SNS 少女たちの10日間の紹介:2020年チェコ映画。2020年、チェコ。巨大な撮影スタジオに3つの子供部屋が作られた。3名の童顔の女優が、12歳という設定のもと、子供部屋で撮影した写真などとともにSNSで友達募集をしたところ、10日間で2458名もの成人がコンタクトを取り、卑猥な誘いをしかけてきた。撮影されているとは知らず、未成年に対する容赦ない性搾取はエスカレートしていく。精神科医、性科学者、弁護士や警備員など専門家の万全なバックアップやアフターケアを用意しながら撮影されたドキュメンタリー。 本国チェコではドキュメンタリーとしては異例の大ヒットを記録。
監督:バーラ・ハルポヴァー、ヴィート・クルサーク 出演:テレザ・チェジュカー、アネジュカ・ピタルトヴァー、サビナ・ドロウハー、ほか
映画「SNS 少女たちの10日間」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「SNS 少女たちの10日間」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
SNS 少女たちの10日間の予告編 動画
映画「SNS 少女たちの10日間」解説
この解説記事には映画「SNS 少女たちの10日間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
SNS 少女たちの10日間のネタバレあらすじ:起
-チェコでは6割以上の子供たちが親からの制限を受けることなくインターネットを使い、そのうち41%が性的画像を送りつけられた経験を持つ。そしてSNSで知り合った面識のない人に5分の1の子供が直接会う事に抵抗を示さない-
ヴィート・クルサーク監督とバーラ・ハルポヴァー監督はこのドキュメンタリーの出演者を募るためにオーディションを開きました。
集まったのはあどけない表情を残した12〜13歳に見える少女たち。しかし、実際は幼く見えるだけの18歳以上の成人女優です。
監督は全員に説明します。「ネットでの性的虐待の実態を撮るため、12歳になりきってSNSで多数の男性とコミュニケーションを取ってもらう。期間は10日間。それに耐えられるか?」
選考の結果、テレザ、アネジュカ、そしてサビナの3人が選ばれました。
巨大な撮影スタジオに異なる3つの子供部屋が作られ、彼女たちは偽のSNSアカウントを使って12歳のふりをする任務が与えられました。
ルールは7つ
①自分からは連絡しない
②12歳であることをハッキリさせる
③誘惑や挑発をしない
④露骨な性的指示は断る
⑤何度も頼まれた時のみ裸の写真を送る(偽の合成写真)
⑥こちらから会う約束を持ちかけない
⑦撮影中は現場にいる精神科医や弁護士などに相談する
SNS 少女たちの10日間のネタバレあらすじ:承
SNSにアカウントを開設した瞬間から、友達申請が次々となだれ込み、SkypeやFacebookがオンラインになれば、すぐさま着信が鳴り響きます。
着信を受けると、「やあ!」と言いつつ性器を見せる男や、上半身裸になり毛むくじゃらの腹を見せる男、普通に会話をしながらも机の下で明らかに自慰をしている男など、常識では考えられないような男ばかり。
そして彼らは決まって、テレザたちに「服を脱いで」「胸を見せて」と言ってくるのです。男たちの目と口以外にモザイクをかけたその映像は滑稽でもあり、異様な雰囲気を醸し出していました。
しばらくすると、ある男からのコンタクトに女性スタッフが表情を変えました。なんとその男は自分の知人だと言うのです。もし本人であれば、子供向けに催されるツアーを企画する仕事をしているとのこと。監督らはこの男を注意して観察することにしました。
SNS 少女たちの10日間のネタバレあらすじ:転
やりとりを続ける男たちも増えてきたところで、次のステップとしてテレザたちの裸の合成写真を送ることにしました。ヌードモデルに顔だけコラージュした写真でしたが、これには彼女たちも躊躇を見せました。
そして、やはりこの画像を送るとそれをネタに脅迫する男たちが現れるのです。テレザは「自分が12歳だったら自殺してしまうだろう」と話しました。
もはや普通の人はいないのではないかとスタジオ中が沈む中、アネジュカがある男子大学生と話しました。
彼は「頭の良い人と話すことが好き」という理由でコンタクトを取り、裸や画像に興味はないと言いました。通話が終わった後、アネジュカが普通の人と話せた安堵に涙を流します。スタッフたちもこの学生に心救われました。
SNS 少女たちの10日間の結末
やりとりも終盤となり、ついに彼女たちはそれぞれ男らと会うことにしました。指定したカフェではボディガードに見張らせ、隠しカメラとイヤーモニターで近くに隠れているスタッフに指示を受けます。
カフェに現れるやすぐに、どこかでセックスをしようと持ちかける者や、女性と共に現れて3人でセックスする動画を撮りたいと言う者まで。
ほど良いところで、監督が父親のふりをして電話をかけると、男たちは散るように逃げていきました。
また、スタッフらはある男が帰宅するところを直撃しました。その男とは、女性スタッフが知人だと言っていたツアー会社の男です。この男はテレザ、アネジュカ、そしてサビナの3人全員とコンタクトをとっていました。スタッフと3名の女優で男を問い詰めると悪びれる様子もなく「子供が犯罪に巻き込まれるのは親が悪い」と言い出す始末。最後まで自分の行いを認めようとはしませんでした。
撮影は終了しました。
これらは児童への性的搾取の実態を捉えた映像としてチェコ警察から刑事手続きのための映像が要求され、実際の犯罪の証拠として警察を動かしました。
そして映画は最後に述べます。
--親たちへ
子供たちからインターネットを取り上げても何の解決にもなりません。言って聞かせる事が大事なのです。また、女の子だけでなく男の子もインターネットの虐待対象となっていることも忘れてはなりません-
以上、映画「SNS 少女たちの10日間」のあらすじと結末でした。
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