うみべの女の子の紹介:2021年日本映画。浅野いにお原作の同名青年漫画を実写映画化した青春ラブストーリーです。夏になっても賑わうことのない田舎の海辺の町を舞台に、思春期を迎えた少女と少年の恋愛とセックスを描きあげていきます。
監督:ウエダアツシ 出演者:石川瑠華(佐藤小梅)、青木柚(磯辺恵介)、前田旺志郎(鹿島翔太)、中田青渚(小林桂子)、倉悠貴(三崎修平)、宮﨑優(白瀬香菜惠)、髙橋里恩(湯ノ原明)、平井亜門(大津克俊)、円井わん(鈴木摩理)、西洋亮(土井洋文)、高崎かなみ(うみべの女の子)、村上淳(磯辺の父)ほか
映画「うみべの女の子」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「うみべの女の子」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
うみべの女の子の予告編 動画
映画「うみべの女の子」解説
この解説記事には映画「うみべの女の子」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
うみべの女の子のネタバレあらすじ:起
ここは夏になっても賑わうことのない田舎の海辺の町。ある冬の日、中学2年生の佐藤小梅(石川瑠華)は浜辺に同級生の磯辺恵介(青木柚)を呼び出しました。磯辺は浜辺に落ちていた1枚のSDカードを拾いました。
小梅は想いを寄せている先輩・三崎修平(倉悠貴)に告白をしたのですが、女癖の悪いチャラ男の三崎は小梅にオーラルセックスを要求してきたのです。それを拒否して三崎にフラれた小梅は、中学1年の時に自分に告白したことのある磯辺に「私とセックスしたい?」というメッセージを送って呼び出したのです。磯辺はそれが三崎へのあてつけだと感じていました。
翌日、小梅は親友の小林桂子(中田青渚)と三崎について語り合っていました。その会話に割り込んできたのは小梅に好意を寄せている野球部員の鹿島翔太(前田旺志郎)でした。しかし、小梅は鹿島には興味がなく、鹿島に想いを寄せていたのは小林の方でした。
小梅は三崎に呼び出され、先日の件について謝罪を受けました。小梅は改めて告白するもまたフラれてしまい、磯辺の家に向かうとそこで服を着たまま磯辺と初めてのセックスをしました。
うみべの女の子のネタバレあらすじ:承
春を迎え、小梅や磯辺たちは中学3年生になりました。小梅は磯辺と「なんとなく」セックスをする関係を続けていました。
磯辺の母は海外に単身赴任しており、父(村上淳)は仕事で家を留守にしがちでした。小梅は磯辺の家に上がっては互いに全裸になり、セックスに明け暮れていました。そんな折、小梅は磯辺には今は故人となっている兄がいたことを知りました。磯辺の兄は伝説のバンド「はっぴぃえんど」の「風をあつめて」という曲が好きでした。磯辺は時折死んだ兄の幻影を見ていました。
ある時、小梅のカメラのメモリーが一杯になりました。磯辺はどれでも好きなものを使っていいと、以前浜辺で拾ったSDカードをくれました。ところが、このSDカードには水着姿で笑顔を浮かべる可愛らしい少女(高崎かなみ)の写真が写っていました。
小梅の問いに対して磯辺はただ拾っただけだと釈明しましたが、この“うみべの女の子”に惚れ込んでしまったのかSDカードを返すよう要求してきました。小梅は憮然となりました。
磯辺は“うみべの女の子”の写真をパソコンの壁紙にしました。小梅にとっては面白くないことでした。中学卒業後の進路について小梅から訊かれた磯辺は、自分は近々死ぬのではないかと不穏な発言をしました。小梅は冗談だろうと思っていましたが、磯辺は自分は兄に呪われているのだと語りました。
小梅は磯辺とのセックスが終わった後、磯辺が眠っている間にパソコンから“うみべの女の子”の画像を消去しました。激怒した磯辺は二度と連絡してくるなと小梅に告げました。
うみべの女の子のネタバレあらすじ:転
鹿島はたまたま小梅が磯辺と一緒にいるところを目撃してしまい、磯辺に真意を問い質そうとしました。二人は殴り合いの喧嘩となり、鹿島はつい磯辺の兄の件について話してしまいました。磯辺は激昂し、兄はこの町の人々に殺されたのだと言い放ちました。
喧嘩の末に鹿島は足を骨折して県大会に出られなくなってしまいました。お笑い好きの小林は一緒に芸人を目指さないかと鹿島を励まし、これを機に鹿島と小林は付き合うことになりました。
磯辺が東京からこの町に引っ越してきたのは、兄がいじめを受けていたからでした。しかし、兄はこの町でもいじめを受け、とうとう自らの命を絶ってしまったのです。その日以来、磯辺は兄が遺したSNSのアカウントを引き継いで書き込みを続けていました。磯辺はSNSに兄の真実を書こうとしましたが結局は書けませんでした。
その頃、小梅は三崎に誘われ、三崎の仲間たちと共に海水浴に出かけていました。その後、カラオケに移動した一行は酒を飲み、大麻を吸い始めました。小梅は三崎から酒を飲まされたあげく関係を求められ、拒否してその場を立ち去りました。
小梅は磯辺の部屋に向かい、三崎に迫られたことを話しましたが、磯辺は小梅を追い返そうとしました。小梅は服を脱いで全裸になり、なおも自分を拒み続ける磯辺に「会いたかった」と呼びかけました。小梅と磯辺はそのままセックスを始めましたが、二人はどれだけ抱き合っても何か足りないものを感じ取っていました。
うみべの女の子の結末
小梅は磯辺の誕生日に「風をあつめて」のCDをプレゼントすることにしました。その日の夜、磯辺は兄をいじめていた三崎らに復讐すべく、スタンガンを手にビリヤード場に向かいました。磯辺は三崎を襲撃し、大麻所持をなじりながら暴行を加えました。
それからというもの、磯辺は学校に姿を見せなくなりました。磯辺の誕生日はちょうど学校の文化祭の日でしたが、いくら待っても結局磯辺は現れませんでした。台風が迫るなか、小梅は磯辺が死ぬつもりではないかと危惧し、浜辺を捜し回りましたが結局見つかりませんでした。小梅は濡れてしまったCDを捨てました。
時を同じくして、磯辺も浜辺に来ていたのですが、小梅と会うことはありませんでした。喫茶店で雨宿りしていた磯辺は、たまたま偶然にも現れた“うみべの女の子”本人と初対面しました。
数日後、磯辺は久しぶりに学校に姿を現しました。自分は死ぬかもしれないと語っていた時の面影はなく、今の磯辺は“うみべの女の子”が通っている学校への進学を目指すと決めていました。小梅は磯辺に想いを伝えましたが断られてしまいました―――。
後日。磯辺が学校へ登校しました。目にかかっていた髪も切っています。
―――それから1年後。高校生になった小梅は新しい彼氏(平井亜門)ができていましたが、まだキスすらしていませんでした。鹿島は小林との交際を続けており、野球部のマネージャーになっていました。小梅は新たな青春の日々を満喫していました。
以上、映画「うみべの女の子」のあらすじと結末でした。
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