ロジャー・ラビットの紹介:1988年アメリカ映画。製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、監督:ロバート・ゼメキスのコンビで贈る、実写とアニメーションの融合によるコメディ作品です。陽気でお調子者のアニメ界のスター“ロジャー・ラビット”と人間の探偵がコンビを組み、ある殺人事件の裏に潜む壮大な陰謀に立ち向かっていきます。
監督:ロバート・ゼメキス、リチャード・ウィリアムス 出演:ボブ・ホスキンス(エディ・バリアント)、チャールズ・フライシャー(ロジャー・ラビット/ベニー・ザ・キャブ/グリージー/サイコ)、クリストファー・ロイド(ドゥーム判事)、キャスリーン・ターナー(ジェシカ・ラビット)、エイミー・アーヴィング(ジェシカ・ラビット(歌声))、ジョアンナ・キャシディ(ドロレス)、スタッビー・ケイ(マービン・アクメ)、アラン・ティルヴァーン(R・K・マルーン)、リチャード・ルパルメンティエ(サンティーノ警部補)、ルー・ハーシュ(ベビー・ハーマン)、エイプリル・ウィンチェル(ミセス・ハーマン)、モーガン・デア(ボンゴ・ザ・ゴリラ)、デヴィッド・L・ランダー(スマート・アス)、フレッド・ニューマン(スチューピッド)、ジューン・フォーレイ(ウィージー)ほか
映画「ロジャー・ラビット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロジャー・ラビット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ロジャー・ラビットの予告編 動画
映画「ロジャー・ラビット」解説
この解説記事には映画「ロジャー・ラビット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロジャーラビットのネタバレあらすじ:起
ここはアニメーションキャラクター“トゥーン”と人間が共存する世界。時は1947年、ハリウッドで大人気のトゥーン界のスーパースター、ロジャー・ラビット(声:チャールズ・フライシャー)はこの日も親友の共演者ベビー・ハーマン(声:ルー・ハーシュ)と共に映画撮影に臨んでいました。
ところが、ここ最近のロジャーはスランプに陥っているのかNGばかり出し続けており、彼を心配する映画会社「マルーン・カートゥーン・スタジオ」社長のR・K・マルーン(アラン・ティルヴァーン)はロジャーの妻ジェシカ(声:キャスリーン・ターナー、歌声:エイミー・アーヴィング)が浮気をしているからではないかと考え、私立探偵のエディ・バリアント(ボブ・ホスキンス)にジェシカの浮気調査を依頼しました。
エディはかつて弟や恋人ドロレス(ジョアンナ・キャシディ)と共に探偵事務所を開き、トゥーンたちが暮らす街“トゥーンタウン”でいくつもの案件を担当していたのですが、5年前に弟をトゥーンタウンで発生した事件で亡くしてからはすっかり酒浸りとなり、笑うことも忘れ、トゥーンを憎む落ちぶれた中年に成り下がっていました。エディは最初は断ろうとしましたが、バーのツケが払えないほど金に困っていたため仕方なく引き受けることにしました。
エディは今はバーで働くドロレスからカメラを借り、ジェシカが出演するナイトクラブ「インク・ペンキクラブ」に潜入しました。エディはそこで妖艶なジェシカに魅了されながらも、彼女がアニメ映画の小道具を担当するおもちゃ会社「アクメファクトリー」社長でトゥーンタウン所有者のマービン・アクメ(スタッビー・ケイ)と密会している様を写真に収めることに成功しました。写真を見せられたロジャーはひどくショックを受け、取り乱してその場を立ち去ってしまいました。
翌日、酔い潰れて事務所で寝ていたエディの元に弟の親友だったサンティーノ警部補(リチャード・ルパルメンティエ)が現れ、アクメが何者かに殺害されたことを知らされました。アクメは頭上から落ちてきた金庫に頭を潰されており、それは5年前にエディの弟が頭上にピアノを落とされて殺害された手口と酷似していました。
ロジャーラビットのネタバレあらすじ:承
トゥーンタウンに大金をばら撒いて当選したとされる判事ドゥーム(クリストファー・ロイド)がアクメ殺人事件を担当することになりました。厳格で冷酷なドゥームはトゥーンたちを溶かして殺す溶解液“ディップ”を発明していました。
事務所に戻ったエディは、現れたハーマンからロジャーは無実であり、アクメが殺されたのはトゥータウンと会社をトゥーンたちに遺すと宣言していたからだと主張してきました。エディはまともに取り合おうとはしませんでしたが、自分が撮った写真には確かにアクメのポケットからはみ出た遺言状が写っていました。
ひとまず事務所のベッドで寝ることにしたエディでしたが、何と中には失踪したはずのロジャーが隠れていました。ロジャーはドゥームが雇ったイタチのパトロールから逃れてきたのです。エディから写真を見せられた後、ロジャーはジェシカの楽屋まで行ったのですが既に彼女の姿はなく、仕方なく楽屋にあった白紙にラブレターを書いたものの未だに渡せずにいるのです。
