007 リビング・デイライツの紹介:1987年イギリス作品。『007』シリーズ第15作にしてシリーズ25周年記念作、ティモシー・ダルトンが4代目ジェームズ・ボンドを演じる最初の作品です。東西冷戦時代を背景に、MI6(英国秘密情報部)のスパイ暗殺事件を追うボンドが、ソ連KGB(国家保安委員会)や武器密売人が絡んだ陰謀に挑んでいきます。
監督:ジョン・グレン 出演者:ティモシー・ダルトン(ジェームズ・ボンド)、マリアム・ダボ(カーラ・ミロヴィ)、ジェローン・クラッベ(ゲオルギ・コスコフ)、ジョー・ドン・ベイカー(ブラッド・ウィティカー)、ジョン・テリー(フィリックス・ライター)、ロバート・ブラウン(M)、デスモンド・リュウェリン(Q)、ジョン・リス=デイヴィス(レオニード・プーシキン)ほか
映画「007 リビング・デイライツ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「007 リビング・デイライツ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「007 リビング・デイライツ」解説
この解説記事には映画「007 リビング・デイライツ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
007 リビング・デイライツのネタバレあらすじ:起
MI6(英国秘密情報部)はジブラルタルでの演習訓練に00(ダブル・オー)部門のスパイらを参加させ、その中には“007”ことジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)も参加していました。ところが何者かによってボンドの同僚004が暗殺され、現場には「スパイに死を」とのメッセージが残されていました。ボンドは暗殺者を追い、死闘の末に暗殺者を車ごと海に沈めました。その後、ボンドはチェコスロバキア・ブラチスラヴァに飛び、先に潜入していた同僚のソーンダース(トーマス・ウィズリー)と合流しました。その目的はソ連KGB(国家保安委員会)の大物コスコフ将軍(ジェローン・クラッベ)の亡命を手助けすることでした。ボンドはソーンダースとともにクラシック演奏会場から脱出してきたコスコフを保護、会場の窓からコスコフを狙う人物を発見しました。その狙撃手は演奏会にいた女流チェリストであり、咄嗟の判断で彼女が狙撃の素人であることを見抜いたボンドはあえて狙いを外し、彼女を殺しはしませんでいた。コスコフはMI6の発明家Q(デスモンド・リュウェリン)が用意した天然ガスパイプラインの中を通るシューターを使い、無事オーストリアへの亡命に成功しました。
007 リビング・デイライツのネタバレあらすじ:承
ボンドと上司M(ロバート・ブラウン)はコスコフから事情を聞いたところ、事件の黒幕はKGBのプーシキン将軍(ジョン・リス=デイヴィス)であり、先日の004暗殺事件にも関与しているというのです。プーシキンは「スパイに死を」を合言葉に英米の全てのスパイの抹殺を企んでいるといい、プーシキンは3日後にタンジールで開かれる会議に出席するというのです。その直後、密かに潜入していた殺し屋ネクロス(アンドレアス・ウィズニュースキー)によってコスコフは連れ去られてしまいました。事態を重くみたMはボンドにプーシキンを暗殺するよう命じました。プーシキンという人物を知るボンドは彼が黒幕とは信じ難いと難色を示しますが、先日の狙撃手だった女流チェリストが何か真相を知っているのではと感じたボンドは任務を引き受けました。Qからボンドカーとして改造されたアストンマーティンV8を託されたボンドは、正体を隠して女流チェリストのカーラ・ミロヴィ(マリアム・ダボ)に接触しました。カーラはコスコフの恋人だと名乗り、コスコフの亡命をアシストするために空砲を構えて狙撃手のフリをしていたというのです。ボンドはカーラをボンドカーに乗せ、KGBや地元警察からの追跡を逃れてオーストリアへ連れ出しました。
007 リビング・デイライツのネタバレあらすじ:転
カーラが愛用するチェロはコスコフから与えられたものでしたが、元々の持ち主は武器密売人のウィティカー(ジョー・ドン・ベイカー)であり、コスコフとウィティカーは裏でつるんで闇ルートで仕入れた武器をソ連に売りつけようと目論んでいました。コスコフの亡命もネクロスによる拉致も全てはコスコフによる自作自演であり、カーラは捨て駒に過ぎなかったのです。ウィーンでソーンダースと合流してウィティカーの足取りを追うボンドでしたが、ソーンダースは風船売りに変装したネクロスによって暗殺されてしまいました。カーラを連れてタンジールへ向かったボンドは、宿泊先のホテルに滞在するプーシキンと対面して真相を聞き出しました。プーシキンの証言によると、「スパイに死を」作戦は20面前に廃案になったスターリン政権時代の作戦であり、プーシキンはソ連の公金を横領していたコスコフを逮捕するために遣わされたのです。ボンドはプーシキンと組んで一芝居打ち、プーシキンを射殺したフリをし、ボンドの盟友であるCIAのフィリックス・ライター(ジョン・テリー)の助けを借りて脱走しました。しかし、カーラはコスコフの罠にはまり、ボンドはカーラと共に捕らえられてアフガニスタンのソ連軍基地へ連行されていきました。
007 リビング・デイライツの結末
Qの用意した秘密兵器で脱出を果たしたボンドとカーラは、基地に収監されていた対ソ連レジスタンス組織“ムジャハディン”の副司令官カムラン(アート・マリック)を助け、そこでレジスタンスが武器購入資金を得るためにアヘンを密売していることを知ります。アヘンの取引先は何となんとコスコフであり、ウィティカーの用意したダイヤでアヘンを購入してから高値で売り捌き、横領した公金の穴を埋めようと目論んでいたのです。コスコフの野望を阻止するため、ボンドはカムランらの協力を得て飛行場に向かい、アヘンを満載した輸送機を強奪しましたが、その輸送機にはネクロスも乗り込んでいました。ボンドは死闘の末にネクロスを倒し、燃料切れを起こして墜落寸前の機から脱出しました。ボンドはライターと共にタンジールにあるウィティカーの屋敷に乗り込みますが、ウィティカーは防弾着に身を固めサブマシンガンで応戦してきました。ボンドはQが作ったキーホルダーを爆発させてウィティカーを仕留め、そこにプーシキンが部下を引き連れてボンドに加勢、現場に駆け付けたコスコフを逮捕しました。プーシキンはボンドに感謝の意を表し、カーラに出入国自由のビザを与えました。その後、ロンドンで開かれたカーラの演奏会にはアフガニスタンからカムランも駆け付けましたが、そこにはボンドの姿はなく、カーラは寂しげに楽屋に引き上げました。しかし、そこにはボンドが待っており、二人は固く抱き合いました。
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