映画「消えた拳銃」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
消えた拳銃の紹介：1966年アメリカ映画。ヴァレンス巡査部長は自分に向けて銃を取り出した男を射殺したが、銃が消えた。起訴されたヴァレンスは公判を前にひとり無実の証拠を探す。テレビ『逃亡者』のデヴィッド・ジャンセンが主演。『殺人者たち』（ドン・シーゲル監督）同様、テレビ映画として企画されながら暴力的であるという理由で劇場用作品になった。リリアン・ギッシュ、エレノア・パーカー、ジョーン・コリンズ、ウォルター・ピジョン、ジョージ・サンダース等、出演者は豪華。
監督：バズ・キューリク 出演者：デヴィッド・ジャンセン（トム・ヴァレンス）、キーナン・ウィン（ムッソ）、リリアン・ギッシュ（アリス・ウィローズ）、ジョージ・グリザード（ウォルト・コーディ）、エド・ベグリー（クローディン警部）、ステファニー・パワーズ（リズ・セイヤー）その他
この解説記事には映画「消えた拳銃」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
霧深く凍える深夜、連続殺人鬼を追うヴァレンス巡査部長と相棒のムッソはシースケープ・マンションで張り込みを続ける。ヴァレンスが一人の不審者に声をかけるが男は逃げ出す。男がピストルを取り出したので正当防衛で発砲。即死した男はメキシコでの慈善活動で知られ尊敬の的である医師、ジェームス・ラストンだった。そしてラストンがもっていたピストルは発見されない。ヴァレンスは殺人刑事として大衆の憎悪の対象となる。
1年前に強盗に腹部を撃たれて負傷したヴァレンスがトラウマで存在しない拳銃を見たのではと疑われる。ヴァレンスは停職になり、何の罪もない父親が警官に射殺された過去のあるサンダーマン検事が彼を故殺罪で起訴する。相談した弁護士は罪を認めて執行猶予を狙えとすすめる。しかし、刑事一筋のヴァレンスにとってそれは天職を失うことを意味する。ヴァレンスは一人で無罪の証拠を探し求めることになる。
ヴァレンスはシースケープの住人に聞き込みをする。ラストン医師は事件の夜、アリスという老婦人の定期的な往診に来ていた。アリスは医師が彼女の愛犬シーザーを可愛がっていたことを話す。さらに航空会社の副操縦士ウォルト・コーディから、隣人でモデルをしているシャリ・シャーマンに愛人がいることを教わる。撮影の仕事でモデルたちとつきあいのある、ヴァレンスの別居中の妻ジョニーの力を借りて情報を集める。
上司のクローディン警部を利用してシャーマンの部屋に入ると、シャーマンの死体が見つかる。堕胎の失敗による死だった。ヴァレンスはラストン医師が愛人であるという仮説を立てたが、結局、ラストン医師とは無関係の事件とわかる。ヴァレンスはますます信用を失う。
ラストンは3年前に破産状態だったが突然裕福になっていた。その秘密は何か。ヴァレンスはラストンの診療所を訪れる。ラストンの息子とその仲間から暴行を受けるが、看護師のセイヤーから、博士が投資コンサルタントのヨークから毎月株の配当を受けとっていたことを聞き出す。ヴァレンスはヨークを訪ねるが追い返さる。
一方、シースケープではアリスから、愛犬シーザーが老衰で亡くなりペット用墓地にシーザーの好きな玩具と共に葬られた話を聞く、
裁判の予審が始まるまでヴァレンスに残された時間はわずかだった。ラストン夫人等を訪れて無駄足に終わって帰った夜、ヴァレンスは牛乳を飲んで急激に眠くなる。睡眠薬が牛乳瓶に入れられていたのだ。そして戸外でガスの元栓に触る者がいた。幸い電話の音でヴァレンスは目を覚ましたが、今度は相棒のムッソが彼を逮捕しに来る。看護師セイヤーを殺したという容疑だ。しかしヴァレンスはムッソの拳銃と警察車両を奪って逃走する。
メキシコでのラストンの活動を調べるために翌日飛行機を飛ばしてくれる予定だったコーディの手を借りて、ヴァレンスはペット用墓地のアリスの愛犬シーザーの墓を掘り返す。あの夜のラストンのピストルは棺桶の中にあった。シーザーが自分の玩具と思って運んでしまったのだった。拳銃にはヘロインが隠されてあった。ラストンはメキシコからヘロインを運んでヨークから報酬を得ていたのだ。
そしてアリスを往診するときに同じマンションにいる仲介者にヘロインを渡していた。だが、殺された夜は仲介者がいなくてヘロインを渡せなかったので、ヴァレンスに呼び止められてあわててしまったのだった。その仲介者とは、霧であの夜、飛行機が遅れてしまったコーディに違いない。真相を知られてしまったコーディは拳銃を取り出し銃口をヴァレンスに向けるが、ヴァレンスの方が先に、ラストンのものだった拳銃の引き金を引く。コーディはシーザーの墓穴に倒れるのだった。
以上、映画「消えた拳銃」のあらすじと結末でした。
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