んだ後に損はないだろうと診察してもらうことにし、口を開けたとたん気を失い、気づいたら金をとられていたのだと言う。
ホテル中の騒ぎをよそに、ガストンとリリーはレストランで食事をとっていたが、リリーはおもむろにガストンがフランソワの財布を盗んだ犯人だと言い当てる。彼女は仲間からの連絡で彼が怪しげな人物であることを聞かされていたのだ。
ところが、今度はガストンがリリーこそ泥棒だと言って、自分から盗みとった例の財布を取り返す。2人は互いに泥棒を稼業とする者同士と知ると、たちまち恋に落ちる。
極楽特急のネタバレあらすじ:承
それから2年後、ガストンとリリーはパリで大金持ちを目指して泥棒稼業を続けていた。ある日、ガストンはオペラ座で富豪の未亡人マリエットに目をつけ、彼女が持っていた高価なバッグを盗み取る。
数日後、新聞にマリエットがバッグを見つけた者に2万フランの報奨金を出すと言う広告を見つけた2人は、売りさばくより金になると考えてバッグを返しに行くことにする。
マリエットの邸宅を訪れたガストンはオペラ座で見つけたと言ってバッグを手渡すと、彼女が報奨金の準備をしている間に屋敷内の豪華な調度品を品定めする。そして金庫に10万フランもの現金を保管していることを知った彼は、彼女から現金を盗み取ろうと考え、言葉巧みにマリエットの秘書として雇われることに成功する。
それからというもの、ガストンはマリエットの経済状況から健康管理まで全てをまかされるようになり、彼女から厚い信頼を得た彼は、使用人として雇ったリリーと共に10日後に現金85万フランを金庫に収める手はずを調える。
極楽特急のネタバレあらすじ:転
ところがマリエットがガストンに惹かれていることを知ったリリーはやきもちを焼き始め、盗めるだけ盗んで早く去ろうと言いだすが、ガストンは10日もすれば大金が手に入るのだといってリリーをなだめる。
ある日、マリエットが開いたパーティーで大勢の招待客と挨拶を交わしていたガストンは、彼女からフランソワを紹介される。ベニスでは時変装していたためにフランソワは気づかなかったが、バレるのは時間の問題だと考えたガストンはリリーにすぐ逃げようと告げ、ベルリン特急のチケットとビザの手配をする。
その日の晩はマリエットに夕食会の予定があったため、リリーと12時に駅で落ち合う約束をして別れる。
マリエットが夕食会へ出掛ける時間となり、美しく装った彼女を見て、これが最後と思ったガストンは彼女に惹かれていることを隠しきれず、愛を告げて2人だけの時間を持つ。その時、荷造りをしていたリリーがガストンに電話をするが、執事から夫人とともに部屋にいて電話に出ないと聞かされた彼女は嫉妬に駆られて屋敷へ向かう。
マリエットが夕食会へ出掛けている間にガストンは彼女の部屋にリリーがいるのを見つけて慌てて帰そうとするが、リリーはガストンの心変わりをなじり、金庫から10万フランを盗み出す。
その頃、夕食会ではガストンが気になっていたフランソワがついに彼の正体に気づき、マリエットにガストンが泥棒であることを告げるが、彼女は信じようとしない。
極楽特急の結末
帰宅したマリエットを素知らぬふりで出迎えたガストンは、身に着けていた宝石をしまおうと金庫に手をかける彼女を見て、自分が金庫からお金を盗んだと告白する。自分ではなく10万フランが欲しかったのかと言う彼女に、ガストンは盗むつもりで近づいたが恋をしてしまったと告げる。
悲しみに暮れるマリエットが寝室へ戻ると、そこには隠れていたリリーがいた。彼女はガストンを奪ったマリエットと、心変わりしたガストンをなじって部屋を出て行くと、ガストンはそのあとを追う。
ほどなく戻った彼はマリエットに別れを告げる。互いに夢のような最高な日々だったと言って別れの口づけを交わした後、部屋を出ようとしたガストンがリリーのためにと彼女から盗み取ったパールのネックレスを見せると、マリエットは感謝のしるしだと言って見逃す。
車の中でむくれているリリーに、ガストンはかねてから欲しがっていたマリエットのパールのネックレスを渡そうとするが見当たらない。するとリリーは懐からそれを取り出して見せる。反対にリリーが盗み取った10万フランを出そうとすると、それはガストンのポケットから出てきた。
2人は抱き合って口づけを交わし、めでたく元のサヤにおさまるのだった。
以上、映画「極楽特急」のあらすじと結末でした。
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