僕と世界の方程式の紹介:2014年アメリカ映画。他人と上手くコミュニケーションがとれない発達障害を抱えた少年ネイサン。大好きだった父親を亡くし、自分の殻に閉じこもっていたネイサンが、国際数学オリンピックを目指す中で、大切なものを見つける物語です。2006年の同オリンピックに参加した英国チームに焦点を充てたドキュメンタリー映画 「Beautiful Young Mind」がベースになっており、同じ監督が手がけています。
監督:モーガン・マシューズ 出演者:エイサ・バターフィールド(ネイサン)、サリー・ホーキンス(ジュリー)、レイフ・スポール(マーティン)、ほか
映画「僕と世界の方程式」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「僕と世界の方程式」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「僕と世界の方程式」の予告編 動画
映画「僕と世界の方程式」解説
この解説記事には映画「僕と世界の方程式」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「僕と世界の方程式」のネタバレあらすじ:起
幼少期に発達障害と診断されたネイサンは、一番の理解者であった父親を事故で亡くしてしまいます。母親の存在は肯定しつつも、触れられることを異様に嫌い、心を通じ合うまでには至りません。自分の殻に閉じこもりの息子に、数学の才能を見出したジュリーは、特別クラスで学ばせることにしました。多発性硬化症に苦しむ数学教師マーティンの指導の元、ネイサンの才能は開花していきます。
「僕と世界の方程式」のネタバレあらすじ:承
7年後、国際数学オリンピックの選抜チームの一員に選ばれたネイサンは、他のメンバーと共に台湾での合宿に参加することになりました。この合宿で最終的な6人のメンバーが選ばれるのです。国中から選ばれただけあって、メンバーは全員これまで「天才」と呼ばれていた生徒達です。自分が特別では無いことを悟ったネイサンは、自信を無くします。ペアとなった中国代表の女子学生メイは、自分も家族の期待を背負って息苦しさを感じていることを打ち明け、ネイサンの殻を少しずつ破り、外の世界に目を開かせるのでした。
「僕と世界の方程式」のネタバレあらすじ:転
ネイサンもメイもそれぞれの国の代表メンバーに選ばれ、イギリスに帰ってきます。オリンピックが開かれるケンブリッジに行く前に、メイをホームステイさせたジュリーは、ネイサンがメイと親しく会話している姿に心を打たれます。一方、難病を抱えるマーティンは、ジュリーと人生を共にする勇気を得るため、自分の病に向き合う決心を固めます。
「僕と世界の方程式」の結末
様々な思いが交錯する中、ネイサンとメイはケンブリッジに旅立ちます。素直に恋心を打ち明けにネイサンの部屋を訪ねたメイは、叔父である中国チームの監督に見つかり、不謹慎だと詰られ本戦を目前にチームを去るのです。試験が始まり、メイの不在や父親との思い出など、制御できないほど感情が暴れ出したネイサンは、試験会場を後にし、自分の中で渦巻く思いを母親に吐き出します。メイに感じる思いが愛情であることを説いたジュリーは、初めて息子を抱きしめるのでした。
以上、映画「僕と世界の方程式」のあらすじと結末でした。
「僕と世界の方程式」のレビュー・感想
他人と上手くコミュニケーションがとれない発達障害を抱えた少年ネイサン。大好きだった父親を亡くし、自分の殻に閉じこもっていたネイサンが、国際数学オリンピックを目指す中で、大切なものを見つける物語です。2006年の同オリンピックに参加した英国チームに焦点を充てたドキュメンタリー映画 “Beautiful Young Mind” がベースになっており、同じ監督が手がけています。オリンピックの選考過程や、試験に至るまでの緊迫感など、非常に丁寧に描かれていて、観る側の緊張感を誘います。作品全体を通じて光が象徴的に使われていて、主人公を演じるエイサ・バターフィールドの特徴的な青い澄んだ瞳と、上手く融合させています。映画「ヒューゴ」でも繊細な演技を見せたバターフィールドが、本作でもネイサンの不安感や揺れを上手に表現しています。
ネイサンのご両親が根気よく子供とコミュニケーションを図り、
暖かく見守っている様子が心に響く。
あんな親欲しい~、とつい思ってしまう。
数学をネイサンに教えているマーティンも、自身が難病をかかえ苦しんでいるなか、ネイサンに優しく接し、人を育てることに関心があるのも伝わってくる。
発達障害の人もそうでない人も、出会う人によってだいぶ人生が変わるよね。
全体的に落ち着いた感じで、心がほっこりするかんじ。
エンディングに流れる音楽が素敵なので、ぜひ聴いてみて。