ある女優の不在の紹介:2018年イラン映画。イランの女優ジャファリのもとにマルズィエという少女からメッセージが届く。女優を目指す彼女は、芸術大学に合格するものの家族によって夢を断たれたことで、自殺しようとしていた。心配したジャファリとパナヒ監督は彼女の住む村へ行き、調査を進めるうちに、イラン革命後に起きた人気女優の悲劇を知ることとなる。カンヌ、ベネチア、ベルリン。世界三大映画祭でそれぞれ受賞するなどで名を馳せたイランの名匠ジファナル・パナヒ監督。逮捕され自主映画作成禁止、さらには自宅軟禁までされた同監督が手掛けた意欲作でもあります。
監督:ジャファル・パナヒ 出演:ベーナズ・ジャファリ、ジャファル・パナヒ、マルズィエ・レザエイ(マルズィエ)、ほか
映画「ある女優の不在」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ある女優の不在」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ある女優の不在の予告編 動画
映画「ある女優の不在」解説
この解説記事には映画「ある女優の不在」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ある女優の不在のネタバレあらすじ:起
有名女優ベーナズ・ジャファリ(ベーナズ・ジャファリ)の元に、とある動画が送られてきました。スマートフォンで撮影したであろうこの動画には、マルズィエ(マルズィエ・レザイ)という女の子が映っています。
芸術大学に受かり、夢と希望に溢れるはずのマルズィエでしたが、家族の反対や裏切りに遭い、女優の夢が失われたと話す彼女は、やがて縄を首にかけ自殺しようとします。動画はスマートフォンが落ちた所で終わっていました。
全く知らない女の子からの遺書のような動画を見てしまったジャファリはショックを受けてしまいます。
ある女優の不在のネタバレあらすじ:承
マルズィエは本当に死んでしまったのか、真偽を確かめたいジャファリは動画を提供してくれた親友で映画監督のパナヒ(ジファナル・パナヒ)に相談し、マルズィエの住むイランの小さな村に向かうことになりました。
車がすれ違うことも出来ないほどの細い道を通り、やってきた村で調査を始める二人。
優しい村人達の態度とは裏腹に、マルズィエへの言葉はどうにも辛辣のものが多いようです。どうやらこの村では男尊女卑的な考え方が謳歌していて、女性には生きづらい環境である事が分かります。
ある女優の不在のネタバレあらすじ:転
そしてさらに調査を進める事によりマルズィエは生きている事が分かりました。それと同時に二人はかつてのあるスター女優シャルザードに関する話を耳にします。彼女は革命後に一切の演じる事を禁じられてしまうのです。
結局、マルズィエはこのシャルザードの所に匿われている事が分かりました。シャルザードは人里離れた場所で暮らしていました。そしてジャファリはやがてシャルザードといたマルズィエと対面することになります。動画がフェイクだった事に安堵感を覚えながら、同時にここまで振り回された事への苛立った気持ちも浮かんできました。
ある女優の不在の結末
マルズィエは懸命に謝り、落ち着きを取り戻したジャファリ。シャルザードは二人を家に招待します。皮肉にも過去のスター女優、現在のスター女優、未来のある女優が三人揃ったのです。
パナヒは敢えて彼女達の輪には加わらず遠くで状況を見ていました。何を話したのかは分かりませんが三人は楽しくお喋りをし、時には踊ったりして、とても楽しい時間を過ごしました。
翌日、ジャファリとパナヒは帰路につく事にしました。来たときと同じように狭い道を走り、帰っていきます。少し歩きたいとジャファリは言い、車を降りると足元の悪い道をゆっくりと歩いていきます。やがてマルズィエがジャファリを追いかけてきます。ジャファリに追い付くと二人は何かを話しながら、再び歩き始めました。
以上、映画「ある女優の不在」のあらすじと結末でした。
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