愛と希望の街の紹介:1959年日本映画。大島渚監督の27歳のデビュー作。当時としては異例の若さだった。いわゆる松竹ヌーベル・バーグの先駆けとなり、以後若手監督が続々と処女作を発表した。
監督:大島渚 出演:正夫(藤川弘志)、正夫の母くに子(望月優子)、担任教師秋山(千之赫子)ほか
映画「愛と希望の街」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛と希望の街」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「愛と希望の街」解説
この解説記事には映画「愛と希望の街」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛と希望の街のネタバレあらすじ:起
中学生の少年正夫が人の雑踏する駅前で2匹の鳩を売っています。金持ちそうな女子高校生京子がやってきて、2匹とも買いました。正夫はその売上で卵や漬物を買い、下町の長屋へ。途中で会った妹とボロボロの家に入ると、体調の悪い母親が寝ています。家族は生活保護を受けていました。母親思いの正夫は料理を作り、内職の手伝いまでします。
愛と希望の街のネタバレあらすじ:承
翌日、売った鳩のうち1匹は逃げ出して正夫の家に帰ってきました。実は正夫はこうやって帰巣本能を利用し、飼っていた2匹の鳩で何度も金を稼いでいたのです。鳩が好きな妹も機嫌を直してその鳥を可愛がります。正義感の強い正夫はこういう行為を後ろめたく感じていましたが、生活のためには仕方ありません。担任の女性教師が家庭訪問にきて、高校受験についての話をしますが、正夫は働きながら夜学に通うつもりでした。教師を見送るつもりが熱心に話すはめになり、正夫は一緒に街に来てしまいます。そこで偶然、一昨日鳩を売った京子に遭遇。彼女は鳩がいなくなったことを話しますが、正夫は何とか誤魔化します。興味を持った教師は京子と喫茶店で話すうち、彼女が有名な電気器具製造会社の重役の娘であることを知ります。
愛と希望の街のネタバレあらすじ:転
教師は京子に口を利いてもらって会社を訪ね、正夫を新卒社員にしてもらうように交渉しますが、社長や労務課長は返事をしぶります。京子の兄である同社の労務課員の勇次が教師に同情し、何とか正夫が就職試験を受けられるように取り計らいます。京子も残りの1匹の鳩を正夫に返しました。
愛と希望の街の結末
正夫は試験を受けて手応えを感じますが、その結果は不合格。正夫が嫌々ながらやっていた鳩を売る詐欺行為がバレてしまった結果でした。勇次の家まで教師は抗議に訪れますが、どうしようもありません。正夫も不合格を知って、鳩を飼っていた箱を叩き潰します。教師に惚れていた勇次はバーで彼女と会いますが、立場の違う2人は付き合うことが出来ないと悟るのです。正夫から鳩をもらった京子は兄の勇次に頼んで、猟銃で射殺してもらいます。町工場で働き出した正夫。京子たちとの階級の差は明らかでした。
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