チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密の紹介:2015年アメリカ映画。美術商チャーリー・モルデカイがイギリスの諜報機関MI5の依頼で捜索していた絵画に財宝の謎が隠されていたためマフィアや国際テロリストも絡む争奪戦に巻き込まれる。キリル・ボンフィリオリの小説であるチャーリー・モルデカイを映画化した作品で、ジョニーデップがコミカルに演じていますが、彼の出演作の中でも最低の評価となっています。
監督:デヴィッド・コープ 出演:ジョニー・デップ(チャーリー・モルデカイ)、グウィネス・パルトロー(ジョアンナ)、ユアン・マクレガー(マートランド)、オリヴィア・マン(ジョージナ)、ジェフ・ゴールドブラム(クランプフ)、ポール・ベタニー(ジョック)、ほか
映画「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
チャーリーモルデカイ 華麗なる名画の秘密の予告編 動画
映画「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」解説
この解説記事には映画「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
チャーリーモルデカイ 華麗なる名画の秘密のネタバレあらすじ:起
チャーリー・モルデカイ(ジョニー・デップ)は名のある貴族でその貴族としての表の顔の裏側ではインチキ美術商を営んでいました
香港にいたチャーリー・モルデカイは、ある中国人ギャングに安物の花瓶を高値で売りつけようとしていました。それに気づいたギャングは、前回のインチキ取引を話題にあげようとします。そこでチャーリーを捕まえ、彼の指を切り落とそうとします。チャーリーはいきなり絶体絶命のピンチに陥ります。
しかし裏の仕事は危険だと理解していたチャーリーは、予め用心棒を雇っていました。そこにチャーリーの雇っていた用心棒のジョック(ポール・ベタニー)が乱入し、見事にチャーリーを助けると、彼らの母国であるイギリスへと帰ります。
無事イギリスに戻ったチャーリーは、自分の妻ジョアンナ(グウィネス・パルトロー)に挨拶のキスをしようとしますが、髭アレルギーのある彼女は嫌がります。
そのころ、オックスフォードで女性絵画修復師であるブローンウェンが殺害され、ゴヤの名画が盗まれてしまうという事件が起きます。泥棒は一度は盗むことに成功しますが、他の泥棒に殴られてさらに盗まれてしまいます。
チャーリーモルデカイ 華麗なる名画の秘密のネタバレあらすじ:承
そんな事件が起きたことで、チャーリーとジョアンナの同級生でありMI5に勤めるマートランド刑事(ユアン・マクレガー)が、国際テロリストのエミルに容疑者の目星をつけチャーリーに協力を求めます。マートランドはチャーリーへの依頼を躊躇していたのですが、やはり絵画に関する裏情報に詳しいチャーリーに依頼することにしました。
過去に、マートランドはジョアンナの元彼でジョアンナはチャーリーが彼から奪ったものでした。依頼を受けようか悩むチャーリーは悩みます。しかし華やかな生活を送っているように見えるチャーリーでしたが、実はイギリス政府から800万ポンドもの借金がありました。ジョアンナやジョックも一緒になり美術品を売って返済に当てていましたが、未だに返済しきれてないのが現状でした。結局チャーリーは高い報酬に目が眩み、その仕事を引き受けることにします。
チャーリーはゴヤ専門の美術商をあたり、密輸のスペシャリストであるスピノザまで辿り着きますが、エミルからの襲撃を受けてスピノザは死亡してしまいます。チャーリーとジョックはどうにか逃げることが出来ました。チャーリーの妻も独自に捜査を開始します。
盗まれた絵画の正体が、チャーリーの睨んだ通りゴヤの最高傑作である幻の名画「ウェリントン公爵婦人」である事を知り、その絵画の裏側にはスイスにある地下銀行の隠し財産の口座番号が記されていることをチャーリーは知るのでした。エミルの狙いはそれだったのです。
チャーリーモルデカイ 華麗なる名画の秘密のネタバレあらすじ:転
