タルサの紹介:1949年アメリカ映画。1920年代の石油ブームに沸く石油の町・タルサを舞台に、一人の女性の愛と野望を描いたスペクタクル・ヒューマンドラマです。主演は『私は死にたくない』(1958年)でアカデミー主演女優賞に輝いたスーザン・ヘイワード、監督は『ブルー・スカイ』(1946年)のスチュアート・ハイスラー、製作は『駅馬車』(1939年)のウォルター・ウェンジャーです。
監督:スチュアート・ヘイスラー 出演:スーザン・ヘイワード(チェロキー・ランシング)、ペドロ・アルメンダリス(ジム・レッドバード)、ロバート・プレストン(ブラッド・ブレイディ)、ロイド・ガフ(ブルース・タナー)、チル・ウィルス(ピンキー・ジンプソン)、ローラ・オルブライト(キャンディ・ウィリアムズ)、ほか
映画「タルサ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「タルサ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「タルサ」解説
この解説記事には映画「タルサ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
タルサのネタバレあらすじ:起・父の死
1920年代、オクラホマのタルサは空前の石油ブームで湧いていました。チェロキー・ランシングは、そんなタルサの牧場主の一人娘として大切に育てられました。美しい女性となったチェロキーは、ある日、優秀な牧場主であった父ネルスと牧場を見回りました。すると草が枯れ、飼牛が斃死しているのを目にしました。原因は近くの油井から漏れた石油でした。
早速、ネルスは近くのタナー石油会社の油井へと抗議に行きました。その時、突然、油井が倒壊し、父ネルスはその下敷きとなって死んでしまいました。
タルサのネタバレあらすじ:承・石油女王
遺児となったチェロキーは業者を深く恨み、多額の賠償金を要求しましたが、不慮の事故として一蹴されてしまいました。チェロキーは牧場を潰すしかありませんでした。「殺すのは簡単よ。生活を奪うわ」チェロキーは、絶大な力を誇る成金経営者のブルース・タナーに仕返しをするため、自らも石油成金となり仇を討つ決意をしました。
亡父の友人ピンキー・ジンプソンから採掘権を得たチェロキーは、親友の富豪ジム・レッドバードの支援を受け、女だてらに「ランシング石油会社」を設立し、採掘を開始しました。しかし、仕事は一向に捗りませんでした。そんな頃、自称・地質学者のブラッド・ブレイディが現れました。彼の助力で採掘は大成功し、チェロキーは一躍、オクラホマの石油女王となりました。
タルサのネタバレあらすじ:転・野望
莫大な富を手にしだしたチェロキーは、石油女王では飽き足らず、タナーと肩を並べてもなお野望は止まることなく、高層ビルのごとく空高く伸びていきました。留まることを知らない彼女の姿に、牧場(自然)と油井との共生を考えて共に開発してきたブラッドは、一抹の不安を抱き始めます。そんな頃、チェロキーの仇であったブルース・タナーが共同事業を申し込んできました。物欲に駆られたチェロキーは彼の要請に応じます。彼女は結婚したばかりのブラッドや盟友ジムさえも捨て、顧みないようになっていきました。
ブルースと共に権力に任せて悪辣な手を打ち続けるチェロキーによって、先住民のジムは大切にしてきた先祖代々からの牧場事業を潰されかけます。チェロキーの行為に失望したジムは、人間性を失わせた石油を恨み、悲嘆のあまり思わず石油の小川に火を放ちました。炎は瞬く間に広がり、立ちならぶ油井は次々と爆発し炎に包まれ、大火災となりました。
タルサの結末:世界に誇る石油都市タルサ
大火災の中、駆けつけたチェロキーは倒れたジムを見つけます。二人が真っ赤な炎に焼き尽くされそうとしたその時、決死の覚悟で救いに来たのはブラッドでした。ブラッドは二人を無事助け出します。
「また再建するわ。でも今度は油井の間隔をあける。」「牛を守る柵も。」「生産量も規制する。」「私たちが前例を作れば、みんなが従う。国中に広がる。」鎮火された油田を見つめ、チェロキー、ブラッド、ジムは語りました。人間性を取り戻したチェロキーは、愛するブラッドの胸に飛び込みました。
タルサ市はこうして「世界に誇る石油都市」となったのでした。
以上、映画「タルサ」のあらすじと結末でした。
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