007 ムーンレイカーの紹介:1979年イギリス作品。スパイ映画の金字塔“007”シリーズ第11作にして3代目ジェームズ・ボンドのロジャー・ムーアの第4作です。シリーズの生みの親であるイアン・フレミングの長編小説第3作『Moonraker』を基に製作され、遂にボンドが宇宙進出を果たすなどシリーズの中でもSF色の濃い異色作となっています。
監督:ルイス・ギルバート 出演者:ロジャー・ムーア(ジェームズ・ボンド)、マイケル・ロンズデール(サー・ヒューゴ・ドラックス)、ロイス・チャイルズ(ホリー・グッドヘッド博士)、リチャード・キール(ジョーズ)、ブランシュ・ラヴェレック(ドリー)、コリンヌ・クレリー(コリンヌ・ダフォー)、トシロー・スガ(チャン)、エミリー・ボルトン(マニュエラ)、バーナード・リー(M)、デスモンド・リュウェリン(Q)、ロイス・マクスウェル(マネーペニー)、ウォルター・ゴテル(アナトール・ゴゴール将軍)、ジョフリー・キーン(フレデリック・グレイ国防相)ほか
映画「007 ムーンレイカー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「007 ムーンレイカー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「007 ムーンレイカー」解説
この解説記事には映画「007 ムーンレイカー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
007/ムーンレイカーのネタバレあらすじ:起
アメリカから英国へ空輸中だったスペースシャトル「ムーンレイカー」がアラスカ上空で何者かに強奪されるという事件が発生しました。その頃、アフリカで任務に就いていた英国秘密情報部MI6の諜報員ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)は飛行機内で前作『私を愛したスパイ(1977年)』で対峙した鋼鉄の歯の殺し屋ジョーズ(リチャード・キール)と対決、ジョーズからパラシュートを奪って飛行機から脱出しました。ジョーズも飛行機から投げ出され、サーカスのテントに着地して命拾いしました。
ロンドンのMI6本部に戻ったボンドは、上司のM(バーナード・リー)や秘密兵器担当のQ(デスモンド・リュウェリン)、フレデリック・グレイ国防大臣(ジョフリー・キーン)らから「ムーンレイカー」をNASAと共同開発した億万長者のサー・ヒューゴ・ドラックス(マイケル・ロンズデール)の身辺を探るよう指令を受けました。
007/ムーンレイカーのネタバレあらすじ:承
ボンドはQから秘密兵器を受領するとドラックス所有の研究所があるアメリカ・カリフォルニアへと飛び、ドラックスの秘書兼ヘリのパイロットであるコリンヌ・ダフォー(コリンヌ・クレリー)の案内でドラックスの研究所に入りました。ボンドはそこで、NASAから派遣されている女性科学者にして宇宙飛行士のホリー・グッドヘッド(ロイス・チャイルズ)と知り合いました。ボンドは研究施設の重力訓練装置の体験搭乗を勧められましたが、ドラックスの部下で殺し屋のチャン(トシロー・スガ)は装置の出力を最大に上げてボンドを殺そうとしました。ボンドはQの秘密兵器で難を逃れ、コリンヌの協力を得てドラックスの書斎に潜入、金庫の中から事件に関係するとみられる謎の設計図のマイクロフィルムを発見しました。ボンドが去った後、コリンヌはドラッグスからボンドに手を貸したことを責められて殺害されました。
ボンドは設計図に記されているものがイタリア・ベニスのガラス工房で作られていることを知り、手掛かりを得るべく現地に飛びました。ボンドはそこでもホリーと再会、その直後に運河で刺客に襲われましたが難を逃れました。その後、ボンドはガラス工房の奥に秘密の研究所を発見、中から殺人ガスを発見しました。襲い掛かって来たチャンを倒したボンドは、ホリーの正体がCIAのエージェントであることを見破り、彼女と手を組むことにしました。
007/ムーンレイカーのネタバレあらすじ:転
ボンドはMに一連の件を報告、ベニス入りしたMとグレイ国防大臣は研究所を確認しようとしましたが、既に研究所は跡形もなく普通の部屋に改装されてしまっており、恥をかかされたMはボンドに休暇を言い渡しました。
しかし、ボンドは研究所にあったブラジル・リオデジャネイロからの貨物を手掛かりに現地へと飛び、現地連絡員のマニュエラ(エミリー・ボルトン)の協力を得て現地のドラックスの関連会社を探ろうとしましたが、ドラックスはボンドに殺されたチャンの代わりとして新たにジョーズを雇っており、ボンドはホリー共々ロープウェイのゴンドラに乗っていたところをジョーズに襲われました。ボンドとホリーはゴンドラから脱出、ボンドに逃げられたジョーズはドリー(ブランシュ・ラヴェレック)という女性と出会い、彼女に優しくしてもらったことから一気に惹かれていきました。
ボンドはMI6支部に向かい、Qからベニスで発見した殺人ガスの主成分はアマゾン川上流に生息する珍種の蘭から生成されたものであることを知らされ、ホリーと共に生息地の秘境の奥を探索したところドラックスの秘密基地を発見、そこからシャトルが次々と発射されるのを目の当たりにしました。
007/ムーンレイカーの結末
ドラックスの狙いは、自らが選んだ優秀な人類のみを自らの宇宙基地へと移動させたのち、殺人ガスを地球に投下して残った人類を根絶やしにし、再び地球に戻って優秀な人間のみの新たな世界を創造することにありました。「ムーンレイカー」はその計画のために強奪されたのです。ボンドとホリーはドラックスに捕らえられ、ドラックスはムーンレイカーに乗って宇宙基地へと飛びますが、ボンドとホリーは脱出して別のシャトルに乗り込み、そのまま地球を飛び立って宇宙基地へと潜入しました。
ボンドとホリーは宇宙基地の位置をNASAに知らせることに成功、地球側は基地を攻撃するための部隊を派遣することになりました。
一方のドラックスは地球に向けて殺人ガス入りのカプセルを発射、ボンドはジョーズを説得して味方に引き入れることに成功すると攻撃部隊と共にドラックスへの反撃を開始、ボンドはドラックスを追い詰めると宇宙空間へと放り投げました。宇宙基地が崩壊を始めるなか、ボンドとホリーはムーンレイカーに乗り、大気圏に突入しながらも全ての殺人ガスカプセルを破壊することに成功、人類の危機を救いました。ジョーズとドリーも脱出に成功、ボンドとホリーはムーンレイカーの中で抱き合っているところを地球のMやグレイ国防大臣に見られてしまいました。
以上、映画「007/ムーンレイカー」のあらすじと結末でした。
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