秘密を知ったチャーリーでしたが、すぐさまロシアのマフィアに拉致されてしまいます。しかしまたしてもジョックの力を借りて逃亡することに成功します。そしてマートランドから絵画を手に入れたロサンゼルスのクランプの元を訪ねるように言われます。
そしてチャーリーはクランプと会うために、アメリカのロサンゼルスへと向かいました。クランプによると、その絵画はパーティに展示されるとのこと。現在は部屋に保管されているとのことで、チャーリーは忍び込んで盗むことを提案します。
チャーリーは騒ぎに紛れて絵画を盗もうとしますが、エミルとグルになっていたクランプの娘ジョージナ(オリヴィア・マン)により、その部屋に着くとクランプはすでに殺害されており、二人は絵画を盗み逃走をします。
盗まれた絵画を追うため合流したジョアンナとマートランドも現れ追跡を開始しました。犯人は逃げたモーテルで、絵画に紛れた暗号を探す際に火をつかい、モーテルの部屋は爆発してしまいます。それにより建物は燃えてしまい絵画も消滅します。
チャーリーモルデカイ 華麗なる名画の秘密の結末
一同は落胆しますが、ジョアンナだけが、絵画の所有者でブローウェンの恋人だったバーニーがアージャンボローニン伯爵であり、彼が偽物とすり替えていた事を知っていました。本物は伯爵の屋敷にあるトイレに飾られていて、それを見たブローウェンが贋作として製作し、クランプに売り付けていたのです。先ほど燃えてなくなったものはそれでした。
チャーリーとジョアンナはどうにかして借金を返済をしたいと考え、絵画を盗み出します。そして二人は絵画にある細工を施し、チャーリーはその絵画をオークションへと出します。オークションには香港のマフィア、ロシアのマフィアが駆けつけ、オークションは騒然としてしまいます。
絵画はロシアのマフィアが落札していきました。その金額はなんと1000万ポンド、大喜びでお金を貰いに行ったチャーリーでしたが、滞納していた税金やその他諸経費が差し引かれ手元に残ったのはほんのわずか、2000ポンドほどだったのです。
まんまと偽物を渡したチャーリー達、手にしたロシアのマフィアロマノフも気づいていません。それを盗みに入ったエミルも逮捕されてしまいます。
本物の絵画はチャーリーの屋敷にありました。チャーリーとジョアンナはお風呂に浸かりながら名画を堪能しています。借金を返済するための大金は手に入りませんでしたが、名画と愛があればチャーリーとジョアンナは幸せに暮らしていけるのでした。
以上、映画「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」のあらすじと結末でした。
とっ散らかったホラ吹き男爵の冒険的物語が、気が付くと、ある絵画を巡るミステリーとして成立しつつ、それなりに伏線を拾いながら収束し、最後には人を喰ったような解決とハッピーエンドを迎える、その脚本と構成の妙こそ真髄でありながら、ばら撒かれ塗りたくられた“どうでもいい”小ネタやエピソードで、敢えてその本質を隠して楽しんでいるような雰囲気が面白い。 サーバントスピリッツを題材にイギリス文化を笑い(ポール・ベタニーが主演の二人以上に好演)、行きがかり的にアメリカもロシアも笑う、不必要に豪華なキャストや金と手間がかかっていると思われる撮影も含め、純粋な遊びという意味でのユーモアが好きでなければ、それほど楽しめない可能性もある(よって印象としては英国製。実際はアメリカ資本)。 タイトルロールである外側も中身も胡散臭い美術商モルデカイに、ジョニー・デップは適役。ただ、似たような役が多いためか、予想を超えるインパクトがなかったのは少し寂しい。それを補って余りあるのが先にも触れた使用人兼用心棒ジョック役のポール・ベタニーと、モルデカイの美人妻で才媛のジョアンナに扮したグウィネス・パルトロウの存在。 グウィネスについては、極めてまっとうで自然な感想である“何故あの夫婦で(ああまで熱い)相思相愛”という疑問を通して、モルデカイのちょび髭を、他人には理解し得ない嗜好やこだわりを象徴する小道具として活かす役割も担っている。まあ普通に考えれば、髭とグウィネスなら後者を取らざるを得ない(故に自分の連れがこの映画のジョアンナでなかったことに幸せさえ感じる)。あの綺麗と可愛いの共存は最早驚愕の対象。行く行くは可愛くて素敵なお婆ちゃんだろう、素晴らしい。