アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)の紹介:2015年フランス映画。映画音楽家のアントワーヌとフランス大使夫人のアンナ、晩餐会で意気投合した二人は聖地巡礼へ向かう間に互いに惹かれ合ってしまう。
監督:クロード・ルルーシュ 出演:ジャン・デュジャルダン(アントワーヌ)、エルザ・ジルベルスタイン(アンナ)、クリストフ・ランベール(サミュエル)、アリス・ポル(アリス)、ほか
映画「アンナとアントワーヌ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アンナとアントワーヌ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲の予告編 動画
映画「アンナとアントワーヌ」解説
この解説記事には映画「アンナとアントワーヌ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲のネタバレあらすじ:起・インドを訪れた音楽家と大使夫人
インド映画に音楽をつけるために、飛行機の中で頭痛に見舞われながらもインドへやってきたアントワーヌは、休む間もなくインド駐在のフランス大使の晩餐会に呼ばれ、大使夫人のアンナと出会い、歓談した。その夜、彼はホテルの部屋に大使に締め出されたアンナがやってくる夢を見た。アントワーヌにはピアニストの恋人アリスがいたが、彼女に結婚を迫られていた。 翌日、スタジオでの録音に立ち会っていると、大使夫人が見学にやってきた。一緒に昼食にしていると、アンナは夫との間に子供を授かるようにとインドの聖地巡礼をするのだ話した。そして頭痛の治らないアントワーヌに民間療法を教えると、彼は医者に行くと言った。
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲のネタバレあらすじ:承・聖地巡礼の旅へ
アンナは一人夜行列車で巡礼の旅に出た。一方アントワーヌは医者で診察を受けると、脳に血栓ができていて、破裂しかねないと宣告された。パリに戻ろうかとも考えたが、医者は気圧の変わる飛行機は危険だからやめるように言った。不安になった彼は診療を待たずにスタジオへ戻り、録音を終わらせると、それまで現実主義者だったアントワーヌは大使に電話をかけアンナの巡礼場所を聞き、彼女と合流した。 アンマの所へ道中で二人はそれぞれに相手がいるにも関わらず、惹かれ合う事をやめられなかった。そこへアリスがインドへ着くと連絡の入ったアントワーヌは、アンナを伝って大使館でアリスを迎えてもらう手筈にした。そこでアンナは自分がかつてインド旅行で全財産とパスポートを就寝中に失い、大使館へ駆け込んだ時に夫と出会い、正体を知るまで大使館の運転手と勘違いしていたと言う話をした。
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲のネタバレあらすじ:転・アンマに抱きしめられた二人
舟に乗り継ぎ、伝説のアンマを訪れた二人、アンナは子供を授かることを願い、アントワーヌは頭痛の原因が直ることを願い、それぞれアンマに抱きしめられた。二人はその晩泊まったホテルで不倫の関係を持ってしまう。そしてアンナはベッドにいる自分たちが訪ねてきたアリスに撃たれる夢を見た。朝、二人はテラスで食事をし、それぞれ夫と恋人からかかってきた電話に答え、飛行機で帰ると告げた。アンナは大使にありのままを話すと言うが、アントワーヌは話す気にはなれなかった。
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲の結末:別れ、そして未来へ
空港で大使とアリスが二人を迎え、四人でカフェに入った。事の次第をまとめようと言いだした大使は、自分がアンナのスマートフォンに掛けてもつながらずホテルのフロントから部屋に掛けてもつながらず、不安に駆られアンナとキスをしてしまったと告げた。不倫がバレたと思ったアントワーヌはアリスに許しを乞うが、彼女は許さず、大使もアンナを許さなかった。アントワーヌとアンナが去った後、アリスは大使になぜありもしないことを言ったのかと言ってさった。一人残された大使は、アメリカ駐在大使への辞令の電話を涙声で受けた。 数年後、アントワーヌがフランスへ帰国した時、空港でアントワーヌの名を呼ぶ所税の声を聞いた。そこには落ち着かない自分の息子にアントワーヌと呼びかけ宥めるアンナの姿があった。彼女は女友達と一緒だった。アントワーヌが、その息子が誰との間の子供か聞く前に二人はそれぞれの車に分かれた。街角にはアリスのピアノコンサートの宣伝が回っていた。 アンナは息子と帰宅し、動画サイトあると言われたアントワーヌが音楽を手掛けた作品を見ていると、息子が呼び鈴に答え、空港で会った男の人が来たとアンナを呼んだ。
以上、アンナとアントワーヌ愛の前奏曲のあらすじと結末でした。
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲のレビュー・考察:アンナの求めていた物
大使夫人のアンナは一見すると華やかで盤石な地位を手に入れた女性のように見えるが、東洋哲学、特にインドの思想に心を惹かれていた彼女は、考えることを止めず、だからこそ不安に陥り、インドのスピリチュアルな側面に惹かれ、楽しい話に事欠かないアントワーヌに惹かれていく。大使にはアメリカ駐在と言う大出世が、アリスにはピアニストとしての成功が、アントワーヌには映画音楽の作曲家として名を馳せると言うそれぞれのステップアップがあるが、「大使の妻」という肩書のアンナは何をもって成功と言うのだろうか。彼女は他人から与えられる肩書を捨て、自立し母親として生きることが彼女の選んだ道で、自立したからこそ今度こそアントワーヌと対等の恋人になれるのではと思う。
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