アウト・オブ・コントロールの紹介:2015年カナダ映画。激しいトラウマやストレスが引き金となって発症する“解離性遁走”。記憶を失ったり別人格になることもあるというこの精神疾患をテーマに描いたサスペンス・アクション。ヒロインには「フレディVSジェイソン」(2003)や「スクリーム・ガールズ 最後の絶叫」(2016)など、ホラー映画にひっぱりだこのカナダ人女優キャサリン・イザベル。バーテンとして働くグウェンを襲った、ある恐ろしい事件。それがきっかけで現れた別人格フラミンゴは、復讐の鬼となって事件の真相を探ろうとする。
監督:エイプリル・マレン 出演者:キャサリン・イザベル(グウェン/フラミンゴ)、クリストファー・ロイド(サイラス)、ティム・ドイロン(タイ)、カイル・シュミット(アスター)、マイケル・アイアンサイド(ノウルズ)、エイプリル・マレン(レミー)、ジェシー・マッカートニー(ウィンクス)ほか
映画「アウト・オブ・コントロール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アウト・オブ・コントロール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アウト・オブ・コントロールの予告編 動画
映画「アウト・オブ・コントロール」解説
この解説記事には映画「アウト・オブ・コントロール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アウト・オブ・コントロールのネタバレあらすじ:起
片田舎にあるダイナーのカウンターに座っているグウェン(キャサリン・イザベル)。彼女にはなぜ自分がそこにいるのか分かりません。それまでの記憶が完全に抜け落ちているのです。怪我をしているらしい左手には包帯が巻かれており、ウェイトレスは注文した覚えのないミルクとパンケーキを置いていきます。当惑して店内を見渡したグウェンの手元からバッグがずり落ち、中身が勢いよく床に散らばりました。そこには一丁の拳銃が。店内は大騒ぎになり、とり乱したグウェンは引き金を引きます。弾が当たったウェイトレスがくずれ落ち、ダイナーを飛び出したグウェンは車で逃走します。ガソリンスタンドのトイレへ逃げ込んだ彼女がバッグの中を探ると、スターライト・インというモーテルの鍵が出てきました。グウェンは泣きながら公衆電話から恋人アスター(カイル・シュミット)にかけ、この鍵のモーテルに行ってみると伝言を残します。
アウト・オブ・コントロールのネタバレあらすじ:承
モーテルの部屋に入ったグウェンに、徐々に記憶が蘇ってきました。幼い頃、身寄りのなかった彼女を引き取った男サイラス(クリストファー・ロイド)が経営する店で、バーテンとして働いていたグウェン。彼女は恋人アスターと町を出る計画を立てていました。グウェンを手放したがらないサイラスは猛反対し、アスターを射殺したのです。倒れるアスターの姿をまざまざと思い出したグウェンは思わずバスルームに飛び込みますが、そこで自分の親友ウィンクス(ジェシー・マッカートニー)の死体を発見します。混乱と恐怖に陥るグウェン。その時、部屋に入って来たサイラスの部下がグウェンを撃とうとします。ところが1人の男が背後から部下を撃ち、グウェンを助けます。男の名はタイ(ティム・ドイロン)といい、なぜか彼女のことをフラミンゴと呼びます。どうやらグウェンにはフラミンゴという別の人格がいるようなのです。タイに部下を殺されたサイラスは、なんとかグウェンを連れ戻そうとします。しかしフラミンゴになっていた彼女はサイラスの部下を射殺。まんまとその場を逃げ出します。
アウト・オブ・コントロールのネタバレあらすじ:転
タイによると、大人しいグウェンと違ってフラミンゴはかなり危険な女性のようです。サイラスに妹のダコタを殺されたというタイは、自分と組んでサイラスに復讐しようともちかけグウェンも同意します。しかし彼女がフラミンゴになると、グウェンやサイラスのことは全く記憶していません。フラミンゴもまた、なぜサイラスが自分のことをグウェンと呼ぶのかわからないのです。翌日、タイとグウェンは武器商人レミー(エイプリル・マレン)のもとへ出掛けて銃を手に入れようとします。しかし警察に踏み込まれ、レミーは死亡。タイは逃げ出しグウェンは警察に連行されます。保安官のノウルズ(マイケル・アイアンサイド)は、グウェンがダイナーでバッグから落したDVDを見せます。そこには幸せそうなグウェンとアスターの姿が映っています。ノウルズはギャングのサイラスを逮捕するために協力しろと言いますが、そこにタイが現れてグウェンを連れ出します。タイは警官に撃たれ、彼女にサイラスの隠れ家のメモを渡すと息絶えました。グウェンは1人車に飛び乗り、サイラスのいる場所へと向かいます。
アウト・オブ・コントロールの結末
真夜中。サイラスの隠れ家に忍び込んだグウェン。まるで彼女を待っていたかのように、サイラスが暗闇の中に座っていました。タイの妹ダコタをクスリ漬けにして殺し、さらにアスターまで殺したサイラス。グウェンは怒りを込めて銃を向けます。ところがサイラスは、「オレは殺していない」と言います。グウェンにようやく全ての記憶が戻ってきます。ダコタの死因はクスリのやりすぎでした。サイラスがダコタを殺したと思ったグウェンは店から逃げ出し、アスターと町を出ようと部屋に戻ります。うろたえていたグウェンは、背後から来たアスターをサイラスだと間違えて射殺していたのです。息絶えたアスターを見たグウェンはあまりの衝撃に記憶を失い、気づいた時にはフラミンゴの人格となっていたのでした。グウェンがモーテルで見つけたウィンクスの死体。彼を殺したのもフラミンゴになった自分だったのです。全てを理解して呆然とするグウェンにサイラスは言います。「全てオレがやったと言うんだ」。彼は自ら命を絶ちました。すでに隠れ家は警察に包囲されています。悲しみに顔をゆがめたグウェンが、警官に連行されていきます。
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