鏡の紹介:1974年ソ連映画。言語症の少年がカウンセリング治療を受けている場面から始まり、父と母、妻と息子と上手くいかない自身の過去の記憶と現在の問題を断片的に映しながら、父親の声で読まれる詩や第二次世界大戦、文化大革命などの映像が挿入されます。
監督:アンドレイ・タルコフスキー 出演:マルガリータ・テレホワ(母マリア / 妻ナタリア)、オレーグ・ヤンコフスキー(父)、イグナート・ダニルツェフ(少年時代の作者・アレクセイ / 現代の作者の息子・イグナート)、フィリップ・ヤンコフスキー(幼年時代の作者)、アナトーリー・ソロニーツィン(医者)
映画「鏡」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「鏡」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「鏡」解説
この解説記事には映画「鏡」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
鏡のネタバレあらすじ:起
工業学校にいる吃音の少年が催眠セラピーを受けています。そのセラピーによって「私は話せます」と普通に話せるようになります。広大な畑と深い森があり、森の畔の家の前でタバコを独りで吸っている女性がいます。一人で柵に座っている女性に通りがかった男性が声をかけます。男性も柵に座って女性と話そうとしますが重さに耐えかねて柵が壊れてしまいます。笑いながら女性を口説く男性は「たまには町に遊びにきなさい」と言って去っていきます。恋の詩を口ずさむ少年の父親の声が響く中、少年の母親である女性は泣いています。幼い子供2人に「火事よ」と告げます。雨の中、干し草置き場の小屋が燃えています。
鏡のネタバレあらすじ:承
少年は青年になっています。アレクと言います。電話が鳴ったので起きて出ると母親でした。父がいなくなってから35年経つと言われます。干し草置き場が燃えてからも35年と母親は言います。また、母親は仲が良かったリーザが死んだのよと教えます。その母親にアレクは仲直りしたい、会いたいと言います。母親のマリアは若い頃に印刷工場で働いていました。印刷工場でミスをしたかもしれないと職場に戻るマリアは同僚のリーザとミスを確認します。結局ミスをしてなかったのに泣き出すマリアはリーザに泣く理由について「変な夢を見たのよ」と教えます。そんなマリアにリーザは「あなたが自分勝手でわがままだから旦那も逃げたのよ」と怒ります。「子供もあなたが不幸にしてしまう」と泣きながら言い、マリアも泣きながら聞きます。
鏡のネタバレあらすじ:転
大人になり結婚したアレクの元妻の顔が鏡に映ります。二人は再会していて、「君は僕の母に似ている」「だから別れたのね」などと、まだ幼い息子イグナートの前で口論をします。アレクは「息子は引き取るから君は再婚したら?」と言いそれに対して元妻ナタリアは「母さんと仲直りしたら?」と言い返します。そして、しばらく息子を預かることになります。スペイン人が部屋の中にいて、一人で楽しそうに喋っているかと思ったら突然悲しそうにします。スペイン内戦の映像が流れます。イグナートはイタリアの画家の画集をめくって、ひたすら読んでいます。母親のナタリアは「おばあちゃんが来たら入れておいて」と出かけますが、後ろを振り返ると見知らぬ女性が紅茶を飲んでいます。呼び鈴が鳴ったので出ると老婆がいて「ああ、家を間違えました」と去ります。部屋を見ると誰もおらず、女性がいたテーブルには曇った後がありました。
鏡の結末
父親から電話がきて「おばあちゃんは?」と聞かれます。ナタリアと話し合って、父親と母親どちらと暮らしたいか息子に選ばせることにします。イグナートは「父親とは暮らしたくない」と答えます。元妻ナタリアは売れない作家と再婚しようと思っていると言います。息子は雨の中、何かをたくさん燃やしています。アレクがよく見る夢は生まれた家の夢です。夢の中では幼い幸せを感じています。母親と父親があの草原で二人で幸せそうに寝ています。「男の子と女の子どっちがいい?」と聞かれるも何故か泣いています。小さいアレクが祖母に連れられて燃えている小屋の跡を見に行くと小屋の中の燃えた跡には何か白い丸いものがあります。祖母と白い花がたくさん咲く草原を歩いています。草原には十字架のような柱が立っていました。
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