仕方なくロジャーを助けることにしたエディは、イタチを追い払うとドロレスのバーに駆け込み、ロジャーを禁酒法時代の隠れ部屋に匿いました。エディはマルーンがトゥーンタウンの権利を狙ってアクメを殺したのではないかと推理、ドロレスに裏付けを取るよう依頼しました。
一旦事務所に戻ったエディの前に今度はジェシカが現れ、自分はマルーンに脅されてアクメとの浮気をでっち上げられたと証言してきました。ジェシカはロジャーを助けるためなら何でもすると告げてその場を去り、エディはドロレスの調査結果からトゥーンタウンの権利を欲しているのはマルーンではなく先日街の鉄道会社を乗っ取った「クローバーリーフ社」であることを知りました。深夜0時にアクメの遺言書を持ってこないとトゥーンタウンはクローバーリーフ社に乗っ取られてしまうのですが、エディたちの会話はイタチたちに盗み聞きされていました。
ロジャーラビットのネタバレあらすじ:転
ロジャーはバーに現れたドゥームやイタチたちにまんまと誘き寄せられ、捕らえられてディップに放り込まれそうになりましたが、ロジャーが酒を飲むと暴走して飛び回ることを理解していたエディは機転を利かせてロジャーに酒を飲ませ、まんまとドゥームから逃げ切ることに成功しました。
エディとロジャーはトゥーンのタクシー、ベニー(声:チャールズ・フライシャー)の助けを借りて映画館に逃げ込みました。エディはロジャーに弟のことを打ち明け、今でも弟を殺した犯人の甲高く笑う声と赤く光る眼を覚えていることを明かしました。ドロレスも映画館に現れたところでスクリーンはニュース映画を映し出し、マルーンが会社をクローバーリーフ社にスタジオを売却する方針であることが報じられました。
エディはアクメの遺言書を見つけたフリをしてマルーンに近づき、マルーンから事情を聞き出しました。マルーンは確かにスタジオを手放すつもりでしたが、それはアクメの土地とセットという条件付きであり、マルーンはアクメを脅すためにジェシカとの浮気をでっち上げたのです。アクメを殺すつもりはなかったというマルーンでしたが、マルーンは何者かにライフルで射殺されました。
エディは逃げるジェシカの姿を目撃しましたが、その際にロジャーもジェシカに気絶させられて連れ去られていました。エディはジェシカとロジャーを追ってトゥーンタウンに乗り込み、久しぶりのアニメの世界に手こずりながらも何とかジェシカを追い詰めました。ジェシカもエディに向けて銃を構えましたが、彼女が狙っていたのはエディの背後にいたドゥームでした。
ジェシカはマルーンを殺したのはドゥームであり、ドゥームこそがトゥーンタウンを手に入れようと目論んでいた黒幕だと明かしました。ロジャーを気絶させたのも彼をドゥームの魔の手から守るためでした。ところが、ロジャーはドゥーム一味にさらわれてしまい、エディとジェシカも捕らえられてアクメの工場へと連れて行かれました。
ロジャーラビットの結末
ロジャーとジェシカは縛り上げられてクレーンで吊るされ、大量のディップを満載した特製の放水車で今にも溶かされようとしていました。ドゥームの狙いは鉄道やスタジオの土地に加えてトゥーンタウンなどアクメの土地を手に入れ、トゥーンタウンを大量のディップで溶かして消滅させた後でフリーウェイ建設用地として売り飛ばすことでした。ドゥームは既に判事の職を辞しており、計画のためにクローバーリーフ社の株をも買い占めていました。
エディは意を決してイタチたちと対峙、これまで頑なに封印していた笑いを解禁して面白おかしく踊り歌い始めました。イタチたちは次々と笑いすぎて息絶えていき、残ったイタチたちもロードローラーに押し潰されたりディップに溶かされたりして全滅していきました。
エディはロジャーとジェシカを助けようとしましたが、放水車は動き出したまま止まりませんでした。エディはドゥームとの一騎打ちに臨み、死闘の末にドゥームはロードローラーに押し潰されました。ところが、ドゥームの正体は人間ではなくトゥーンであり、ペラペラになりながらも立ち上がりました。
ドゥームは甲高い声で笑い、両目は赤く光っていることから、エディはドゥームこそが紛れもなく弟を殺した真犯人であることを知りました。ドゥームはなおもエディに襲い掛かりましたが、最後は自ら作ったディップに飲み込まれ、溶かされて死亡しました。後に残ったのは人型のマスクと衣服だけでした。
エディは消火栓の水でディップを洗い流し、ロジャーとジェシカを無事救い出しました。そこにドロレスとサンティーノ警部補も現れ、エディはアクメの遺言書とはロジャーがジェシカの楽屋で見つけた白紙(ロジャーがジェシカにラブレターを書く際に使った紙)に“消えるインク”で書かれたものであることに気が付きました。
やがて紙にはインクの文字が浮かび上がり、そこには「トゥーンタウンはすべてトゥーンたちのものとする」と書かれてありました。エディはかつてロジャーにされた痛烈なキスを返し、ドロレスやロジャー夫妻、トゥーンたちと共にトゥーンタウンへと向かいました。
以上、映画「ロジャー・ラビット」のあらすじと結末でした。
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